東京大学


2.第1段階選抜の合格最低点

【図表⑤】第1段階選抜の合格最低得点率の推移
【図表⑤】第1段階選抜の合格最低得点率の推移
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   大学から公表された合格最低点をみてみましょう。各年度の共通テスト(センター試験)の難易度に変化がありますが、2013年度からは3~4年位の期間でそれぞれの特徴があります。
   2013~2016年度の4年間は志願者数や倍率の状況などから、特に文科で第1段階選抜が不実施となるケースもみられました。最低点自体も2012年度以前は科類によっては85%程度の高水準のこともありましたが、2013年度以降は実施されても最低点が40%台や50%台もあるといった状況でした。2015年度の課程変更による影響を危惧した受験生の「安全志向」などが現れていました。
   続いて2017~2020年度の4年間は全ての科類で第1段階選抜が実施されており、同時に最低点自体も2017~2019年度は80%台の科類もあるなど、高めの水準にありました。
   また2021年度以降は、再び実施状況や最低点に変化が見られます。2021年度は5年ぶりに実施なしの科類(文科二類)があり、また理科三類の最低点は50%台に低下しました。2022年度は全科類で実施されたものの、共通テストの平均点低下と連動して各科類の最低点も低下傾向にあり、さらに2023年度の文科三類と2024年度の文科一類・二類では第1段階選抜が実施されませんでした。2つ以上の科類で実施されなかったのは2016年度以来8年ぶりです。2024年度の合格最低点については、共通テストの5教科7科目における平均点上昇に伴い、理科一類(60.3% → 78.1%)と理科三類(71.1% → 76.8%)で前年よりも高くなっています。一方で、理科二類(79.0% → 75.8%)では低下しました。理科一類で志願者の増加と第1段階選抜最低点の上昇、逆に理科二類で志願者の減少と最低点の低下という状況です。2023年度とは逆の動きになりました。
  第1段階選抜を通過するためには科類・年度によっては70%程度や、それ以下の事例もありますが、この点数は「最低でも」という位置付けです。最終的に合格するためには各科類とも80%以上を目指し、1点でも多く得点することが理想です。 【図表】参照

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