英語はこうなる!

英語によるコミュニケーション能力の向上が課題となっている昨今、新制度入試ではどう評価されるのか。
ここでは英語の民間資格・検定試験(以下、外部試験)について理解しましょう。

外部試験について

外部試験はこれまでの大学入試でも国公立大や私立大の入試(従来のAO・推薦入試を含む)で活用されています。外部試験そのものも、「資格・検定試験」として様々な場面で活用されてきたものですので、目新しいものではありません。
それでは、大学入試で外部試験はどのように活用されているのでしょう。

外部試験の使い方

外部試験(英検®やGTEC®など)は各大学が実施する「個別選抜」で活用されます。大学が外部試験をどう活用するかは独自に設定することができます。設定できる内容には以下のような項目があります。

・選抜区分(一般・総合型・学校推薦型選抜)
・学部・学科(大学内で活用する/しないを統一する必要はない)
・試験の種類とスコア
・必要な技能(4技能とは限らない)
・有効期限

これまでは入試から遡って2年間のスコアを有効とする大学が多く、新制度入試でも継続される見通しです。その場合、高1・2生時に取得のスコアでも認められる場合もありますが、各大学の出願要件を正確に理解するには、志望大学の「選抜要項」「募集要項」の熟読が一番です。そのため、十分に注意して確認する必要があります。

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外部試験利用入試のメリット

外部試験を利用した入試は、特に私立大学で拡大しています。それでは、外部試験利用入試にはどのようなメリットがあるでしょうか。

・みなし満点、得点換算で入試が有利になる
・英語の過去問に時間を掛ける負担を減らし、他の科目に集中できる
・英語外部試験自体は合否を決める試験ではない
・英語外部試験は何回でも、複数の試験を受検できる
 多くの大学で入試から遡って2年間のスコアは利用可能

外部試験の利用方法

大学入試において外部試験の資格・スコア等は大きく4つの利用方法に分けられます。

●出願資格
・大学が定める資格・スコアを有していないと出願できない

●みなし満点
・大学が定める基準を満たしている場合、共通テストや国公立大2次・私立大入試の英語の得点を満点とみなす

●得点換算
・大学が定めた基準に応じて、共通テストや国公立大2次・私立大入試の英語の得点に換算する
・共通テストや国公立大2次・私立大入試の英語も受験して、高得点の点数を採用するケースもある

●加点
・大学が定めた基準に応じて、共通テストや国公立大2次・私立大入試の英語の得点に加点する

外部試験の種類

外部試験には様々な種類があり、試験ごとに測る能力の観点は異なります。それ以外にも違いが多くあるので、試験別に比較してみましょう。

外部試験の種類(国内の団体が実施)

実施団体:日本英語検定協会
試験名 英検®*1
従来型 2020 1day S-CBT CBT
形式 PBT CBT
話す 対面式 録音式(吹込み等)
対象 制限なし 高3・既卒限定 制限なし
期間 2日 1日
実施日
(2020年度)
①6/28(日)
 8/23(日)
②10/11(日)
 11/8(日)
③1/24(日)
 2/21(日)*2・3
①4月-7月
②8月-11月

原則、土曜・日曜
5/31(日)まで実施中止
延期対象日の申込者は振替

①7/23(木・祝)
 7/24(金・祝)
②8/23(日)
 9/13(日)
 10/18(日)
 11/1(日)
③12/6(日)
 1/10(日)
 2/14(日)
 3/14(日)*4
グレード・
スコア*5
3級-1級*6
2200-3400
3級-準1級
2200-3000
3級-準1級
2200-3000
会場 47都道府県
約230都市・400会場
47都道府県
112エリア
15都道府県
テストセンターを設置
受検料*7 5,900円
|
10,300円*8
5,400円
|
7,900円*8・9
4,900円
|
7,400円*8
試験名 TEAP
  CBT
形式 PBT CBT
話す 対面式 録音式(吹込み等)
対象 高1以上
期間 1日
実施日
(2020年度)
①7/12(日)
②9/6(日)
③11/22(日)
①6/7(日)
②8/16(日)
③10/25(日)
グレード・
スコア*5
400 800
会場 26都道府県 13都道府県
受検料*7 15,000円*10
実施団体:ベネッセコーポレーション
試験名 GTEC®*11
検定版 CBT
形式 PBT CBT
話す 録音式(吹込み等)
対象 中1-高2 高3 制限なし
期間 1日
実施日
(2020年度)
①7/18(土)
②8/29(土)
③12/5(土)*12
①7/18(土)
②8/29(土)
③10/3(土)
④12/5(土)*12
①7/12(日)
②11/15(日)
③3/21(日)

年2回まで受検可

グレード・
スコア*5
Core:840
Basic:1080
Advanced:1280
1400
会場 47都道府県
学校会場 公開会場
受検料*7 6,380円 9,900円
  • *1:2020 2day S-Interviewは省略
  • *2:本会場における内容
  • *3:日程は1次・2次の順。2次はA日程の日付で、B日程はA日程の1週間後
  • *4:1検定回につき各級1回のみ。同一・別日程で異なる級の受検は可
  • *5:4技能トータル上限スコア
  • *6:4・5級を除く
  • *7:税込
  • *8:1月15日に料金改定を発表
  • *9:追加を含む予約申込者は特別料金
  • *10:4技能パターン
  • *11:アセスメント版は省略
  • *12:検定日によって受検可能な問題タイプは異なる(Advancedは全日程)
  • 英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
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  • 「GTEC®」は株式会社ベネッセコーポレーションの登録商標です。
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※2020年5月14日現在の公表内容に基づき作成

コラム

外部試験はどれが受検しやすい?

外部試験は多くの種類があるため、どれがよいのか迷ってしまいますが、この試験が良いという決め手はありません。日程・会場・費用などを考慮するのはもちろんのこと、学校として推奨しているものや小さい頃から馴染みのあるものもあるでしょう。上の表には記載していない国外の団体が実施する試験を含め、自分が受検しやすいものを選択すればよいと思います。

外部試験の攻略法

大学入試において様々な英語の試験(共通テスト、国公立大2次・私立大入試、外部試験)を攻略するためには、きちんと計画を立てた上で学習することが不可欠です。中でも、外部試験は「4技能」を課すというハードルの高さがありますので、かなりの負担に思えてしまいます。限られた時間のなかで、効率よく学習するには、まず「正確な情報を、早い段階で掴む」ことが大切です。

志望大学が「出願資格」なのか「加点する」なのかを早い段階から知るだけでも、短い時間で効率よく学習することにつながります。「出願資格」ということであれば、一定基準を満たしてしまえば、最短で6月から7月に外部試験の受検が終了します*。また、「加点する」場合も、万が一、加点されなかった場合でも、外部試験を受検しているだけで本番の入試を受験できる大学が多いことから、共通テストや2次試験を頑張れば十分に逆転可能です。
*新型コロナウイルスの影響で試験日程が変更になっています。各外部試験の最新情報を確認してください。

大学入試は特定の教科・科目だけで合格できるわけではなく、総合的な得点力が求められます。そのため、外部試験の成績だけにとらわれず、共通テスト、国公立大2次・私立大入試の対策をする時間を考慮しながら、学習計画を立てるようにしたいですね。

大学入試における外部試験攻略のコツ

家庭学習の時間をうまく活用しよう!
・限られた時間で、様々な英語の試験を攻略するには、家庭学習を上手く使うしかない!
・通学時間を利用できる場合は、インプットが必要な単語や文法、会話表現などを身につけよう。

大学受験は外部試験だけではない!
・共通テスト、国公立大2次・私立大入試の対策時間も考え、年間を通じて効率良い学習を!

コラム

「CEFR」ってなに??

外部試験を受検する際に、必ず覚えておく必要がある用語で、「セファール」とか「セフアール」と読みます。簡単に言うと、ヨーロッパが中心となって取り決めた「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment)」のことを言います。
大学入試では、例えば、「CEFR A2以上を受験資格とする」とか、「CEFR B1の場合、共通テストの英語の得点に20点を加点する」といった使われ方をします。このCEFRは外部試験それぞれで、スコアや基準が異なります。そのため、以下の一覧表を参考にして、自分が受検する外部試験のスコアとCEFRを確認してみましょう。なお、この一覧表は、文部科学省のホームページにも掲載されています。

外部試験は「CEFR(セフアール/セファール)」が基準

※英検®️における各級の認定スコア
3級:1456、準2級:1728、2級:1980、準1級:2304、1級:2630

2018年3月文部科学省公表資料に基づく

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コラム

幻の英語民間試験の共通テスト利用

英語は共通テストの「リーディング」と「リスニング」の2種類で評価を行います。
文部科学省は、2020年度(2021年度入試)からの大学入試に関して「英語は4技能評価が原則」という方針で、共通テストの中で民間試験の成績を活用する「大学入試英語成績提供システム」の導入を進めてきました。50万人規模で実施する共通テストでは、スピーキング(話す)やライティング(書く)を一斉に行うことが困難と判断し、外部試験を活用することが決まっていました。しかし、試験会場や受験料などの課題がクリアできないことから、2019年11月1日に見送りとなりました。この日は成績提供システムに必要な共通IDを申請する初日でした。
共通テストのリーディングとリスニングは2023年度(2024年度入試)まで実施される予定で、英語民間試験は2024年度(2025年度入試)から導入されることになっています。

2016年に文科省より示された資料に基づき作成