「勉強のやる気が続かない」「机に向かうけれど、勉強が進まない…」そんな悩みを抱えていませんか?受験勉強は長く険しい道のりだからこそ、やる気を維持し続けることに多くの受験生が苦労しています。
しかし、少しの工夫や日々の意識を変えることで、やる気を持続させ、志望校合格という目標に近づくことができます。
この記事では、受験勉強のモチベーションを無理なく保ち、最後までやり抜くための具体的なコツや習慣をわかりやすく解説します。
自分に合った方法を見つけて、志望校合格という目標に一歩ずつ近づいていきましょう。
モチベーションとは?勉強におけるやる気の仕組み

モチベーションには、自分自身の興味や楽しさから生まれる「内発的動機付け」と、報酬や評価など周囲からの外部要因による「外発的動機付け」があります。勉強を継続するためには、このモチベーションを自分なりに上手くコントロールすることが大切です。
勉強のやる気が下がる主な原因
「毎日4時間勉強する」「参考書を1週間で終わらせる」など、やる気に満ちた目標を立てたにもかかわらず、途中で挫折することは珍しくありません。
やる気が低下してしまう背景には、いくつかの原因が考えられます。
- ・目標のハードルが高すぎる
- ・日々の生活リズムに合っていない
- ・努力が成果につながっている実感(達成感)が持てない
このような要因によってモチベーションは下がります。
自分の状況や体力、日常のペースに合った目標や計画を見直すことが、モチベーションを維持する第一歩となります。
自分のモチベーションの傾向を知ろう(自己分析のすすめ)
モチベーションの仕組みを知ることは、やる気のコントロールから維持に役立ちます。
自分のやる気は、どんなときに高まり、どんな場面で下がりやすいのか。
まずは、下記のような方法で自己分析を行ってみましょう。
勉強日誌や記録をつける
その日のやる気や集中力、特にやる気が高まった理由や逆に下がってしまった要因などを簡単にメモしてみましょう。記録を続けることで、自分のモチベーションがどんなときに変化しやすいのかを知ることができます。
過去を振り返る
「これまでに一番集中できたのはどのようなときだったか?」「やる気がなくなった瞬間は?」など、これまでの経験を思い出してみましょう。それぞれの状況や環境、自分の気持ちの変化に目を向けてみることで、やる気を持続できるパターンを見つけることができます。
ご褒美や目標の立て方をいろいろ試す
「達成感があると頑張れる」「ご褒美があるとやる気が出る」など、人によってモチベーションが高まるポイントはさまざまです。自分がどんな刺激でモチベーションが上がるか、いろいろ試してみましょう。
まず、目標はなるべく具体的で達成しやすいものからスタートすると、成功体験を積みやすくなります。たとえば、以下のような目標が考えられます。
- ・1日に英単語を10個ずつ覚える
- ・1週間で問題集の1章を終わらせる
- ・毎日30分ずつ机に向かう
- ・1日おきに復習の時間を設ける
- ・テストまでに過去問を3回繰り返す
また、ご褒美は「ちょっとした楽しみ」になるもので十分です。目標を達成した自分を労って、ご褒美を用意することで、やる気に繋がります。
- ・1時間勉強したら好きな飲み物やお菓子を食べる
- ・興味のある動画やテレビを1本見る
- ・週末に友達と遊ぶ、好きなカフェに行く
- ・目標達成ごとに小さなプレゼントを自分に買う
- ・好きなゲームや読書の時間を作る
いろいろな目標やご褒美を試しながら、「自分にはどんなやり方が合うのか」を観察することが、モチベーション維持のためには大切です。
まずは、日々のちょっとした気づきを記録し、自分に合ったやり方を見つけていきましょう。
モチベーション維持の基本戦略

無理のない目標設定と現実的で実行可能な計画を立てることは、モチベーションを長く保つための基本です。
ここでは、モチベーションを維持するための基本的な戦略や役立つコツをご紹介します。
目標設定は、欲張らず適切に
「毎朝5時に起きて勉強する」「毎日10ページずつ問題集を解く」など、高い目標を掲げたものの数日で挫折した経験を持つ人も多いのでは?モチベーションが急激に下がってしまう裏側には、無理な目標設定が大きく影響しています。
まず大切なのは、今の自分の状況に合った目標を立てることです。
たとえば部活動や学校行事などで多忙な毎日を送っている場合、「毎朝5時に起きる」といった無理な目標よりも「15分だけ早く起きて集中して机に向かう」といった、手の届く小さな目標にした方が継続しやすくなります。
目標を掲げるだけでなく、進捗や達成度に応じてその都度調整する柔軟さも大切です。もしうまくいかない場合は、「どこが難しかったのか」「どうすれば無理なく続けられるか」と振り返り、小さめの目標に設定し直してみましょう。
ゴールを明確にし、実現可能な計画を立てる
多くの人が途中でやる気を失ってしまう理由は、「具体的なゴールが見えていない」「計画が現実的でない」ことにあります。
たとえば、「毎日10ページ解く」と設定したものの、日によって時間や体力に余裕がなく、結局ノルマを達成できない日が続くと、自己嫌悪や挫折感につながります。
対策としては、「ゴールを明確にし、そこから逆算して計画を立てる」ことです。
「テストまでに問題集を1冊終わらせたい」と決めた場合、残りの日数や自分の生活リズムを考慮して、毎日あるいは毎週どの程度進めればいいか具体的にスケジュールに落とし込みます。もし途中で計画通りにいかないことがあっても、週単位・月単位で進捗を確認し、計画を柔軟に修正していくことも重要です。
さらに、目標を「大きなゴール→中間目標→小さなタスク」と段階的に分解して考えることで、達成感も得やすくなります。小さな成功体験を積み重ねることで、自然と自己効力感が高まり、モチベーションを持続しやすくなります。
関連記事:目標達成のコツについて
モチベーションを高める具体的な習慣

勉強や目標を達成するためには、日々の習慣づくりがとても大切です。毎日の小さな工夫や行動を積み重ねていくことで、少しずつ大きな目標にも近づくことができます。
小さな成功体験を積み重ねよう。
たとえば「志望校に合格する」といった大きな目標に向かう場合、まずはその目標を達成したときのメリットをはっきりさせることが重要です。モチベーションを高めるには、「達成できたら自分にどんないいことがあるのか」を見える形にするのが効果的です。
「志望校に入学して憧れのサークルに入る」「将来やりたいことに近づく」など、目標と達成後にやりたいことを紙に書き出し、いつでも見える場所に貼っておきましょう。いつも目にすることで、気持ちが引き締まります。
また、「小さな目標」を設定するのもポイントです。「毎週単語を20個覚える」「問題集の1章を終わらせる」など、達成しやすい目標を設定し、一つひとつクリアしていきましょう。
このように小さな成功体験を積み重ねることで自信が生まれ、自然とやる気を保つことができるようになります。
「少しずつ進んでいる自分」を認めながら、前向きに取り組みましょう。
進捗の見える化・報酬を活用する
モチベーションを維持しながら努力を続けるためには、「自分がどれだけ進んだか」をしっかり実感できるようにすることが大切です。進捗を見える形にすることで、達成感を得やすくなり、日々のモチベーション維持に役立ちます。ここでは、進捗の「見える化」と「報酬」を上手に活用するための具体的なアイデアをご紹介します。
カレンダーやチェックシートを活用する
毎日の勉強内容や勉強時間をカレンダーや手帳、専用のチェックシートに記録してみましょう。達成できた日には、シールやスタンプを貼るのもおすすめです。
日ごとに印が増えていくと、頑張りが「見える化」され、「ここまで続けられた!」という達成感につながります。カラフルなシールを貼ることで見た目にも楽しく、やる気もアップします。
短期目標・中期目標の設定
目標は長期目標だけでなく、「今日の目標」「今週の目標」など、期間を区切った小さなゴールを決めて管理しましょう。
たとえば、「今日は英単語を30個覚える」「今週は過去問を1回解く」など、できるだけ具体的な内容にするのがポイントです。クリアできる目標があることで、一歩一歩前進している実感が得られます。
ご褒美制度を取り入れる
目標を達成したときには、自分へのご褒美を用意するのも有効です。
たとえば、「1週間毎日計画どおり勉強できたら好きなお菓子を食べる」「参考書を1冊終えたら、好きな映画を観る」といった小さなご褒美を設定しましょう。
自分への“ご褒美”があることで、やる気を維持しやすくなります。
記録の振り返りタイムを作る
週末など時間を決めて、1週間分の学習記録や進捗を振り返りましょう。「これだけやったんだ」という達成感や自信が得られ、自然と次の週へのやる気になります。
うまくできなかった日があっても、気にし過ぎず、「どうしてうまくいかなかったか」「どうやればよりよく進められるか」を前向きに考えてみてください。
このような工夫を習慣化していくことで、「できた!」という小さな成功体験が積み重なり、自信とモチベーションのアップにつながります。記録とご褒美をうまく活用して、楽しく勉強を続けていきましょう。
一人で頑張らない!仲間と続けるモチベーション維持テクニック

目標に向かって努力を続けるためには、自分ひとりだけで頑張るのではなく、友人や家族、勉強仲間の力を上手に活用することも大切です。誰かと励まし合ったり、応援してもらったりすることで、モチベーションが高まり、挫折しにくくなります。ここでは、周囲の人やコミュニティの力を借りてやる気を維持するための具体的なテクニックをご紹介します。
勉強仲間・グループ学習のメリット
一緒に勉強する仲間を作ることで、お互いに目標や進捗を共有したり、分からない問題を教えあったりすることができます。時には、誰が一番早く問題を解けるか競争したり、小テストを作って出しあったりして、自然とやる気もアップします。
また、仲間が努力している姿を見ると「負けていられない」と良い刺激を受けられます。「来週の勉強会までにここまで進めよう」とみんなで目標を決めることで、勉強のペースも保ちやすくなります。
ひとりで取り組むよりも、楽しさや達成感を味わいやすいのがグループ学習の大きなメリットです。
家族や友人の応援をもらうコツ
勉強の進み具合や頑張ったことを家族や友人に積極的に伝えてみましょう。「今日はここまで進んだ」「この問題が解けたよ」など、小さなことでもOKです。こまめに報告することで、応援や励ましの言葉を受けやすくなります。
身近な人から「すごいね」「頑張っているね」と声をかけてもらうことで得られた、認められたという安心感は、自信や達成感につながります。
また、一緒に暮らす家族には「毎日〇時から勉強する」と伝えておくことで、サポートや理解が得やすくなり、勉強しやすい環境を作れます。家族に静かな時間を作ってもらったり、困ったときに気軽に相談しやすくなったりするのもメリットです。
オンラインコミュニティやSNSで刺激を得る
SNSやオンラインの勉強コミュニティなどを利用すれば、同じ目標を持つ人と簡単に交流できます。勉強した内容や進捗を投稿したり、他の人の頑張りや成果を見て刺激を受けたりしましょう。
また、仲間の勉強法やおすすめ教材を知ることができるのも大きな魅力です。分からないことを気軽に質問できる場所や励まし合えるグループがあることで、「自分ももっと頑張ろう」と前向きな気持ちになれます。こうしたつながりを上手に活用すると、ひとりで勉強するよりも継続して勉強できるようになります。
成功体験や体験談を参考にする
目標を達成した人の体験談や志望校に合格した先輩の話を聞いたりすると、「自分にもできるかもしれない」と希望ややる気が湧いてきます。
インターネットや学校の掲示板、受験サイトの合格体験記などを活用して、リアルなアドバイスや実践的な勉強法を知ることも大切です。合格した人の苦労や努力のエピソードに触れることで、つまずいたときも「自分だけじゃない」と心強く感じられ、前向きな気持ちを保ちやすくなります。
モチベーションを長期的に保つコツ

最初はやる気があっても、時間が経つにつれてモチベーションが下がってしまうことは誰にでもあります。大切なのは、その都度やる気を取り戻し、コツコツと継続していくことです。
ここでは、日々の勉強や取り組みを無理なく長く続けるためのコツや、モチベーションが下がってしまったときの対処方法についてご紹介します。自分らしく継続できるヒントをぜひ見つけてみてください。
習慣化と定期的な振り返り
毎日の取り組みを習慣化することで、「やらなきゃ」と気合いを入れなくても、自然と勉強や課題に取り組めるようになります。最初は短い時間からでも良いので、毎日決まった時間にスタートしてみましょう。また、目に見える形で「勉強した日」に印をつける習慣化カレンダーやチェックリストを使うのも効果的です。
さらに、週末や一週間ごとにこれまでの振り返りを行い、「どこが良かったか」「今後どう改善できるか」などを考えることで、自分の成長や課題にも気付きやすくなります。振り返りの内容をノートやアプリにメモしておくと、モチベーション維持にも役立ちます。
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目標・進捗の見直しと調整
生活環境が変わったり、思うように進まなかったりすることは誰にでもあります。そうしたときは、無理して今の計画にこだわらず、目標や進捗、学習プランを柔軟に調整しましょう。
たとえば、「毎日4時間勉強」から「まずは1日2時間集中する」に目標を下げるのもOKです。自分の状況に合わせて、達成しやすい小さな目標を設定し直すことが、長続きさせるポイントです。
また、定期的に進捗をチェックし、「この1週間で進めたこと」「うまくできなかった点」を振り返ると、次へのステップが明確になります。
続かない自分を責めずにモチベーションを上げる対処法
調子が出ない日や思うように進まないときがあっても、それはごく自然なことです。そんなときは「今日はうまくいかなかったけど、また明日から頑張ろう」と前向きに切り替えることが大切です。
勉強が続かないときは、自分を責めるよりも、まずは気分転換やしっかりした休息を取るのがおすすめです。好きな音楽を聴いたり、軽い運動や散歩をしたりすることでリフレッシュできます。
また、どうしてもやる気が出ない日は、「とりあえず10分だけやってみる」とハードルを下げてみるのも効果的です。自分なりのリセット方法をいくつか用意しておき、上手に切り替えていきましょう。
まとめ|モチベーション維持で志望校合格を目指そう
モチベーションを維持・向上させるには、現実的で達成しやすい目標設定や具体的な計画、小さな成功体験の積み重ねが大切です。
自分に合ったやり方や環境を見つけ、PDCAサイクルを回しながら、周りの力も上手に借りていきましょう。前向きな気持ちで志望校合格を目指し、自分なりのペースで一歩ずつ進んでいきましょう。
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