受験生のみなさんは、志望校合格を目指して、夏の間も気を緩めることなく、日々努力を重ねてきたことでしょう。
しかし、いざ秋を迎えてみると、
『夏の間にあれだけ頑張ったのに、発展問題にはまだまだ歯が立たない』
『模試の成績が思うように伸びていない』
と、焦りや不安を感じることもあるのではないでしょうか。
特に秋以降は、模試の結果や周囲の受験生の様子が気になりやすい時期です。
「自分だけが伸びていないのではないか」「このままでは志望校に届かないのではないか」と、不安になることもあるでしょう。
しかし、受験勉強では、努力しているにもかかわらず、なかなか成績の伸びを実感できない「停滞期」があります。
そこで今回は、秋以降に感じやすい成績の伸び悩みや停滞期をどのように乗り越えればよいのか、一緒に考えていきましょう。
夏の勉強の成果はいつ出るの?
秋以降は模試が多く、勉強する内容もより実戦的なものになっていきます。
それを見据えて、夏の間に基礎の見直しや苦手分野の克服に取り組んできた人は多いでしょう。
それなのに、模試の結果が思うように伸びないと、
- 『勉強方法が間違っていたのかな…』
- 『こんなに勉強しても意味がないのかな…』
と不安になってしまうこともあるかもしれません。
しかし、夏休みに基礎を見直したことは、決して無駄ではありません。
模試では、覚えた知識をそのまま答えるだけでなく、複数の知識を組み合わせて考えたり、限られた時間の中で解き方を判断したりする力も求められます。
そのため、基礎が身についていても、それがすぐに点数として表れるとは限らないのです。
夏に固めた基礎は、これから問題演習を重ねることで少しずつ使える力に変わっていきます。
今はまだ結果に表れていなくても、ここから得点につながっていく可能性は十分にあります。
焦らず、模試で見つかった課題を一つひとつ確認しながら、次の勉強につなげていきましょう。
成績が伸びるまでには時間差がある
勉強の成果は、「覚えたらすぐ点数が上がる」とは限りません。
受験勉強では、
- ・知識を覚える
- ・内容を理解する
- ・問題の中で使えるようにする
- ・時間内に正確に解けるようにする
夏に基礎を固めたとしても、それを模試や過去問で使いこなせるようになるまでには、一定の時間が必要です。
つまり、今は「身につけた知識を得点力に変えている途中」なのです。
夏の間に、基礎をしっかり固めてきた皆さんは、ここから少しずつアウトプットに進んでみましょう。
基礎が曖昧なままでは、応用問題や発展問題に取り組むのは難しいものです。
しかし、単語や文法、公式などの基礎をしっかりインプットできていれば、たとえ完答できなくても、解答の糸口は見つけやすくなります。
まずは、いろいろな問題にチャレンジし、解き方を確認することを繰り返してみてください。
アウトプットを重ねるうちに、一問あたりにかかる時間が短くなったり、「前にも似た問題を解いたことがある…!」と気づける場面が増えたりするでしょう。
応用力は身につくまでに時間がかかります。
それでも、秋の間にアウトプットを繰り返すことで、成績アップにつながります。
諦めずに取り組みましょう。
受験生に起こる「停滞期」とは?
受験生にとっての停滞期とは、勉強時間を確保して努力しているにもかかわらず、模試の点数や偏差値に大きな変化が見られない時期のことです。
特に、基礎学習から応用演習へ移る時期や模試の難度が上がる秋以降は、停滞期を感じやすくなります。
この時期は、これまでの勉強が通用しなくなったように思えるかもしれません。
しかし実際には、基礎知識を使って応用問題に取り組む力を育てている途中です。
以前はまったく手が出なかった問題でも、
- 「この単語は見たことがある」
- 「この公式を使いそうだ」
- 「途中までは解けるようになった」
模試の点数だけでは成長が見えにくいこともある
模試は、現時点の実力や志望校との距離を知るために大切な材料です。
ただし、1回の模試の点数や判定だけで、自分の成長をすべて判断する必要はありません。
たとえば、点数は大きく変わっていなくても、
- ・解ける問題の種類が増えた
- ・ケアレスミスの原因に気づけた
- ・時間配分の課題が見えた
- ・苦手分野が明確になった
模試は、「次の勉強方針を決めるための材料」と考えて活用していきましょう。
成績停滞期こそ『今、何をすべきか』考えよう
今は、夏の間に身につけた基礎力を使って、応用力を鍛えていく時期です。
学力が伸びている手ごたえを感じるまでには、時間がかかることもあります。
そう頭では分かっていても、周りと比べて不安になったり、勉強へのモチベーションを保つのが難しくなったりすることもあるでしょう。
この時期に大切なのは、自分が何を目標に勉強しているのかを意識することです。
ただでさえモチベーションが下がりやすい時期に、『なんとなく』で勉強を進めていると、集中力も続きにくくなり、時間の使い方にも無駄が出てしまいます。
特に現役生の皆さんは、夏休みが終わり、秋からは学校の授業や行事と並行して受験勉強を進めることになります。
限られた時間を有意義に使うために、目的を明確にし、集中して勉強に取り組みましょう。
まずは模試や過去問の結果を振り返る
成績停滞期に入ったと感じたら、まずは模試や過去問の結果を振り返ってみましょう。
大切なのは、点数や判定だけを見ることではありません。
どの科目で、どの分野で、どのような間違いをしたのかを具体的に確認することです。
たとえば、
- ・知識が足りなくて解けなかった
- ・解き方は分かっていたが計算ミスをした
- ・時間が足りなかった
- ・問題文の条件を読み落とした
- ・復習したはずの内容を忘れていた
できなかった原因を分類する
「できなかった」で終わらせず、原因を分類することで、次に何を勉強するべきかが明らかになります。
たとえば、知識不足であれば教科書や参考書に戻る必要があります。
理解不足であれば、解説を読み込んだり、先生や講師に質問したりすることが有効です。
時間配分が原因であれば、制限時間を意識した演習を増やす必要があります。
このように、自分の課題を細かく分けることで、優先して取り組むべき内容が見えやすくなります。
勉強時間よりも勉強の質を見直す
停滞期に入ると、「もっと長時間勉強しなければ」と考えがちです。
もちろん勉強時間を確保することは大切ですが、ただ時間を増やすだけでは、成績につながりにくいこともあります。
大切なのは、勉強時間の中で何をしたのか、どの課題を解決できたのかを意識することです。
たとえば、
- 「今日は英語を頑張る」
ではなく、
- 「英語長文で時間が足りなくなる原因を確認する」
- 「数学の確率で間違えた問題を解き直す」
のように、具体的な目的を持って取り組みましょう。
また、自身の学力と志望校で求められるレベルとの差が、現時点でどれくらいあるのかを確認し、自己分析を行うことも大切です。
もし思うようにその差が縮められていない場合は、現状に危機感が生まれ、より真剣に勉強に取り組むきっかけになるはずです。
特に高卒生の皆さんにとって、秋の成績停滞期は、現役生以上にモチベーションの低下を感じやすいかもしれません。
志望校合格を目指し、気持ちを新たに受験勉強に取り組んできた高卒生の皆さんは、一度受験を経験しているからこそ、折り返し地点である秋を迎えて、危機感や不安を感じることもあるかもしれません。
模試に対しても、プレッシャーを大きく感じることや成績に向き合うのがつらいと感じることもあるでしょう。
模試に対して大きなプレッシャーを感じたり、成績に向き合うのがつらいと感じたりすることもあると思います。
そんな時こそ、現状と目標をもう一度確認してみてください。
- 『今、何のために勉強をしているのか』
- 『自分の勉強状況は、どこがまだ足りていないのか』
を突き詰めて考えることで、今やるべきことが見えやすくなります。
高卒生の皆さんは、秋以降も受験勉強に集中できる環境があります。
また、受験本番を一度経験していることも、大きな強みです。
今一度、再チャレンジを決めた時の強い思いを思い出して、成績停滞期を乗り越えましょう!
停滞期の受験生がやってはいけないこと
成績が思うように伸びない時期は、不安から焦った行動を取りやすくなります。
しかし、停滞期の過ごし方を間違えると、せっかく積み重ねてきた勉強の流れを崩してしまうこともあります。
ここでは、受験生が停滞期に避けたい行動を確認しておきましょう。
自分を責めすぎる
成績が伸びないからといって、「自分には才能がない」「今までの努力は無駄だった」と決めつけてはいけません。
自分を責めすぎると、勉強への意欲が下がり、集中力も続きにくくなります。
反省は大切ですが、必要以上に落ち込むのではなく、「次に何を改善するか」に目を向けましょう。
勉強法を頻繁に変える
結果がすぐに出ないと、新しい参考書や勉強法に手を出したくなることがあります。
しかし、成果が出る前に方法を次々と変えてしまうと、知識が定着しにくくなります。
まずは、今取り組んでいる教材や勉強計画を一定期間続けたうえで、何が足りないのかを確認しましょう。
変えるべきなのは、勉強法そのものではなく、復習の仕方や演習量、時間配分かもしれません。
曖昧な目標のまま勉強する
「もっと頑張る」「成績を上げる」という目標だけでは、具体的な行動に移しにくいものです。
たとえば、
- ・英単語を1日100語確認する
- ・数学の苦手単元を3日で復習する
- ・模試で間違えた問題を週末までに解き直す
- ・英語長文を毎日1題、時間を計って解く
睡眠や休息を削りすぎる
焦りから睡眠時間を削って勉強しようとする人もいます。
しかし、睡眠不足が続くと集中力が下がり、定着しにくくなります。
受験勉強では、長時間机に向かうことだけが大切なのではありません。
しっかり休み、翌日の勉強に集中できる状態を整えることも、合格に近づくための大切な準備です。
停滞期を抜け出すための具体的な勉強法
では、受験生が停滞期を抜け出すためには、どのような勉強を意識すればよいのでしょうか。
ここでは、今日から取り入れやすい具体的な方法を紹介します。
復習に重点を置く
停滞期には、新しい問題を次々に解くよりも、解けなかった問題の復習を重視しましょう。
復習の際は、答えを見て終わりにするのではなく、
- ・どこでつまずいたのか
- ・どの知識が足りなかったのか
- ・次に同じ問題が出たら解けるか
- ・似た問題にも対応できるか
「できなかった問題」を「次は解ける問題」に変えていくことが、停滞期を抜け出す大きな一歩になります。
小さな目標を設定する
大きな目標だけを見ていると、志望校との差に不安を感じやすくなります。
そんな時は、1週間単位、1日単位の小さな目標を設定しましょう。
たとえば、「今週は古文単語を300語確認する」「今日は英語長文の復習を2題分行う」といった目標です。
小さな達成を積み重ねることで、勉強への手ごたえを感じることができます。
勉強記録をつける
停滞期には、自分が本当に前に進んでいるのか分からなくなることがあります。
そのような時は、勉強記録をつけるのがおすすめです。
記録する内容は、勉強時間だけでなく、
- ・今日取り組んだ内容
- ・分かったこと
- ・できなかったこと
- ・次に復習すること
後から見返すことで、自分が積み重ねてきた努力を確認できます。
また、勉強の偏りや復習不足にも気づきやすくなります。
基礎に戻る勇気を持つ
応用問題でつまずく原因は、基礎の理解不足にあることも少なくありません。
「今さら基礎に戻っていて大丈夫だろうか」と不安になるかもしれませんが、基礎が曖昧なまま演習を続けても、同じ間違いを繰り返してしまう可能性があります。
苦手分野が見つかったら、教科書や基礎問題集に戻って確認しましょう。
基礎を固め直すことは、遠回りに見えて、結果的には得点力を高める近道になることがあります。
必要に応じて先生や講師に相談する
自分ひとりで考えていると、何が原因で伸び悩んでいるのか分からなくなることもあります。
そのような時は、学校の先生や予備校の講師に相談してみましょう。
第三者に見てもらうことで、自分では気づかなかった弱点や改善すべき勉強方法が見えてくることがあります。
停滞期は一人で抱え込まず、周囲の力も上手に借りながら乗り越えていきましょう。
停滞期の後には、成長期がやってくる!
この時期の頑張りは、今後の受験に大きな影響を与えます。
成績が停滞していると不安になることもあると思いますが、自分を信じて、地道に努力を続けることが大切です。
今、『伸び悩み』や『成績の停滞』にモヤモヤしている皆さんは、夏の間にしっかり勉強してきたという思いがあるからこそ、現状をもどかしく感じているのだと思います。
もちろん、ただ同じ勉強を続けるだけでよいわけではありません。
模試や過去問を振り返り、自分の課題を確認しながら、必要な改善を重ねていくことが大切です。
焦りを感じた時ほど、
- 『今の自分に足りないものは何か』
- 『次の1週間で何を改善するか』
- 『志望校合格のために今日やるべきことは何か』
つらい時期を乗り越えた先には、今より成長した自分がいるはずです。
自分を信じて、引き続き頑張りましょう!
まとめ|受験生の停滞期は成長前の大切な時期
受験生にとって、成績の停滞期は決して珍しいものではありません。
夏に頑張った成果がすぐに模試の点数へ表れなくても、それまでの努力が無駄になったわけではありません。
停滞期を乗り越えるためには、
- ・模試や過去問の結果を振り返る
- ・できなかった原因を具体的に分析する
- ・復習を重視する
- ・小さな目標を設定する
- ・勉強記録をつける
- ・必要に応じて基礎に戻る
- ・一人で抱え込まず、先生や講師に相談する
焦りや不安を感じる時期だからこそ、優先して取り組むべきことを整理し、日々の勉強を丁寧に積み重ねていきましょう。
停滞期の先には、きっと成長を実感できる瞬間が待っています。