慶應義塾大学
2.合格者の詳細状況
2023年度入試の学部別の合格者数は、経済・法・商・看護医療学部は小幅ながら増加しています。特に、商学部が2021年度入試から3年連続で増やしたことは目立っています。その他の学部の合格者数は減少していますが、特に理工・総合政策・環境情報の3学部の合格者数の減少が目立ちます。この3学部については2022年度入試で大幅に合格者数を増やしていたので、その反動による合格者数の減少と考えられます。また、総合政策・環境情報の2学部については、入学定員充足率がそれぞれ91.1%、88.0%と低くなっているため、9月入学者数が増えることが予想されます。【図表④】参照
また正規合格者・補欠合格者のそれぞれの数を2022年度入試と2023年度入試で比較すると、大学全体で正規合格者数は120名の増加、補欠合格者数が470名の減少となりました。正規合格者数は2015年度入試以来の8,500名超えとなっています。一方で、補欠合格者数は大幅な減少となっていますが、未だに1,000名を超える数を出しており、この数は2000年代で4番目に多い数となります。【図表⑤】参照
さらに学部別に正規合格者数と補欠合格者数の3年分を比較すると、文・商学部などは正規合格者数を徐々に増やしながら補欠合格者数を減らす形をとっており、補欠合格者数を減らそうとする意図が感じられます。一方で、経済・理工学部などは正規合格者数が毎年一定数で、補欠合格者数だけが増減するのみなので、補欠合格者数を減らそうとする様子はみられません。【図表⑥】参照
補欠合格候補者から補欠合格者とした状況を学部別にみると、2023年度入試ですべての補欠合格候補者を補欠合格者としたのは環境情報学部のみでした。一方で、まったく補欠合格者を出さなかったのは看護医療学部と薬学部薬学科となります。どこの大学でも同じですが、補欠合格については、入学手続状況次第で毎年変わっていくものです。ただし、数年にわたりその状況をみていくと、経済学部のように近年に限ると高い確率で補欠合格候補者が補欠合格者となっているなど、ある程度のパターンを見て取ることもできます。【図表⑦】参照
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