東京大学


1.志願者数・志願倍率

【図表①】2025年度前期日程志願者数等
【図表①】2025年度前期日程志願者数等
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【図表②】志願者数の推移
【図表②】志願者数の推移
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【図表③】文科の志願倍率の推移
【図表③】文科の志願倍率の推移
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【図表④】理科の志願倍率の推移
【図表④】理科の志願倍率の推移
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【図表⑤】第1段階選抜の合格最低得点率の推移
【図表⑤】第1段階選抜の合格最低得点率の推移
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   2025年度前期日程の志願者数は合計で8,421人でした。2024年度の志願者増加から一転、前期日程の志願者指数は89.3で、国立前期日程全体の志願者指数100.6を大きく下回る結果となりました。これは記録が残る1996年以降で最少の志願者であり初の8,000人台です。また、10回目の募集実施となる学校推薦型選抜は2024年度(256人)から4.3%減少して245名となり、3年連続の増加とはなりませんでした。【図表】参照
   一般選抜の科類ごとの状況をみても、全科類で減少しています。理科二類で342人(15.4%)、次いで文科三類で216人(14.2%)の減少となりました。志願者の増減に影響する要因としては、前年の志願者の増減や志願倍率の高低もありますが、2025年度については第1段階選抜の予告倍率変更が大きく影響しています。文科全科類は約3.0倍→約2.5倍に、理科一類は約2.5倍→約2.3倍に、理科二類は約3.5倍→約3.0倍に変更されました(理科三類は2023年度に約3.5倍→約3.0倍に変更済み)。そのため第1段階選抜合格予定数は2024年度に比べて合計で1,098人減少しています。志願者の減少が目立った文科三類と理科二類は合格予定数の減少人数が他の科類と比較して多かった(文科三類-234人、理科二類-266人)ため、敬遠した受験生が増えたと考えられます。さらに文科三類は、2024年度の志願者が多かったことによる反動減も一因でしょう。一方で文科一類の志願者減少は4人(0.3%)にとどまっています。これは2024年度入試における志願倍率の低さと第1段階選抜が実施されなかったことを勘案して予告倍率の縮小による影響を受けにくかった結果だと推察されます。
   次に志願倍率に注目してみましょう。文科は各年度の倍率変化が目立ちます。年度により志願倍率の序列が変化しており、高低の規則性は見受けられません。第1段階選抜の実施倍率が約2.5倍(2024年度までは約3.0倍)で共通であることも、各年度の志願倍率が大きく変動することの一因です。2025年度において最も倍率が高かったのは一類の2.84倍、低かったのは三類で2.78倍でした。志願倍率による序列が一類>二類>三類となるのは5年ぶりであり、なおかつ三科類の倍率が横並びになるのは2015年度ぶりで大変珍しいケースです。なお、三類の志願倍率が3倍を切るのは1996年度までデータをさかのぼっても初めてでした。【図表】参照
   理科は文科と異なり、第1段階選抜の実施倍率が類ごとに変わります。この実施倍率の高低と募集人員の規模(最多は一類の1,108人、最少は三類の97人)に連動して、各類の「志願倍率の序列(三類>二類>一類)」ができています。類ごとの志願倍率をみると、最難関の三類は4.00倍でした。募集人員が少ないこともあって倍率変動が顕著な時期もありましたが、2022年度入試からは小幅な変化が続いており、4倍強程度で推移しています。一類は2.46倍となり、1996年度以降で最も低い志願倍率となりました。志願者の減少が顕著であった二類の志願倍率は3.53倍でこの10年で最も倍率が低かった2016年度と同様の数値となりました。【図表】参照

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