奨学金制度の活用

2019.02.20

皆さんは、大学進学の“お金”事情についてご存知ですか?大学では、学費だけでも毎年数十万~数百万円かかり、金額の大きさから奨学金制度を利用する学生も多くいます。今回は大学進学の“お金”事情として、奨学金制度についてご紹介します。

実は多くの人が利用している奨学金制度

そもそも奨学金制度とは、学業に励む学生の援助を目的に、お金の貸与もしくは給付を行う制度のことです。現在は、利子を付けて貸し出しを行うものから、返済の必要がない給付型のものまで、様々なタイプの奨学金制度が設置されています。
ただその一方、奨学金制度と聞くと、一部の限られた人だけが対象で、自分にとっては馴染みが薄いものというイメージもあるかと思います。しかし実際には、国公立大学・私立大学ともに、約3割の学生が奨学金を受給しているというデータもあり、種類によっては、審査通過率も高いことから、受給希望者にとって非常に利用しやすい制度となっています。

ページのトップへ

奨学金制度にはどのような種類があるのか?

イメージ写真。奨学金のパンフレットや電卓

「貸与型」奨学金と「給付型」奨学金に大きく分かれます。「貸与型」とは、有利子もしくは無利子でお金を借り入れるタイプの奨学金制度で、受け取った奨学金は、大学卒業後に返済していかなければなりません。「給付型」とは、お金をもらえるタイプの奨学金制度で、受け取った奨学金を返済する必要がなく、採用条件が厳しいものの、自己負担なしで利用できます。
また、「貸与型」奨学金に類似した制度として、「教育ローン」があります。入学後から一定額を毎月受け取る形式が多い奨学金制度とは異なり、まとまった金額を借り入れることができるため、入学前の費用を賄うなどの場合には知っておくと便利です。奨学金を借り入れるのは本人ですが、教育ローンは保護者の場合がほとんどです。

ページのトップへ

受給申請はどこにすればよいのか?

奨学金制度の運営機関に申請を行います。主な運営機関としては、国の奨学金制度を運営する日本学生支援機構(JASSO)、各都道府県・市町村、各大学、民間の育英団体などがあります。なお、最も利用者が多いのは日本学生支援機構が運営する奨学金制度です。日本学生支援機構の「貸与型」奨学金などの一部制度は、在籍している高校、もしくは卒業した高校が窓口となっている場合があります。
また、「貸与型」「給付型」などの受給形態が同じであっても、申請する運営機関によって、給付内容や返済形態、採用条件などが異なります。現在の経済状況や将来の返済プランを見越して、適切な奨学金制度を選択することが大切です。

ページのトップへ

奨学金制度を利用する際のポイント

イメージ写真。電卓を持つ制服の女子

まず注意すべきポイントは、各種奨学金制度の募集期間です。例えば、日本学生支援機構の無利子「貸与型」である「第一種」奨学金の場合、大学進学前に高校等の窓口での募集と、大学進学後に大学等での募集があります。運営機関により募集期間が様々で、加えて、複数種類の書類を揃える必要もあるため、少しでも奨学金制度の利用を考えている場合は、早めにスケジュールを確認することが重要です。
また、「貸与型」を利用することは、自身が借金を背負うことである点も忘れてはいけません。奨学金の未払い等が社会問題として取り上げられることもあります。将来の収入や支出も試算してみて、適切な制度を利用するようにしましょう。

ページのトップへ

奨学金制度について詳しく知るために

まずは、運営機関や各大学のホームページ等で情報を集めます。運営機関のホームページでは、奨学金返済額の見積もりができる場合もあるのでチェックしてみましょう。また近年、「給付型」奨学金制度を設置する大学が増加しています。志望大学のホームページや大学案内で、利用可能な奨学金制度を調べておくことも重要です。
奨学金制度には、受験前や入学前に予約や申込が必要なものもあります。直前に慌てることのないよう、早めに準備を進めましょう。

ページのトップへ

シェアする

代ゼミJOURNALのトップへもどる

おすすめ記事

ページのトップへ

ページトップボタン