大学入試の基礎知識:私立大入試

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多様な入試方式

私大入試のおおまかな流れ

私立大学の入試は、各大学が独自に入試日程、選抜方法などを設定して実施しますが、大別すると、各大学の個別試験で合否を判定する「一般入試」と、センター試験の成績を利用する「センター利用入試」の2つの入試方式があります。さらに、大学によっては、2次募集にあたる「後期入試」を実施することもあります。

明治大学法学部の入試方式(2019年度)
入試方式 科目(配点) 募集人員 実質倍率
(18年度)
一般 一般 外(150)、国(100)、
歴・公→1(100)
385名 5.8倍
全学部統一 外(100)、国(100)、
数・歴・公・理→1(100)
115名 5.0倍
センター利用 3科目型 外(200)、国(200)、
数・歴・公・理→1(100)
60名 5.5倍
4科目型 外(200)、国(200)、
歴・公→1(200)、数・理→1(200)
45名 2.8倍
5科目型 外(200)、国(200)、数(200)、
歴・公→1(200)、理(200)
35名 2.4倍

それぞれの入試方式で募集人員や科目・配点が異なるため、受験者は各自の学習状況を踏まえて、自分に合った入試方式を選択することができます。また、志望校の科目・配点を早い段階で調べ、配点の高い科目の学習を優先して進めるといった工夫も必要となります。

例として、右の図に示した明治大学法学部の入試方式を見てみましょう。入試方式は全部で5つありますが、募集人員が最も多く配分されている一般入試が、この大学のメイン方式です。この方式の配点は、国語と地歴・公民がそれぞれ100点なのに対して外国語が150点と高くなっています。したがって、合格するためには、外国語で高得点を取れる学力を身に付けることが必要不可欠と言えます。また、国公立大志望者がこの大学を併願する場合は、センター利用入試の4科目型や5科目型を活用するとよいでしょう。一般入試に比べて募集人員は少ないですが、入試科目が多いことから受験者が限られるため、実質倍率はあまり高くありません。大学によっては合格最低点を公表していることもあるため、各大学のホームページや募集要項などで確認しておきましょう。

一般入試

私立大学の一般入試は1月下旬~2月中旬にかけて実施されます。多くの大学で日程や方式が複数設定されており、とても複雑に見えますが、基本となるのは3教科入試です。受験が必要となる標準的な教科の組み合わせは、文系が「外国語、国語、地歴・公民または数学」、理系が「外国語、数学、理科」です。理科はほとんどの大学・学部が1科目ですが、医学部医学科や早稲田大学・慶應義塾大学の理工系学部などでは2科目必要な場合もあります。また、学科試験に加えて、医学部や看護学部では面接や小論文が課されることもあります。なお、中堅以下の大学では、メイン方式が2教科の場合もあります。

一般入試には、「全学部入試」「統一入試」などと呼ばれる入試方式があります。これは全ての学部が共通の問題を使用して同日に実施する方式で、受験者は一回の試験で複数の学部・学科の選考を受けることができるというメリットがあります。

さらに、通常の一般入試に加えて、2月下旬~3月にかけて「後期入試」「3月入試」などと呼ばれる入試を実施する大学があります。これは2次募集にあたる入試で、入学者数の調整という目的で行っている大学もあります。したがって、先に実施した入試で入学手続き率が大学の予想よりも高い場合は、後期入試ではほとんど合格者を出さず、募集人員よりも合格者が少ないというケースさえあります。募集人員も少ないため、通常の一般入試に比べて倍率・レベルともにやや高くなる傾向があります。

センター利用入試

センター利用入試の概略
区分 内容
選抜方法
による分類
個別試験なし センター試験の成績だけで決まる
個別試験あり 面接などを組み合わせる
併用方式 一般入試の成績と組み合わせる
出願時期
による分類
事前締切り センター試験前に締め切る
事後締切り センター試験後でも出願できる
後期募集 2次募集にあたる入試

センター利用入試は一般入試とは別枠で実施され、センター試験の成績を利用して選抜します。受験が必要な教科は一般入試と同じく3教科が基本となりますが、難関大学の中には国公立志望者に受験を促すため4教科以上の方式を設置している大学もあります。利用方法や実施方法は大学によって異なりますが、概略は右の図の通りです。

実際の各大学のセンター試験利用入試の形態は、「選抜方法による分類」では「個別試験なし」が圧倒的に多く、「個別試験あり」の大学は少数です。また、「出願時期による分類」では、多くの難関私大はセンター試験の実施前に締め切ってしまう入試がセンター試験利用入試の主力入試となっています。この「事前締め切り」タイプは倍率が非常に高いのに対し、「事後締め切り」タイプの倍率はそれほど高くありません。センター試験を受験した後には、自己採点によって自分の得点が分かっているため、合格の目安となる得点に届かなかった受験生が出願を諦めることが多く、倍率が低めになるのです。ただし、低倍率であるからといって合格レベルが低いということにはなりませんので、注意が必要です。