英語4技能入試について

1.大学入学共通テストの英語に民間の英語資格・検定試験を導入

2021年度入試から大学入試センター試験に代わり大学入学共通テスト(以下「共通テスト」)が実施されます。
その中で、英語4技能を測定するために民間の英語資格・検定試験(以下「英語外部試験」)が活用されることになります。
そこで活用される予定の英語外部試験は、実用英語技能検定、TEAP、GTEC、ケンブリッジ英語検定、IELTS、TOEFL-iBT、TOEIC-LR&SWの7試験となります。
利用できる英語外部試験の種類は各大学の裁量によりますが、国公立大については受験生の受験機会の公平性を保証する観点から、上記のすべての英語外部試験を対象とする大学が多いようです。

【図表1】 各資格・検定試験とCEFRとの対照表 【図表1】 各資格・検定試験とCEFRとの対照表

また、国公立大入試での英語外部試験の利用については、多くの大学で「共通テスト」の英語の一部として英語外部試験を必須とすることが予想されます。そのような中で国立大については、国立大学協会から『「共通テスト」の英語はマーク式試験と民間の英語外部試験の両方を必須とする』こと、さらに活用方法は、①出願資格とする、②マーク式試験の英語に加点する、③先の両方を組み合わせる、という3案が活用方針として示されました。
また、出願資格として使う場合にはCEFR*でA2レベル以上が望ましいとしています。各英語外部試験とCEFRは図表1で示した通りとなります。

実際には「共通テスト」に使用できる英語外部試験は、高校3年生の4~12月に受検した成績結果の2回のみとされていますが、受検する英語外部試験によってそれぞれ特徴がありますので、高校1・2年生のうちからいくつかの英語外部試験を受検しておくと良いでしょう。

  • 外国語の習熟度を評価する国際指標

2.2021年度入試からの国公立大の活用に関する基本方針

2018年12月現在の段階で、国公立大では徐々に2021年度入試における英語外部試験の利用方法についての方針が公表されてきています。ただし、具体的な活用方針について公表している大学は、国立大で43大学、公立大で16大学に留まっています。2019年3月にかけて他大学の活用方針が公表されていきます。現状における国立大の活用方針の公表状況を図表2にまとめています。

【図表2】 2021年 英語外部試験活用方針(国立大) 【図表2】 2021年 英語外部試験活用方針(国立大)

現在公表している中では、基本的に国立大学協会が示した3案のいずれかに沿う形となっています。ただしその中で、東京大・名古屋大が公平・公正という観点、実施の観点から、英語外部試験は出願資格の選択肢のひとつとして採用するとの結論を出しました。
また、東北大は同様の観点から英語外部資格の取得を望ましいとしていますが、出願資格にはしないことになりました。つまり、大学によっては英語外部資格の取得が必須ではないところもあるということです(図表3)。

【図表3】 2021年度入試 英語外部試験利用 国立大の動き 【図表3】 2021年度入試 英語外部試験利用 国立大の動き

3.2021年入試からの私立大の活用に関する基本方針

私立大は、まだほとんどの大学で2021年度からの英語外部試験の利用方法についての方針が示されていません。
現状で公表している大学や図表4で示した主要大学の公表状況から考えると、2019年度入試において一般入試の一部の募集枠で英語外部試験を利用している大学は、同様の方針で利用するなど何かしらの形で英語外部試験を利用すると予想されます。さらに、早稲田大学政治経済学部のように、今まで一般入試では英語外部試験を利用していなかった大学・学部でも活用するところが出てくる可能性もあります。私立大は、2019年度入試でも多くの大学が英語外部試験を利用する入試を実施していて、早稲田、上智、GMARCH、関西、関西学院、立命館、日東駒専、産近甲龍などの有力大学で導入されています。ただし、全ての一般入試というわけではなく、一部の募集枠の入試での利用がほとんどで、大学ごとに様々な方法で利用しています。活用方法としては、「複線入試の出願資格」「センター試験利用入試で英語を満点等に換算する」「一般入試で英語を満点等に換算する」「一般入試で英語に加点する」などがあります。早稲田大や明治大の一部の学部では、英語資格を取得していないと受験する時点ですでに不利になってしまうような入試もあります。

【図表4】 2021年度入試 英語外部試験利用 私立大の動き 【図表4】 2021年度入試 英語外部試験利用 私立大の動き

ある一定以上の英語外部資格を取っておくと、一部の私立大・入試方式では入試をより有利に進めることができます。
また、出願する大学の選択肢を拡げることにもつながりますので、英語外部資格の取得に向けて計画的な学習が必要になるでしょう。

次のページへ