• 入職年:2009年
  • 所属:教育総合研究所 教育研究開発室
  • 役職:副所長

Y.A

入職後の異動歴
  • 教育総合研究所(入職時)
  • 現在

Q1.入職してから経験してきた業務と現在の業務は?

入職時から現在まで教育総合研究所で勤務しています。代々木ゼミナールがこれまでに培ってきた知見を、「生徒向けに授業を教える」という枠を超え、新たなサービスの中で活かす業務を行っています。具体的には、「高校の先生方の授業改善支援」などです。教員向け研修会の主催や、授業アンケートの運営・分析業務などを通して、現場の先生方に指導方法の提案などを行います。先生方からいただいたご要望をもとに、解決策を提案することなども行います。

Q2.やりがいを感じるときは?

学校の先生方向けにサービスを提供することが多いのですが、その中で「〇〇で困っているんだけど、こういうことはできますか?」などのご要望をいただくことがあります。それまでに行ったことのない内容であっても、「昔行ったあれとあれを組み合わせて新しくできるかな」などと、積み重ねてきた経験をもとに作り出していきます。日々の業務は単発で終わるものではなく、繋がりを持ってより良いものに変化していることが感じられます。今日の業務が明日に繋がっていくという点では、日々着実な成長を実感できますので、ここはやりがいを感じるところです。経験を重ねていくことで、次第にできることが増えていくため、自分自身のスキルも年々向上していきます。やはり、目の前の業務を一生懸命、試行錯誤を繰り返しながら行うことの大切さを実感します。

Q3.仕事に対して、自信を持っていることは?

仕事に対しては、謙虚に取り組み、人よりも時間をかけて、最後まで貫き通すことを心がけています。これには、私の大学時代の陸上競技部の経験が活きていると思います。陸上競技部で長距離選手として活動を行っていましたが、記録の面では大変苦労しました。けがをしているわけでもないのに、中学生レベルのタイムしか出せませんでした。自分にできることを探しましたが、グラウンドの整備くらいしかなかったため、練習前後には、皆のためにグラウンド整備を欠かさず行っていました。後輩たちからは「4年生なんだからもうやめてください」と言われましたが、最後の日までやめませんでした。華々しく輝いた瞬間は一度もありませんでしたが、謙虚に自分の行うことを貫き通した経験が、仕事の中でも活きていると感じるときがあります。

Q4.業務の面白さ・魅力は?

どうすれば、知識が役に立つものになるのかを考えてみます。私の小学校時代に行われた筆記テストで、音楽記号の問題が出ました。♯(シャープ:半音上げる)、♭(フラット:半音下げる)などです。この中で、♮(ナチュラル)という記号があり、私は暗記した「元に戻す」という答えを書いて、〇をもらいました。しかし、意味は全く分からず、「♮=元に戻す」と暗記していただけです。当然、何の役にも立たない知識です。では、どうすれば役に立つ知識になるのでしょうか。五線譜上の♮記号のついた音符を指し示し、鍵盤上のどの音と一致するかを答えさせるのはどうでしょうか。実際の方法は様々あるかと思いますが、こうしたちょっとした工夫で、知識が活用でき、学習の効果は高まると考えます。これはほんの一例ですが、少しでも業務の面白さや魅力が伝われば嬉しいです。ちなみに♮は、「♯や♭の効力をなくす」という意味だそうです。

Q5.今後代ゼミでやりたいこと・実現したいことは?

今後行っていきたいのは、やはり未来の子どもたちに対する教育です。山登りに例えると、山頂まで登った大人と、山を登り始めたばかりの子どもとでは見えている世界が異なりますので、そうした点に配慮した対応について、学んでいきたいと考えています。小学生に「シュールってどういう意味?」と聞かれたら何と答えますか。「シュールな絵、シュールな表現」などよく耳にします。辞書を引くと「超現実」などと出てきますが、これを使って説明しても小学生には分かってもらえないと思います。やはり、「シュール」なものにたくさん触れさせ、「これはシュールだ」「これはシュールではない」とその都度教えていくしかないのかなと思います。目の前の一人に寄り添い、「わかった」「できた」という達成感を与え、自分の人生を切り拓いていく手助けができれば嬉しいです。そのために、私自身がこれまで培ってきた知識や経験が活かせればと考えています。

代ゼミを一言で表すと?

「伝統と革新」
大学受験予備校としての長い歴史がある代々木ゼミナールですが、様々な設備は最新式のものです。教育業界というアカデミックな雰囲気の中で、最新の設備に触れる経験ができるという点で、「伝統と革新」が思い浮かびました。

このインタビューは2021年12月に行ったものです。