時事王 代々木ゼミナール×読売中高生新聞
2026.4.2
読売中高生新聞「時事王」掲載問題の解答ポイントなどを公開。テストに役立つ時事を学ぼう!
2026年4月3日号
A面「ワークシート」の解答ポイント
【問1】
【資料1】に見られるトランプ政権の内政の中で、国内への影響が最も深く広範囲に及ぶと考えられるものは何か。その理由とともに答えよう。
【解答例】
内政の中で、国内への影響が最も深く広範囲に及ぶのは、排出規制の法的な根拠である政府解釈「危険性認定」の撤回だろう。それは、自動車産業に影響する排ガス規制撤廃にとどまらず、アメリカ政府による地球温暖化対策が全く行われなくなることを意味するからである。
【解説】
内政ではなく外交政策に属するものであれば、各国政府が自国の地球温暖化対策の目標を示す義務を負っているパリ協定からの離脱が国内に深く広範囲な影響を及ぼすと言えるでしょう。なお、アメリカ大統領がパリ協定離脱を決定したのは過去2回あり、第1次トランプ政権の2017年6月(同協定の規定により2020年11月正式に離脱した後、バイデン政権により2021年2月同協定に復帰)と、第2次トランプ政権当初の2025年1月(1年後正式に離脱)なので、後者は「再離脱」となりました。
そして、パリ協定離脱と同じように、地球温暖化対策の法的な根拠をなくしてしまうのが、政府解釈「危険性認定」の撤回です。
アメリカの排ガス規制は、1963年制定の大気浄化法(1970年など順次改正)に基づいて行われています。すなわち同法は、新車の車両・エンジンから排出される粒子状物質など、「公衆の健康または福祉を害する、または害する恐れがある大気汚染物質」に該当すると、日本の環境省にあたる連邦政府の環境保護庁が判断した物質について、同庁長官に対し排出基準の制定を義務づけています。
そうした中、オバマ政権(2009~2017年)の1年目に、連邦議会が地球温暖化対策の法案について分裂し合意できずにいた際に、環境保護庁が、二酸化炭素やメタンなど六つの主要な温室効果ガスも「公衆の健康や福祉を害する」と科学的に判断し、政府解釈とされて温室効果ガス規制へと拡大しました。この危険性認定に基づき、主要な排出源である自動車から、火力発電、石油・ガス部門、航空機、埋立地からのメタンなどに至るまでの、温室効果ガスの排出規制が定められてきました。
従って、危険性認定の撤回により、それらの排出規制は、新たな立法がない限り成り立たなくなります。実は、2009年に危険性認定を行った環境保護庁が、今回その認定を撤回する理由として、「大気浄化法の規定の目的は、地域的な大気汚染の抑制であって、地球規模で影響のある温室効果ガスの危険性認定について法的権限を与えるものではない」などと説明しました。トランプ政権によるこの逆回転に対し、環境保護団体などは、最も深刻な地球温暖化対策の後退だと非難し、裁判所に対し環境保護庁を提訴しているそうです。
【問2】
【資料1】と第1次トランプ政権直前の【資料2】とから、トランプ大統領がどのような考えで国際社会の潮流に逆行するような政策を選択しているかを推察し、簡潔にまとめてみよう。
【解答例】
トランプ氏は、2009年には温暖化対策支持だったが、少なくとも2016年大統領選挙以降は、アメリカの強みだった自動車などの製造業や石炭などのエネルギー産業が温暖化対策で力を失い、雇用が奪われてアメリカが貧しくなるという危機感を持っているようだ。
【解説】
【資料2】にある国際環境経済研究所(IEEI)は、否定的なものも含め地球温暖化に関する情報提供などを行っている非営利団体です。2016年の記事には「トランプ氏は選挙戦術として極端な政策を打ち出した可能性がある」という所長さんのコメントが載りましたが、10年後の現在、パリ協定からの再離脱などとともに、内政でも環境保護庁をして2009年以来の危険性認定を撤回させるなど強引とも見える手法で、温暖化対策による製造業やエネルギー消費への「束縛からの解放」を進めているのですから、一時の選挙戦術ではなかったようです。
2016年大統領選挙で当選した「トランプ氏の発言や政策」を示した八つの吹出しから特徴的なものを挙げると、まず「米国の製造業を弱くするため、中国が温暖化をでっち上げた」は、2026年の【資料1】に「史上最大の詐欺」「でっち上げ」とあるとおり健在です(「中国が」は言いがかりでしょうが)。
次の「オバマ政権は議会の承認を得ず、一方的にパリ協定を批准」は、オバマ政権が「同協定の削減目標の達成には大気浄化法などの執行強化だけで充分であり、かつ削減目標自体が法的拘束力をもたないので議会承認は不要」と主張して承認の手続を省いたことを指します。これは、原則として外国との開戦や関税の決定に権限を持つ連邦議会をスルーして大統領令だけで突き進んでいるトランプ大統領にはブーメランとなる発言ですね。
ただ、それに続く「パリ協定は、米国のエネルギーを外国の政府に支配させるものだ」や、右側にある「トランプ政権では、米国第一のエネルギー計画を進め、米国を再び豊かにする」という辺りから、トランプ氏が主張してきた「米国第一主義」や「MAGA(Make America Great Again)」の前提としてエネルギーを最重要視していることが見て取れます。さらに、「石油や天然ガス産業は、1000万人の雇用を支え」や、「雇用を奪うオバマ政権の温暖化対策はすべて廃止」など、国民の多数を占める勤労者への配慮も忘れません。
以上のように、トランプ氏の主張には言いがかりや矛盾・誇張・歪曲などが盛られていますが、温暖化対策はアメリカを貧しくする(電気自動車への注力で失敗したゼネラルモーターズやフォードモーターなど)という危機感を「史上最大の詐欺」「でっち上げ」などに込めていると、支持者たちは感じているでしょう。反対者と冷静に議論できそうには見えませんが。
【問3】
以上みてきたトランプ政権の手法(やり方)について、あなたの考えを自由にまとめてみよう。
【解答例】
世界のほぼすべての国が締結しているパリ協定から唯一離脱するなど、自らの主張を前面に掲げて突き進む手法は理解が困難だ。相手国との合意が必須である外交はもちろん、内政においても賛否の熟議を経て決定することが、自由民主主義国には必須なのだと考える。
【解説】
解答例は、トランプ政権の強引とも見える政治手法を批判するものです。現在の第2次トランプ政権では、国内での「賛否の熟議」が認められない独裁国家や権威主義国家(中華人民共和国など)に対抗するためか、例えば日本などに対する関税交渉で高関税の圧力をかけて自らの要求を通すというような場面が繰り返されました。
もちろん実際には、トランプ政権側は最初の脅しのような高い要求を引っ込め、ほどほどのところで手を打っています。悪口として、俗語の動詞chicken(おじけづく)を用いた「TACO(Trump Always Chickens Out)」が世界的に有名になりました。しかしながら、このような政治手法は、対等からほど遠いですね。例えば少数派への配慮など、相手や人々の声をよく聴く必要がある場合には、その機会を破壊するような有害な手法になってしまいかねません。
また、これは2月末にイスラエルとともに始めたイラン攻撃に伴ってひどくなったことですが、アメリカ中心のNATO(北大西洋条約機構)でありながら同国に対して加盟国が協力できないといった事態に、自ら陥りました。原則として外国との開戦や関税の決定に権限を持つ連邦議会を無視して突き進んだことで、混迷を深める結果になっているのではないでしょうか。
B面の解答ポイント
【問題1】の問1について
正解は「PKO協力法(国連平和維持活動協力法)」です。
PKO(国連平和維持活動)とは平和維持軍などを用いて国際連合が行う、紛争地域の平和の維持を図る活動です。冷戦終結後の1991年初めに起きた湾岸戦争に際し、日本はアメリカに国際貢献を迫られ、多国籍軍に多額の資金援助を行いました。しかし、続発する地域紛争にPKOで対応する動きが国際的に強まる中、日本では1992年にPKO協力法が成立し、同年にカンボジアでの停戦監視要員などとして自衛隊の海外派遣を開始しました。
【問題1】の問2について
正解は「イ」です。
自衛隊法には「内閣総理大臣は、内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する。」とある通り、自衛隊の最高指揮権を持っているのは内閣総理大臣です。特にアの防衛大臣と間違えないようにしましょう。防衛大臣は自衛隊の隊務の統括を主に担っています。自衛官の最高位であるウの統合幕僚長が最高指揮権を有していないのは、軍隊が暴走しないように、軍人ではない政治家が軍隊を統制するシビリアン・コントロール(文民統制)というルールに基づいています。一方、戦前の大日本帝国憲法下では、エの天皇が軍隊を直接率いる統帥権を有し、内閣は関与できませんでした。
【問題1】の問3について
正解は「イ」です。
自由民主党が結党されたのは、1955年です。衆議院での保守勢力(自由民主党など)が3分の2弱、革新勢力(日本社会党など)が約3分の1の議席を占め、保革対立の政治体制ができた「55年体制」という表現も同時に覚えておきましょう。1955年の総選挙で日本社会党は3分の1の議席を確保し、当時分裂していた左右両派の統一を実現しました。それに対抗し、財界の希望を受けて自由党と日本民主党が合同して自由民主党が結成されました(保守合同)。こうした体制は、自由民主党が1993年の総選挙で敗北することによって成立した非自民の細川護熙内閣が発足するまで続きました。
【問題1】の問4について
正解は「ウ」です。
憲法改正は、国会の発議において衆議院、参議院ともに総議員の「3分の2」以上の賛成が必要で、国民投票においても有効投票の「過半数」の賛成が必要となる非常に高いハードルがあります。憲法改正には、まず原案を発議する要件として衆議院100人以上、参議院では50人以上の議員の賛成が必要となり、国会では前述のように衆参で総議員の3分の2以上の賛成がなければ廃案となります。その上、国会が憲法改正を発議して国民投票となっても賛成が過半数に達していない場合は同様に廃案となります。こうしたハードルの高さから、日本では日本国憲法が施行されてから現在に至るまで一度も憲法改正が行われていません。
【問題2】の問1について
正解は「ウ」です。
イスラエルは、国際連合が決議したパレスチナの分割案を受けて1948年に建国されたユダヤ人国家です。ただ、パレスチナはアラブ人が長く住んでいた土地なので、アラブ人とユダヤ人の対立は常に起こっており、パレスチナ問題として深刻化しています。イスラエルは、現在もユダヤ人の民族宗教であるユダヤ教を国民の約4分の3が信仰しています。ユダヤ教から後に生まれたのがキリスト教で、その次にイスラーム教が誕生しました。イスラエル内では両者ともに少数派の宗教となります。
【問題2】の問2について
正解は「イラン=イスラーム革命」です。
1960年代のイランでは国王パフレヴィー2世がアメリカの後ろ盾のもとで近代化政策に取り組んでいましたが、それに対する抗議運動が起こりました。1979年、抗議運動の激化により国王が亡命し、それに代わって反体制派のホメイニ師を指導者としてイスラームの教えに基づく革命が起こり、イラン=イスラーム共和国が成立しました。この政権は反米をとなえ、革命にともなって学生たちがアメリカ大使館を占拠した事件が起こったことをきっかけに1980年にアメリカと断交し、現在に至ります。また、この革命政権が欧米系石油企業を追い出し原油生産を国有化したことにより、原油価格が高騰して第2次石油危機が起こり、世界の経済にも多大な影響を与えました。なお、1989年に死去したホメイニ師から最高指導者の地位を継承したのが、今回の攻撃で殺害されたハメネイ師です。
【問題2】の問3について
正解は「イ」です。
アメリカのベネズエラ攻撃とは、2026年1月2日深夜から1月3日未明にかけて、アメリカ軍がベネズエラの首都カラカスを含む複数の地点を爆撃したうえで、ベネズエラ大統領のマドゥロとその妻を拘束・拉致した事件です。麻薬テロ容疑に基づく「法執行」として、アメリカ陸軍特殊部隊のデルタフォースや航空機150機以上を投入した電撃作戦であり、アメリカは国内外に大きな衝撃を与えるとともに、国際法違反として非難を受けています。
【問題2】の問4について
正解は「ホルムズ海峡」です。
ホルムズ海峡はペルシャ湾とアラビア海を結ぶ海峡で、周辺にはイランだけでなく、アラブ首長国連邦やサウジアラビアなどの産油国が多くあります。世界に供給される原油の約2割はここを通過して輸送されているため、イランは経済を混乱させた批判の矛先をアメリカやイスラエルに向かわせることを目的に、アメリカなどに攻撃された後にこの海峡を事実上封鎖しました。そして、原油の約9割を中東の輸入に依存している日本にも石油備蓄放出など実際に影響が及んでいます。
2026年3月6日号
A面「ワークシート」の解答ポイント
【問1】
2026年度に人間国宝(重要無形文化財保持者)の認定制度はどのように変更されるか。資料1から読み取り、まとめよう。
【解答例】
重要無形文化財保持者の認定枠が10人増加し、従来の工芸技術や芸能に加えて、新たに酒造りや京料理、華道、書道などの「生活文化」の分野まで拡大する。
【解説】
資料1の第2段落に注目し、主な変更点を簡潔に要約する問題です。認定枠の上限が10人増えること(最大126人となること)、認定分野に新たに「生活文化」の領域が追加されることを書くことができれば十分でした。
これまでの認定は工芸や芸能が中心でしたが、日本のアイデンティティを形成する食や生活習慣が、ライフスタイルの変化で急速に失われる危機にありました。そこで、これらを国家として最高峰の技術と認めることで、社会的地位の向上と継承者の確保を狙っています。
【問2】
グラフによると伝統的な工芸品の生産額と従事者数が減少していることが分かる。その理由を考えてみよう。
【解答例】
・日本人の生活環境が洋風化し、需要が減少していること。
・伝統的な行事が行われなくなったり、簡略化されたりしていること。
【解説】
グラフを見ると、伝統的工芸品の生産額は1996年度には3500億円以上だったものの、2022年度は推定値で約1000億円にまで減少しています。伝統工芸に携わる従事者の合計も、25年間でおよそ3分の1まで減少していることが読み取れます。
伝統工芸品の生産額や従事者が減少している背景には、まず生活環境の洋風化があります。畳の部屋(和室)や床の間、仏壇のない家が増え、掛け軸、生け花、和家具などの需要が減りました。また、正月や冠婚葬祭などの伝統行事が簡略化され、着物や漆器、節句人形などを購入・使用する機会が減りました。さらに、プラスチック製品や海外製の大量生産品が安価に流通し、使い捨ての消費文化が定着したことで、高価で手入れが必要な伝統工芸品が敬遠されるようになったことも要因の一つと考えられます。
【問3】
日本の伝統的なわざを守っていくためにあなたができることについて考えてみよう。
【解答例】
・伝統工芸を守るために、工芸品を購入し日常のなかで実際に使用していきたい。毎日使う汁椀を漆器にしたり、箸を職人手作りのものに変えたりすることで、伝統工芸に従事する人々を支えることができると考える。
・資料2の研修生は大学の授業の場で能楽に触れてその魅力に惹かれたという。私も学校教育や地域のイベントなどで伝統文化の実演や鑑賞の機会があれば積極的に参加し、その魅力を味わってみたい。
・和食が世界的に注目される生活文化であるように、日本の伝統文化は海外にアピールすることのできる日本の個性と言える。私は地元の行事やワークショップで伝統文化を実際に体験して、その魅力をSNSを通じて世界に発信していきたい。
【解説】
日本の優れた伝統工芸や伝統芸能を守るためには、私たち一人ひとりがそれらに興味を持つことが大切です。工芸品は日常の中で用いることができますし、芸能も実際に体を動かして体験してみたり鑑賞してみたりすることで、その奥深さを知ることができるでしょう。
解答例の他には、たとえば誕生日や結婚祝いといった記念日の贈り物や手土産を選ぶ際に、量産品ではなく地域の伝統工芸品を購入してプレゼントすることが挙げられます。また、 壊れたら捨てるのではなく、金継ぎ(かなつぎ)で直したり、漆を塗り直したりして「育てる」楽しみを知ることも大切です。さらには、旅行をする際に、目的地を単なる観光地ではなく工芸の産地に設定して、工房見学などで職人の生の声を聞いてみるのも面白いでしょう。その「わざ」がなぜその土地で生まれたのか、歴史や原材料(木、土、水)との繋がりを知るとより一層興味が沸くはずです。
なお、世界的に最も人気があり、かつ「現代のライフスタイル」に見事に適応して成功している工芸品の例として、石川県の「輪島塗(わじまぬり)」が挙げられます。国の重要無形文化財にも指定されている輪島塗は、「非常に堅牢で優美」なうえ、「傷んでも直すことができ、世代を越えて使うことができ」るため、大量消費に代わるサステナブルな価値観を体現していると言えるでしょう(石川県観光公式サイトより)。
一方、芸能の分野ではやはり「歌舞伎」が世界的にも注目を集めています。2009年にユネスコ無形文化遺産の代表一覧に記載され、近年では『ワンピース』や『NARUTO -ナルト-』といった人気アニメを歌舞伎化する「スーパー歌舞伎」の試みが大成功を収め、日本だけではなく海外のアニメファンをも伝統芸能の入り口へと誘っています。このように、伝統文化は現代の技術や人気コンテンツ(漫画やアニメなど)を柔軟に取り入れて発展を遂げているため、自分の好きなコンテンツをきっかけにして少しずつ伝統文化の世界を覗いてみてはいかがでしょうか。
B面の解答ポイント
【問題1】の問1について
正解はアです。
アルプス山脈はイタリアだけでなくオーストリア、スイス、フランスなどにまたがり、プレートの境界付近に形成される急峻な新期造山帯の山脈です。イタリアとフランスの国境に位置する最高峰モンブラン(標高4,810m)などの周辺にはスキー場が多く、1924年、初の冬季五輪はモンブラン山麓のシャモニー(フランス)で開催されました。2026年のミラノ・コルティナに続く2030年の冬季五輪はフランスアルプスで開催されます。
ウラル山脈はロシア、スカンディナヴィア山脈はスウェーデンやノルウェーなど北ヨーロッパ、ピレネー山脈はスペインとフランスなどの国境にあります。
【問題1】の問2について
正解はエです。
日本で初めて冬季五輪が開催されたのは1972年、北海道の札幌です。これを機に札幌には地下鉄が開通するなど、北海道の中心都市としてさらに発展しました。1998年には長野で冬季五輪が開催されました。
【問題1】の問3について
正解はローマです。
ローマは南北に長いイタリアの中部にあり、古代ローマ帝国の首都として栄え、コロッセオなどの歴史的文化財がある観光地で、キリスト教のカトリックの中心地であるバチカンがあります。2026年冬季五輪が開催されたミラノはイタリア北部の都市で、ブランド品の高級な衣服などファッション関連の産業が発達しています。
【問題1】の問4について
正解はエです。
レオナルド・ダ・ヴィンチは15世紀から16世紀にかけてルネサンスと呼ばれる時期に活躍し、「最後の晩餐」などの絵画を描いた芸術家としてだけでなく、科学者としても活動しました。ミケランジェロもルネサンスの時期に活躍したイタリアの芸術家で、絵画や彫刻など多数の芸術作品を残しました。コペルニクスもルネサンスの時期に活躍したポーランドの天文学者で、天体観測により地動説を唱えました。ガリレオはルネサンスより後の16世紀から17世紀に活躍したイタリアの天文学者で、当時発明された望遠鏡で天体観測し地動説を唱えました。
【問題2】の問1について
正解はイです。
イヌイットとは、グリーンランドのほか、シベリア東部・アラスカ・カナダの北極海沿岸に居住している先住民です。狩猟・漁業やトナカイの遊牧をしながら生活していますが、近年では定住化が進むなど生活や文化が変化しつつあります。なお、イヌイットは主にカナダでの呼び名で、グリーンランドではカラーリットと呼ばれることがあります。
アボリジニはオーストラリアの、サーミは北ヨーロッパ(スカンディナヴィア半島やロシアの一部)の、マオリはニュージーランドの先住民です。
【問題2】の問2について
正解はイです。
グリーンランドは世界最大の島です。その面積は約216.6万㎢と、日本の国土面積約37.8万㎢のおよそ6倍にもなります。島の大部分が北極圏にあり、8割以上が氷に覆われています。メルカトル図法の世界地図を見ると、グリーンランドは日本の約6倍よりも遥かに大きい印象を受けるかもしれません。メルカトル図法には、高緯度地域ほど面積が大きく表示される性質があるからです。
【問題2】の問3について
正解は温室効果ガスです。
気温や海水温が上昇する現象である地球温暖化は、大気中の二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスの濃度上昇が主な原因と考えられています。温室効果ガスは、地表から放射される熱(赤外線)を吸収して地表へ再放射し、地球の表面温度を上げます。
グリーンランドが面する北極海では、地球温暖化により海氷が減少し、新しく利用できるようになると見込まれている北極海航路が注目を集めている一方、ホッキョクグマが絶滅するおそれがあるなど、生物への悪影響が危惧されています。
【問題2】の問4について
正解は北大西洋条約機構です。
NATO(北大西洋条約機構)は、東西冷戦が激化した1949年に、ソ連(ソヴィエト社会主義共和国連邦)や東ヨーロッパ諸国などに対抗するため、アメリカ合衆国・カナダと西ヨーロッパ諸国が作った軍事同盟です。
1991年にソ連が解体された後は、地域紛争やテロの対策に取り組んでいます。1992年以降、ハンガリー・チェコ・ポーランドをはじめとする東ヨーロッパ諸国も加盟しています。2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受けて、2023年にフィンランドが、2024年にスウェーデンが加盟したことも、大きなニュースとなりました。
2026年2月6日号
A面「ワークシート」の解答ポイント
【問1】
国が自治体に対して、住民へのおこめ券の配布を推奨している主な理由は何か、資料1から挙げてみよう。
【解答例】
価格が高い(コシヒカリなどの)ブランド米を買いやすくするとともに、コメ離れを防ぐため。
【解説】
国がおこめ券の配布を自治体に推奨している主な理由は、資料1の最後の一文にまとめられています。つまり、「物価(特に米価)の高騰へのピンポイントな支援」と「国産米の消費への下支え」という2点に集約できます。
コメの価格が高いままだと、パンや麺類などへと消費が流れ、コメ離れが加速するリスクが高まります。原則としてコメの消費にしか使えないおこめ券を国民(住民)に配布することで、コメの消費に誘導しつつ国内の農業・コメ市場を守る、という意図があります。
なお、解答例としては上記の他に、「今すぐできる物価高対策だ」から、としてもよいかもしれません。
【問2】
おこめ券を配布することに自治体が二の足を踏む(躊躇する)理由として考えられることを、資料2から挙げてみよう。
【解答例】
○おこめ券自体に手数料が上乗せされている(還元額が少なくなる)ため
○おこめ券を発行する団体から購入しなければならない(手間がかかる)ため
○住民への配布にも経費と手間がかかるため
【解説】
自治体がおこめ券の配布にやや否定的な態度を示す要因の一つは、資料2にもあるように「手数料が高い」ことだと言えます。住民が実際に使える(住民に還元される)額が少なくなるだけでなく、配布の際にかかる経費と手間も自治体に二の足を踏ませていると言えるでしょう。おこめ券を発行する団体は利益を取らないことを公表しているものの、自治体が発行団体からおこめ券を購入しなければならない状況は変わりません。
実際に、「国民(住民)に配る前に1割以上のコストがかかっている」「現金給付の方が経費も少なく、素早く対応できる」など、反対している自治体の長もいます。他に、「コメだけでなくパンや麺類、油も高い」「パン食を中心とする世帯を考慮していない」などの意見があるように、ニーズの不一致を解消する必要もあります。
なお、これらの他に、「おこめ券を配ることでコメが今の高値で売れれば、売る側は値段を下げる必要がなくなるので、高値が続く可能性もある」とする、農業と経済の関係に詳しい大学教授による指摘もあります。また、特定団体への利益供与になることを警戒するという視点もあります。
【問3】
物価高対策には、おこめ券の配布だけでなく、現金給付という方法もある。では、現金給付以外にどのような給付(もしくは還元)の方法があるだろうか、考えてみよう。
【解説】※解答例は、解説中の【例】を参照してください。
まずは現金給付について解説します。現金給付は、おこめ券の購入にかかる手数料などを削減し、給付(還元)額を最大化できる方法と言えます。現金給付を選択すれば、所得制限のない一律給付、特定の世帯(子育て世帯、低所得世帯など)に対象を絞った給付ができます。いわゆるコロナ禍の中で進んだデジタル化の利点を活かして、住民それぞれの口座に直接振り込むことができます。
現金給付以外の方法としては、以下のものが挙げられます。
●金券やデジタルポイントなどとしての配布・付与
おこめ券は原則として用途がコメに限定されますが、金券やデジタルポイントなどとして配布・付与すれば、コメ以外の消費にも使うことができます(一部の店舗では、コメ以外の商品に対してもおこめ券を使うことができる場合もあります)。
【例】
○コンビニエンスストアなどで使えるプリペイドカードの配布
○マイナポイントもしくは自治体独自のデジタルポイントの付与
○地元の商店街で利用できる商品券の配布 など
●公共料金・教育費などの負担軽減
家計の固定費を直接下げることで、間接的に食費を増やす方法と言えます。
【例】
○水道の基本料金や使用料を数か月分減額または無料にする
○学校の給食費を補助または無償化する など
※2026年度から公立小中学校を中心に給食の無償化が進む予定です。
(東京都など一部の自治体では、すでに完全無償化されています。)
物価高対策としての国(政府)の方針と、自治体や住民(国民)の考えとの間にある何らかのズレは否めませんが、すべての人々が納得する形をとることもまた難しいことです。各自治体は、現金給付も含めたそれぞれの方法にあるメリットとデメリットを十分に考慮し、どのような形での住民への支給が最適かを判断することになります。問2の解説で述べたように、ニーズの不一致ができるだけ解消される方法が採られることを願うばかりです。
B面の解答ポイント
【問題1】の問1について
正解は「(ジョー・)バイデン」です。
現アメリカ大統領のドナルド・トランプは2016年に共和党から初めて大統領選挙に出馬し、当選して1期4年務めました。しかし、再選を目指した2020年大統領選挙では民主党のバイデンに敗れます。その4年後、トランプはバイデンの任期満了にともなう2024年大統領選挙に出馬し、バイデンの後継者として立候補した民主党のカマラ・ハリスを破って大統領への返り咲きを果たしました。ベネズエラへの軍事攻撃などトランプ大統領が進める外交政策は、国際協調を重視した前バイデン政権とは対照的です。
【問題1】の問2について
正解は「ウ(スペイン)」です。
「大航海時代」といわれる15~17世紀頃、ヨーロッパ人はアジアやアメリカ大陸など世界各地に進出しました。中でも中南米地域にはスペイン人が盛んに進出し、先住民を滅ぼすなどして広大な植民地を築きました。これらの地域で独立運動がおこり、ベネズエラを含む国々が次々に独立を果たしたのは19世紀前半のことです。エのポルトガルも南米に広い植民地を持ちましたが、この地域が独立したのが現在のブラジルです。アのイギリスは現在のガイアナなど、イのオランダは現在のスリナムなど、いずれも中南米地域に小規模な植民地を持っていました。
【問題1】の問3について
正解は「OPEC」です。
OPECは石油輸出国機構(Organization of the Petroleum Exporting Countries)の略称で、産油国に対して強い影響力を持っていた欧米系の石油メジャー(国際石油資本)に対抗するため、1960年に結成されました。原加盟国はベネズエラの他にイラク・イラン・クウェート・サウジアラビアで、いずれも西アジア地域の産油国です。その後OPECは力を強め、1973年の第4次中東戦争に際しては原油価格を大幅に引き上げて欧米諸国や日本に第1次石油危機をもたらすなど、価格や生産量の決定権を持つようになりました。現在は12カ国がOPECに加盟しています。
【問題1】の問4について
正解は「安全保障理事会」です。
安全保障理事会は国連(国際連合)において最重要といえる機関で、国際紛争の解決を目的に、侵略行為に対する経済的・軍事的制裁などを決定する権限を持ちます。固定された5カ国の常任理事国(アメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国)と、任期があり選挙で選ばれる10カ国の非常任理事国で構成されています。重要事項の決議については常任理事国のうち1国でも反対すれば成立しないこととされており、常任理事国のみに認められたこの特権は拒否権とよばれます。
【問題2】の問1について
正解は「南鳥島」です。
南鳥島は東京都の小笠原諸島に属する島で、日本の最東端とされています。
1896年に日本人が踏査し、日本人労働者を移住させたことをきっかけに1898年には日本領土として南鳥島と命名されました。第二次世界大戦後はアメリカ軍の管理下に置かれていましたが、1968年に小笠原諸島の日本復帰により再び日本の領土となりました。
島の形状は正三角形に近く、皇居と同じくらいの大きさで、島内には滑走路や波止場、防衛省や国土交通省の駐在施設があり、港湾の施設の整備や気象観測などが行われています。南鳥島の排他的経済水域は、日本の領土面積(約38万㎢)より大きい約43万㎢にも及びます。また、周辺海域ではレアアース泥などの貴重な海洋鉱物資源が発見され、資源開発に向けた様々な調査・研究が進められており、小さな島でありながら様々な役目を果たしています。
【問題2】の問2について
正解は「エ」です。
排他的経済水域(EEZ)は、領土と領海の境界(基線)から200海里(約370㎞)までの範囲を指します(ウは誤り)。ここでは、沿岸国に漁業、天然資源などの権利が優先的に認められています。他国の船舶は、航行することは可能です(アは誤り)が、漁業など沿岸国の主権的利益を侵害する活動は禁止されています。
また、問1でも見たように日本の領土面積は約38万㎢ですが、日本は離島が多いため、領海と排他的経済水域を合わせた面積は約12倍の約447㎢に及びます(イは誤り)。
一国の主権が及ぶ領域は、領土・領海・領空からなります。領海は基線から12海里までで、ここまでは沿岸国の主権が及びます。排他的経済水域の外は公海とされ、すべての国に航行、上空飛行、漁獲、海洋調査の自由(公海の自由)が認められています。
【問題2】の問3について
正解は「イ」です。
レアアースは、金属や合成樹脂などに少量を加えるだけで製品の性能を飛躍的に向上させることから、産業の「ビタミン」と呼ばれています。
アの産業の「塩」は、あらゆるものづくりの基本となることから、ねじなどを表すとされます。イの産業の「米」は、産業の中核を担うものとして、戦後から高度経済成長期には鉄鋼、現代では半導体を表す言葉として用いられています。エの産業の「心臓」は、半導体の重要性を強調する表現として使われるほか、近年は2050年の脱炭素・カーボンニュートラル実現へ向けて注目されている電気自動車に不可欠な蓄電池を表すこともあります。
【問題2】の問4について
正解は「ウ」です。
レアアースはスマートフォンやドローン、蛍光灯、電気自動車などの製造に欠かせない重要な資源で、現代社会や先端技術を支えています。しかし、レアアースの採掘や精錬には、放射性物質を含む廃棄物が発生するなど、環境負担や処理コストが多くかかります。そのため、それらへの規制が厳しい先進国では生産が進まず、生産・精錬が特定の国に集中する状況が生まれています。
現在、世界のレアアース生産の多くを中国が占めており、供給を左右できる立場にあることから、中国が輸出制限を行うことで、他国の産業や経済に大きな影響を与えることが可能となり、レアアースは外交や国際関係と結びつきやすい資源になっています。
2026年1月9日号
A面「ワークシート」の解答ポイント
【問1】
AIを活用していく利点はどのようなことだろうか。資料から読み取り、まとめよう。
【解答例】
・情報を見落とすリスクを減らしたり、自分では思いつけない提案をしたりしてくれること。
・人間の作業を効率化できること。
【解説】
AIを活用している例については、主に資料1で述べられています。医療現場で活用されているAIは、「実際の診断は医師が行うが、見過ごす恐れがあるポイントを再確認できる可能性が高まる」「電子カルテを作るサポートも医師の業務改善につながる」という意見が紹介されているので、人間の作業の効率化やサポートに役立っているということがわかるでしょう。また、資料2では「生成AIを使えば、さまざまな作業が効率化でき、自分には思い浮かばない知恵を授けてくれることもあります」とあるので、こちらもAIを活用する利点と言えそうです。
【問2】
AIを活用していくなかで気を付けなければいけないことはどのようなことか。資料から読み取り、まとめよう。
【解答例】
・必ずしも正しいことを述べているとは限らず、誤った答えを出したとしても、その過程がわからないこと。
・AIを運用するために膨大な機械や電力が必要になること。
・AIを活用する人間の判断や責任を考え直す必要があること。
【解説】
AIを活用することのリスクは、主に資料2で述べられています。生成AIに質問をすれば短時間でなんらかの答えを導き出してくれますが、それが本当に正しい情報であるのかをAI自身が判断することはできません。現時点では答えを導く過程も不明瞭です。つまり、AIの正しさについては人間が判断する必要があり、その責任やリスクについて考える必要があるということになるでしょう。
また、図では経費の面での問題にも触れられているので、ここをまとめるのもよいでしょう。
【問3】
私たちは今後AIとどう付き合っていくべきか。資料から読み取った内容や問1問2で考えたことをもとに、考えてみよう。
【解答例】
AIは私たちの生活を便利にするだけではなく、新しい知見をもたらしてくれるものである。しかし一方で、情報の不明瞭さゆえに人間の判断が不可欠であったり、人の心に寄り添う役割は人間の方が得意であったりという面もあるだろう。私たちはAIに頼り切るのではなく、AIと人間の得意分野を見極め、何を任せるのかを考えながらAIを活用していくべきだと考える。
【解説】
AIのメリットとデメリットについては、問1と問2でまとめました。では、私たちはそれらを踏まえてどのようにAIを活用していけばいいのかということを考えましょう。
AIを活用するのをやめる、もしくは極力使わないようにするという意見を考えた人もいるかもしれませんが、AIが実際に役に立っている現状を考えるとあまり現実的ではありません。
資料1と資料2のどちらにおいても、AIに任せきるのではなく、人間の思考や判断が必要になることが示されていますから、その点を中心にまとめるとよいでしょう。
解答例では、AIに頼り切るのではなく任せられる部分と人間が担うべき部分を見極める必要があるという内容を中心にまとめました。
B面の解答ポイント
【問題1】の問1について
答えはブラジリアです。
ブラジルの人口第1位の都市はサンパウロ(約1240万人)、第2位の都市はリオデジャネイロ(約678万人)で、ブラジリアは第3位(約309万人)です。ブラジリアは、大西洋沿岸部に人口が集中しているブラジルで、国土の均衡ある発展のため、人口が少なく未開発の内陸部にリオデジャネイロから移転して首都になった都市です。
【問題1】の問2について
答えは中国です。
2022年の各国・地域の温室効果ガス排出量の割合は、中国が30%で最も多く、アメリカ合衆国の13%が次いで2番目に多かったです。中国は人口が多いことや、「世界の工場」と呼ばれるほど工業が発達するなど、産業に多くの電力を使っていることから温室効果ガスの排出量が多くなっています。
【問題1】の問3について
答えはパリです。
1997
年に、温室効果ガス全般について、先進国による総排出量の削減目標を法的に定めた京都議定書が採択されました。この議定書は、先進国のみを対象としていましたが、その後経済発展著しい新興国による温室効果ガス排出量が急増したため、2015年にすべての国が温室効果ガスの削減目標を設定し、その目標達成のための措置を実施する義務を負うパリ協定が採択されました。
【問題1】の問4について
答えは産業革命です。
産業革命以降、地球の気温上昇が顕著にみられるようになってきました。2024年は、産業革命以降の平均気温の上昇幅が1.55℃を記録しました。地球温暖化の進行抑制のために、世界が協力して温室効果ガスの排出量削減に取り組むことが求められています。
【問題2】の問1について
正解は「ウ」です。
第二次世界大戦後の中国では、国民党との内戦に勝利した共産党が指導する中華人民共和国が建国され、国民党は台湾に逃れて中華民国政府を存続させました。中華民国政府と日本との間には、1952年に講和条約が結ばれて以降外交関係が続いていましたが、1972年に中華人民共和国を「中国で唯一の合法政府」と認める日中共同声明が発表されると、中華民国政府と日本との正式な外交関係は断絶されました。ただし、貿易など民間レベルではその後も密接な関係が続いています。アについて。日本は1894年に勃発した日清戦争に勝利し、翌年に結ばれた下関条約によって清(当時の中国の王朝)から台湾を獲得すると、第二次世界大戦終結までの約50年の間領土としました。イについて。台湾では国民党の一党独裁が長らく続きましたが、1980年代に入ると民主化が進み、初の野党である民主進歩党(民進党)が結成されました。そして、1996年に初めて台湾住民の直接選挙による総統選挙が行われて以降、選挙によって政権交代も起こるようになりました。現在は民進党の頼清徳(ライチンドォー)氏が総統を務めています。
【問題2】の問2について
正解は「集団的自衛権」です。
集団的自衛権は国際連合憲章で認められている、密接な関係の国が武力攻撃を受けた際に共同で反撃できる権利です。日本では日本国憲法第9条で許される自衛権の範囲を超えているとしてその行使を禁じていましたが、2014年に安倍晋三内閣は憲法解釈を変更して限定的な行使の容認を閣議決定しました。そして、2016年に安全保障関連法が施行され、集団的自衛権の限定的な行使が可能となりました。
【問題2】の問3について
正解は「イ」です。
東京電力は福島県の福島第一原発・福島第二原発と新潟県の柏崎刈羽原発の、3カ所の原子力発電所を運用していましたが、2011年の東日本大震災によって起きた福島第一原発事故後、福島第一原発は2012・14年に、福島第二原発は2019年に廃止されました。柏崎刈羽原発も全7基が運転を停止していましたが、2017年に6・7号機が原子力規制委員会の新規制基準に合格しました。そして、2025年11月に新潟県知事が再稼動の容認を表明し、12月に県議会も知事への信任を示す議案を可決したことから、6号機が早ければ2026年1月にも運転を再開する見通しとなりました(2025年12月現在)。東京電力の原発の運転再開は、福島第一原発事故以来初めてとなります。アの茨城県には日本原子力発電の東海第二発電所があります。ウの福井県は関西電力の高浜発電所など、日本で最も原発が集中している県として知られています。エの佐賀県には九州電力の玄海原発があります。
【問題2】の問4について
正解は「ビザ」です。
ビザは査証とも呼ばれる、相手国が入国を許可したことの証明書で、通常は自国にある相手国の大使館などで事前に取得します。ただし、ビジネスや観光など短期滞在の目的で海外へ渡航する際、パスポートがあれば入国できる、つまりビザが免除される国も数多くあります。