大学受験の志望校の決め方 納得感が高まる6つのチェックポイント

早い段階で志望校を決めておくと、具体的な目標を立てることができ、受験対策をスムーズに進められます。遅くとも高3生の夏までには、志望校を決めておきましょう。高1・高2生も、現時点での志望校を決めておくと、目的意識を持って勉強に取り組めるでしょう。この記事では、大学受験における志望校の決め方について、6つのチェックポイントをお伝えします。納得感をもって志望校を選ぶために大事なことをまとめたので、「まだ決まっていない」「何を調べたらいいのかわからない」という人は、ぜひ役立ててください。

目次

大学の志望校の決め方・6つのチェックポイント

高3生になっても、志望校が決まらないという人は少なくありません。大学選びでは、中学・高校受験以上に、自分の意志や将来のビジョンが反映されます。

以下では、大学選びに悩む高校生に向けて、志望校を決めるための6つのチェックポイントを解説します。焦らず、じっくり志望校を選びましょう


ポイント1.学部・学科を選ぶ

志望校選びでは、大学を選ぶ前に、まずは学部・学科を決めるのがポイントです。同じ大学内でも、学部・学科によって学べる内容は大きく変わるので、「自分が何を勉強したいか」「将来どうなりたいか」を考えてみましょう。

例えば、将来は学校教員や司法書士、保育士、医師、薬剤師など、資格が必要な仕事に就きたい場合は、必然的にその資格の取得につながる学部・学科を選ぶことになります。

また、グローバル企業で働きたい場合は国際関連や語学・ビジネス系の学部、弁護士に興味があるなら法学部というようにプランを組み立てることができます。具体的な夢がない場合は、「好きなこと」「興味を持てること」「長所を活かせそうなこと」「おもしろそうな会社」を挙げてみましょう。

そのうえで、本やインターネットで調べたり、先輩や保護者、先生と話してみたりすると、目標にできそうなことが見えてくるのではないでしょうか。大学合格をゴールにするのではなく、将来の自分についてのイメージを持って勉強できれば、受験へのモチベーションが高まるはずです。

調べる際の注意点として、学部・学科の名称が似ていても、学ぶ内容は大学によって異なります。最初から「この学部しか受けない」と決め込む必要はありません。「興味はあるけど、細かいところがわからない」という場合は、候補として残しておいてください。ひと通り候補が揃ったら、大学ごとに学部・学科の特徴や強みを比較検討し、志望校を絞り込みましょう。

ポイント2.受験科目をチェック

一般的な大学の受験科目は、国公立大学が6教科8科目、私立大学は3科目です。近年は2科目や1科目受験の私立大学も増えていますが、勉強する内容を絞れるので合格者最低点や倍率が高くなりやすく、得意科目のみで受けられる学部・学科でなければ難しいと考えたほうがいいでしょう。

同じ科目でも、出題範囲や配点比率は大学・学部によって異なります。志望校の候補が決まったら、受験科目を比較し、自分の得意科目の配点比率が高い、あるいは不得意科目の配点比率が低いなど、自分の得意不得意を活かせるかを考えてみましょう。候補の中でも受験で有利になりそうな大学を併願校にすると、第一志望校の試験でも余裕を持つことができます。

ポイント3.難易度をリサーチ

志望校合格に必要な学力と、現在の学力との差を明らかにしましょう。難易度(偏差値)は、同じ大学でも学部・学科によって異なるため、必ず志望する学部・学科について調べるようにしてください。

模試を受けて学力の差と到達点を数値として客観視することで、現実的な志望校の選択ができます。

ただし、たとえ現時点で合格が難しい大学・学部であっても、これからの受験勉強次第で受かる可能性は十分にあります。大学の学部の難易度は、受験対策の方針を決めるためのひとつの目安として活用しましょう。

ポイント4.大学ホームページや大学案内を熟読

大学には、以下について情報公開が義務づけられています。大学のホームページで見ることができるので、チェックしておきましょう。

○学部・学科ごとの教育研究目的
○教育研究上の基本組織
○教員について(教員数、教員の学位や業績など)
○入学者に関する受入方針・学生数
○進学・就職の状況
○教育課程(授業の方法や内容、年間の授業計画など)
○校舎の施設や設備などの教育研究環境
○学費(授業料・入学料、その他費用

たとえば、教員の専門分野や実績を確認しておくと、自分が学びたい分野を深められるかがわかります。設備などの教育環境が整っているかどうかも、大学の比較ポイントとなるでしょう。

また、大学のホームページや大学案内には、卒業生の就職先企業や業種別就職状況、学部別就職状況などが詳しく記載されています。大学の就職データを見て、自分の希望する進路の割合について調べましょう。

大学の就職支援体制についてもチェックしておくと安心です。大学によっては、1〜2年生向けに就職セミナーやインターンシップを行うなど、就職活動を熱心にサポートしている場合もあります。


ポイント5.大学のオープンキャンパスに参加

オープンキャンパスでは、実際に学内の施設や設備に触れ、大学の雰囲気を肌で感じることができます。興味のある大学が絞り込めたら、積極的にオープンキャンパスに参加し、志望校選びに役立てましょう。

オープンキャンパス以外に、学校見学会や説明会を実施している大学もあります。ただしこちらは説明を聞くのがメインで、授業を体験したり相談したりするプログラムはありません。オープンキャンパスの日は、受験生向けのさまざまなプログラムが開催されるため、大学についてより詳しく知ることができます。

ホームページや大学案内を熟読しただけでは、わからないこともあるでしょう。大学の雰囲気を肌で感じられる貴重な機会を上手に活用しましょう。

ポイント6.自分のやる気を最終チェック

いよいよ志望校が決まったら、「この大学に行きたい」という想いを決意に変えましょう。自分の意志で進路を選べば、志望校合格に向けてやる気もアップするでしょう。「大学に行ってからやりたいこと」をリストアップするのもおすすめです。

志望校を決めるには、大学・学部・学科選びに真剣に向き合う過程が必要です。自己分析をしながら、「将来これがしたいからこの大学に行きたい」をとことん突き詰めてみましょう。

大学は「どこに入るか」ではなく「入って何をするか」で決める

志望校選びは、大学のネームバリューや偏差値に気を取られがちですが、「どの大学に入るか」ではなく「大学に入って何をするか」が重要です。

なかには、「いろいろ考えたけれど、やっぱり志望校が決まらない」「将来の自分が見えてこない」「勉強に集中できない」「保護者と考え方が合わない」と悩む人もいるでしょう。そんなときは、予備校のサポートを受けて視野を広げるという方法もあります。

代ゼミでは、大学受験に向けて、学習面と精神面をきめ細かにサポートしています。志望校の選び方や卒業後の進路など、受験勉強以外のさまざまな不安もご相談ください。

これまで数多くの受験生を合格に導いてきた予備校だからこそ、伝えられることもあります。進学相談をしていただければ、代ゼミのOB・OGの先輩チューターや学習アドバイザーが、自らの体験を踏まえて丁寧にアドバイスいたします。興味がある人は、お気軽に校舎までお問い合わせください。

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