「大学入学共通テスト」試行調査(プレテスト)分析
(国語・英語)

2017.12.05
2018.03.19

「大学入学共通テスト」試行調査で出題された問題について、各科目ごと、出題における特徴的な点、設問ごとの分析などを公開しています。

「大学入学共通テスト」とは?

大学入学共通テスト」とは、1991年1月から実施された大学入試センター試験(以下、センター試験)に代わり、2021年1月から新しく導入される共通テストのことです。
このテストでは、センター試験で出題されてきたマーク式問題に加え、国語と数学に記述式問題が導入されます。
また、英語も4技能を評価する問題に変更となります(※)。
(※)2023年度までは、大学入試センターが作成する2技能(「読む」「聞く」)を測る試験と民間団体が提供する英語4技能の資格・検定試験が併用されます。
マーク式問題も、従来のセンター試験に顕著であった「知識の理解や習得を測る問題」に加え、「思考力・判断力」といった「知識の活用を測る問題」が出題されます。
このように、大学入試センター試験とは異なる「新しいタイプのマーク式問題」や「記述式問題」が導入されることから、文部科学省(大学入試センター)は、出題等の検証を含めたプレテストを2017年11月13日より実施し、12月4日には文部科学省から試行調査の結果が一部公表されました。

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プレテスト分析 国語

 

試験概要

 

配点 200点+記述式の評価
試験時間 100分

 

出題における特徴的な点

  • 現行のセンター試験(国)が大問4題構成であるのに対し、本テストでは冒頭に記述問題1題が加えられ、大問5題構成となっている。
  • それに伴い、試験時間が現行の80 分から100分へ増えた。
  • 記述問題は50 字、25 字、80 字以上、120 字以内の3題であり、生徒会規約とそれに関する会話文で構成されている。
  • 第2問(現・評論)では、本文に加えて、複数の表、図、写真が添えられ、複数の資料を関連づける力が問われている。
  • 第3問(現・小説)では、「幸福な王子」のあらすじと、それに基づく小説が組み合わされ、複数の視点で物事が捉えられている。
  • 第4問(古文)では、3つの関連した古文の文章が出題されており、複数の文章をそれぞれ的確に解釈する力が求められている。
  • 第5問(漢文)では、漢文とその関連文章(日本語)が提示され、漢文の基礎知識と複数の資料を関連づける力が問われている。

 

第1問 現代文(記述問題)

  • 出典:高等学校の生徒会部活動規約、および、それに対する生徒会部活動委員会の執行部会における5名の会話文
  • 資料①アンケート(部活動に関する生徒会への主な要望)、資料②(市内5校の部活動の終了時間)、資料③(高校新聞の部活動に関する記事)

問1 記述問題(50 字)

  • 当該年度に部を新設するために必要な、申請時の条件と手続きを、生徒会部活動規約にもとづいて50 字以内でまとめる問題。
  • 該当する部分の抜き出しでは制限字数をオーバーしてしまうため、規約の該当部を的確、簡潔にまとめる能力が問われている。

問2 記述問題(25 字)

  • 兼部(一人の会員が複数の部に所属すること)の条件を緩和する件について、これまで認められてこなかった生徒の要望の内容を規約にもとづいて記述する問題。
  • これまで体育部と文化部との兼部は認められていたが、体育部同士の兼部、文化部同士の兼部は認められてこなかったことを踏まえた説明が必要。

問3 記述問題(80 字以上、120 字以内)

  • 現在の部活の終了時間(17 時)を延長する提案に対して、「確かに……しかし」という二文構成で、一文目に具体的根拠を2つ、二文目に想定される反対意見を書かせる問題。
  • 120 字の下書き欄がついている。
  • 全体として以前に発表された記述のサンプル問題よりも、難度は下がっている印象。基本的には与えられた資料にもとづいて、必要な部分を抜き出し、的確にまとめれば解答が得られる作りになっている。

 

第2問 現代文(マークシート問題)

  • 出典:宇杉和夫「路地がまちの記憶をつなぐ」(評論)
  • 表1(近代道路空間計画システムと路地空間システムの特徴を対比した表)
  • 表2(非区画型路地と区画内型路地の特徴を対比した表)
  • 図1(参道型路地的空間を示す写真)
  • 図2(参道型路地空間とパッケージ型路地空間を示す図)
  • 図3 東京・江東区の街区形成と通り(写真)
  • 図4 東京・江東区の街区の中の路地(写真)
  • 図5 東京・墨田区向島の通り(写真)

問1 傍線部説明問題(A・B)

  • 近代空間と路地的空間の特徴を対比した表1を見て、その表中の語句の意味を指摘させる問題。
    本文中に明確な説明箇所があるわけではなく、文章全体の主旨を把握した上で正解を選ぶ必要がある。
    Bはやさしいが、Aには一定の難度がある。

問2 図2の説明問題

  • これも問1同様に、図2の中にあるパッケージ型と参道型の路地の違いを説明させる問題。
    細かな部分よりも、本文の論旨を大づかみにとらえる姿勢が求められている。

問3 図3の説明問題

  • 図3に示された江東区の街区形成の写真を見て、それがどのような整備の例として挙げられているかを答えさせる問題。
    選択肢を見る以前に正解を思い浮かべるのはかなり難しい。
    選択肢の誤りを排除することで正解が得られる作りになっている。

問4 文章全体の理解を確認する問題

  • 本文の主題確認をねらいとした問題であり、選択肢は短い。

問5 まちづくりにおける「路地的空間」の長所と短所についての議論を読み、文章全体を踏まえて成り立ち得る意見を選ばせる問題

  • 本文の読解を踏まえた上で、さらなる発展的な理解を求める問題。
    本文では路地的空間の特質が説明されているが、それを踏まえて「緊急時や災害時の 対応」に関して成立する意見はどれかを選ばせる問題。緊急時や災害時の対応については、本文中に該当する記述がなく、受験生がこれらのテーマについて本文を踏まえて考察を加える必要がある。
    思考力型の問題として、従来には見られなかった設問の作りである。
  • 従来のセンター試験よりも、小問が1問少なくなっている(6→5)。
  • 本文の量は、2017 年度センター試験国語第1問の約8割程度だが、表・図・写真が加えられており、全体の分量はほぼ変わらない。

 

第3問 現代文(マークシート問題)

  • 出典:光原百合「ツバメたち」(小説)

問1 漢字問題(ア~ウ)

  • 従来のセンター試験は漢字問題は評論からの出題であり、漢字数が5。今回は小説からの出題となっており、漢字数は3に減っている。

問2 傍線部の表現の根拠となる文を選ばせる問題

  • 小説問題において、文中の表現の「根拠」を問う設問は珍しい。
    「若者」の「風変わり」な点を示す本文中の4文のうち、一つを選ばせる。工夫の感じられる設問。

問3 文章中のせりふ「わからないさ」「わからない」にこめられた気持ちを確認する問題(B、C)

  • 文中の表現に込められた心情を確認する問題。小説問題によく見られる心情理解問題である。
    それぞれの選択肢は3。従来のセンター試験では見られない選択肢数である。

問4 小説中の「オスカー・ワイルドの幸福な王子のあらすじ」と、その後の文章との関係を理解する問題(正解は2つ)

  • 本文中の「幸福の王子」のあらすじが、それ以降の文章では、「あたし」という平凡なツバメの視点を通して読み換えられるという、本文の構成に対する理解を問うている。
    文章全体を巨視的にとらえる姿勢を求める、工夫された問題である。

問5 本文中の表現の説明として適当なものを選ばせる問題。(a、b、c)

  • 構成や表現の理解を問う問題。
    これも問4と同じく、文章を大づかみにとらえる姿勢が必要。
    部分的な細部の読みよりも、大きな構造や対比を読み取らせようという意図を感じさせる問題。
  • 本文の量は、2017 年度センター試験国語第2問の65%程度。
  • 従来のセンター試験よりも、小問が1問少なくなっている(6→5)。
  • 問2の選択肢は4つ,問3は3つ,問4、問5は6つと、選択肢の数が問題によって異なっている。
  • 第2・3問とも、正解の数が不明である問題は出されていない。
    基本的に正解は1つであり、第2問、第3問とも正解を2つ選ばせる小問が1題ずつ出題されている。

 

第4問 古文(マークシート問題)

  • 出典:『源氏物語』(第1帖 桐壺)の文章Ⅰと文章Ⅱが示され、その箇所にまつわる後世の逸話として文章Ⅲがあげられている。
    ⅠとⅡは同じ場面だが、Ⅰは藤原定家が整えた本文、Ⅱは源光行・親行親子が整えた本文で表現に違いがある。
    冒頭には「『源氏物語』は書き写す人の考え方によって本文に違いが生じ、その結果、本によって表現が異なっている」という説明が付されるなど、全体的に注や補足説明が多い。

問1 傍線部の後に省略された表現を補う問題

  • 文法、古語の基礎知識を問う空欄補充問題に近い出題。

問2 和歌の説明問題

  • 一首の歌に関して文法や和歌修辞の知識、解釈が問われている。「適当でない」ものを選ばせる問題。
    選択肢が端的な説明であり、正解は絞りやすくなるように配慮されている。

問3 傍線部解釈問題

  • 短い傍線部解釈であり、反語を踏まえて正解を選ばせる基本的な設問である。

問4 傍線部説明問題

  • 傍線部の説明問題だが、文脈把握に加えて敬語の理解が問われている。

問5 表現とその効果に関する説明問題

  • 従来のセンター試験にも出題されたことのある形式であり、「適当でない」ものを選ばせる問題。
    決して難解ではなく、傍線部の解釈や注にもとづいて正解が得られるようになっている。

問6 内容説明問題

  • 文章Ⅲの内容として正しいものを選択する問題。
    細かい内容ではなく大枠の理解が問われており、その理解に基づいて選択肢の正否を判断できるものになっている。
  • 古文と現代の対話文で構成されたサンプル問題とは異なり、古文だけの3つの文章で構成されている。
  • 文章Ⅰ・Ⅱで『源氏物語』がとりあげられているが、高度な読解は要求されていない。
    むしろ、全体として本文や注の説明文の分量が多いため、的確に要点をつかむことが要求されている。
  • 従来のセンター試験の問1にあった枝問がないことで設問数が少なくなっており、文法知識を単独で問う設問もなくなっている。
    ただし、小問が6問あること、選択肢が5つで統一されていることなど概ねセンター試験を踏襲している。
  • すべての小問の正解が1つであり、3つの文章を綿密に比較検討して解答するような設問も見受けられなかった。
    総じて、選択肢も短いものが多く、シンプルな設問になっている。

 

第5問 漢文(マークシート問題)

  • 出典:文章Ⅰ(司馬遷『史記』。殷王朝の末期に、周の西伯が呂尚(太公望)と出会った時の話を記したもの)、
    文章Ⅱ(授業でⅠを学んだクラスは太公望について調べてみることになった。そのクラスの2班が太公望を詠んだ佐藤一斎の漢詩を見つけ調べた文章)

問1 漢字の読み(1と2)

問2 漢字の意味(アとイ)

問3 傍線部の返り点と書き下し文の組み合わせとして適当なものを選ばせる。

問4 傍線部解釈問題

  • 以上4問は現行試験にも頻出する設問形式。
  • 基本漢字や句法(文法・語法)など、読解の基礎的学力を問うている。
  • 総じて基本問題が中心となっている。

問5 漢詩の説明、および漢詩に関連した事項として正しいものを選ばせる。

  • 正しいものを6つの選択肢の中から「すべて」選ぶ形で、現行試験の設問形式と異なっている。
  • 漢詩の知識(詩の形式・押韻・対句)だけでなく、漢詩の背景知識(文学史的な知識)を必要とする点が目新しい。
  • 従来にない設問であることに新しさを感じる一方、解答には本文以外の知識が必要であるところが難点か。

問6 文章Ⅱのコラム文の中にある誤りの箇所を選び、それを正しく改めたものを選ばせる。

  • 設問形式は目新しい。
  • コラムの日本語表現の問題もあり、現時点では読解力の有無よりも、注意力の有無や語彙の多寡が重要になっている。

問7 文章ⅠとⅡ(漢詩)の相違点をふまえ、文章Ⅱ(漢詩)の趣旨を答える問題。

  • 複数の文章を理解する学力を問おうとしたと考えられるが、現時点では実質的に文章Ⅱのみで解答できる。
  • 読解の基礎的知識・技能、日本の漢文、漢詩、複数の資料(日本語を含む)、背景知識(文学史)など、求められる多くの要素を詰め込んだ内容となっている。
  • 著名出典・逸話からの出題。
  • 「太公望」の由来など、現代的な内容に近づけようとした跡はうかがわれるが、現時点では知識問題が主となっている。
  • 設問数は7で現行試験(6~8)と同じ。選択肢は5~6で、現行試験(5~6。ただし近年は5)と大きく異なってはいない。

 

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プレテスト分析 英語

 

試験概要

 

配点 設定されていない
試験時間 80分

 

出題における特徴的な点

  • 現行のセンター試験の問題構成・問題形式とは大きく異なり、発音・アクセント問題、4択式の文法・語法問題、語句整序問題などはなくなって、読解力の測定に特化した問題となっている。
  • 本文と設問選択肢の語数を合わせた総語数は約5200語で、現行のセンター試験よりも900語程増えて、より一層分量の多い試験となっている。
  • 全体として、本文と選択肢の内容を照合するだけでなく、複数の意見を整理する力や英文の構成を把握したり、趣旨を把握して要約したり力が求められている。
  • 一部の設問で、当てはまる選択肢を全て選択させる問題が出題されている。
  • 表紙の注意事項をのぞいて、設問文などはすべて英語で表記されている。
  • 「高校学習指導要領」において育成を図る資質・能力への準拠を強く意識して問題が作られている。
    また、問題ごとに想定されたCEFRレベル(※)があり、A1~B1レベルの問題を組み合わせて出題されている。
  • 外国語の習熟度を評価する国際指標。

 

第1問 読解問題(情報検索)

  • 広告文はA・Bの2種類あり、Aが遊園地の混雑予想に関するウェブサイトのページ、Bがイベント告知のポスターが題材。
  • 小問数はAが2問、Bが3問。
  • 現行のセンター試験(英語筆記)第4問Bに近い形式で、設問の解答に必要な情報を広告文の中から検索することが求められている。

 

第2問 読解問題(テクストに基づく推測・事実と意見の区別)

  • Aはインターネット上に掲載された飲食店に関する評価記事が、Bは学生アルバイトに関する文章が題材。
  • 小問数はA・B共に4問ずつ。
  • シンプルな内容一致問題は出題されず、個々の英文の概要や要点を把握することや、複数の意見の要点を整理・区別することが主として求められている。
  • Aの問4は「2つ以上正解となる可能性がある」ことが設問文に書かれている。
    また、「個人の意見ではなく、事実として正しいものを選べ」という新傾向の問題だった。

 

第3問 読解問題(ストーリー性のある文章の概要把握)

  • Aは旅行記のブログ、Bは新聞のコラムで、共にストーリー性のある文章が題材。
  • 小問数はAが2問、Bが3問。
  • 設問傾向は現行センター試験(英語筆記)の第5問に近く、ストーリーの概要・話の展開を理解する力や本文と設問選択肢の内容を照合する力が求められている。
    また、Aではイラストを参照して解答する問題が出題されている。

 

第4問 読解問題(2つの視点から書かれた文章の比較)

  • 2人の人物が、2つのグラフを元に書いたレポートが題材。
  • 小問数は5問。
  • 2人の人物の見解を比較して、共通点と相違点を見出すことが求められている。

 

第5問 読解問題(論理展開・文章構造の把握)

  • Aはアメリカ人学生が「折り紙」について書いた文章、Bは黒コショウと白コショウについて述べた文章が題材。
  • 小問数はA・B共に3問ずつ。
  • Bは文章の概要や要点をまとめたノートの空所に入る表現や英文を選ぶ。
  • 設問は、文章・パラグラフの主題把握、文補充、段落の見出し選択、黒コショウと白コショウの共通点・相違点をそれぞれ複数選ぶ問題が出題。
  • 俯瞰的・論理的に英文を読んで、文章の要旨や文同士のつながり、対比を把握することが求められている。

 

第6問 読解問題(物語の概要把握)

  • キャンプに参加した少年の物語の感想が題材で、その感想をまとめたワークシートの中にある5か所の空所に入る表現や英文を選ぶ。
  • 物語の流れや登場人物の性格を把握すること、また物語に対して書評作成者がどのような見解を持っているか考えることが求められている。

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プレテスト分析 英語リスニング

 

試験概要

 

配点 設定されていない
試験時間 30分

 

出題における特徴的な点

  • 問題は、すべての音声が2回流れるバージョンAと、問題によって音声が2回流れる場合と1回だけ流れる場合が異なるバージョンBの2種類が存在する。
    バージョンBの音声が流れる回数は問題冊子に記載されている。
  • 問題は6つの大問から成り、現行のセンター試験のリスニングよりも大問数が2問多い。
    小問数は、バージョンAが20問、バージョンBが30問。
    放送回数の関係で放送時間が異なるからか、バージョンBのみで出題される問題があるため、バージョンBの方が問題数が多くなっている。
  • 聞き取る音声と設問選択肢の総語数は、バージョンAは1600語程度でセンター試験と同程度だが、バージョンBは2100語程度で、バージョンAよりも約500語多い。
  • 全体として、英語を聞き取ることだけでなく、発言の要旨を理解したり、複数の意見を比較・整理して正否を判断することも求められている。
    また、問題冊子に記載されたノートにメモを取りながら解く問題や、ワークシートの空欄に入る語句を選ぶ問題など、音声を聞きながら作業を行う必要がある問題も出題されている。
  • 音声にはアメリカ英語だけでなくイギリス英語も使われている。
    また、話者に日本人が起用されている問題もある。
  • 一部の設問で、当てはまる選択肢を全て選択させる問題が出題されている。
  • 「高校学習指導要領」において育成を図る資質・能力への準拠を強く意識して問題が作られている。
    問題ごとに想定されたCEFRレベル(※)があり、A1~B1レベルの問題を組み合わせて出題されている。
  • 外国語の習熟度を評価する国際指標。

 

第1問 (短い発話の聞き取り)

  • Aは短い発話の内容に合う英文を選ぶ問題、Bは短い発話の内容に合うイラストを選ぶ問題。
  • バージョンAは、Aが3問、Bが2問。
  • バージョンBは、Aが5問、Bが4問。
  • バージョンA・B共に音声は2回流れる。
  • 英語の音声が聞き取れるだけでなく、発話の内容を理解して正答するには文法・語法の知識が重要である。

 

第2問 (短い対話の聞き取り)

  • 短い対話とその対話についての問いを聞き、問いの答えとして適切なイラストを選ぶ問題。
  • バージョンAは3問、バージョンBは5問。
  • バージョンA・B共に音声は2回流れる。
  • 現行のセンター試験のリスニングでも第1問で同様の問題が出題されている。ただし、センター試験の方は問いが問題冊子に記載されており、音声として流れない。
  • 対話の中で正解のイラストについて直接言及している問題だけではなく、内容から推測して正解を選ぶ問題も含まれている。

 

第3問 読解問題(短い対話の聞き取り)

  • 短い対話を聞き、問いの答えとして適切な数字・英文を選ぶ問題。第2問とは異なり問いは問題冊子に記載されている。
    また、対話の場面についても日本語で問題冊子に記載されている。
  • バージョンAは3問、バージョンBは5問。
  • バージョンBは音声が1回しか流れない。
  • 現行のセンター試験のリスニングでも第3問で同様の問題が出題されている。
    ただし、センター試験では対話の場面は問題冊子に記載されていない。
  • あらかじめ与えられている場面状況や問いを参考にして、発話の趣旨をよく考える必要がある。

 

第4問 A (説明文の聞き取り)

  • グラフを完成させるのに必要な説明を聞き取る問題が1問と、チームの分け方に関する説明を聞いて、参加者がどのチームに入るかを選ぶ問題が1問。
  • バージョンBのみの出題で、音声は1回しか流れない。
  • 1回しか流れないので、聞き漏らしがないようメモを取りながら聞くことが重要である。
    特に、チーム分けの問題は、聞き取る情報が多いうえに、整理する必要もあるので負担は大きかったであろう。

 

第4問 B (複数の情報の比較)

  • 4人の話者の自己紹介を聞き、問題冊子に記載された条件に最も合う人物を1名選ぶ問題の1問のみ。
  • バージョンBは音声が1回しか流れない。
  • 4名の話者はいずれも日本人の名前で、音声もおそらく日本語を母語とする話者が起用されていると思われる。
  • 各話者の説明を聞きながら、問題冊子に記載されたメモ欄を埋めることが重要である。

 

第5問 (講義の聞き取り)

  • 大学での講義を聞いて、講義の概要をまとめたワークシートの空欄を埋めたり、講義の要旨として適切な英文を選ぶ問題。
  • 音声が流れる前に約1分間の問題冊子に記載された状況と設問に目を通す時間が与えられ、[講義のリスニング→3つの小問に解答→講義のリスニング→1つの小問に解答]という流れで解答する。
  • 最後の小問では、前の講義の内容と与えられたグラフの情報とを総合して考えることが求められている。
  • バージョンBは音声が1回しか流れない。
  • ワークシートの空欄に埋める情報を聞き漏らさないようメモを取ることが重要である。
    また、要旨把握問題の選択肢の英文が長く、正確に内容を理解しなくてはならない。

 

第6問 (対話・意見の聞き取り)

  • Aは2人の対話を聞いて、それぞれの話者の意見の要点を選ぶ問題が2問、Bはあるテーマについて4人の話者の意見を聞いて、賛成意見を述べている人をすべて選ぶ問題が1問と、別の話者の意見を聞いて、その意見に合う図表を選ぶ問題が1問。
  • バージョンBは音声が1回しか流れない。
  • A、Bともに意見の要旨を大まかに把握して、話者がそれぞれどのような立場を取っているか考えることが重要である。

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