記述式答案作成のポイント①

2019.11.12

入試の解答形式には、大きく分けてマーク式と記述式の2つがあります。マーク式の問題は選択肢が与えられているので、偶然正解することもあります。しかし、記述式の問題はそうはいきません。最終的な答えはもちろんのこと、そこに至るまでの思考プロセスまでもが採点の対象となるので、出題の意図を正確に理解し、きちんと筋道を立てて自分の実力だけで解答を導く必要があります。
記述式問題を解く訓練をすることは、理解力と判断力を養うことに繋がるので、選択式問題の練習にもなります。記述式答案作成のポイントをしっかりと理解し、確実に解答まで辿り着く力を身につけましょう。

各教科共通の事項

まず自分の知っている知識や方法を使って解答する

問題を眺めて、どう解くのか考え込んでいるだけでは、いつまでたっても解けるようにはなりません。まず、自分の知っている知識や方法を使って、どこまで書くことができるか挑戦してみましょう。解答が不十分な場合は、先生に質問し、正解に近づけていきましょう。

   

記述は常に簡潔・明瞭を心がける

記述式の問題では字数や解答欄に制限があることが一般的です。思いついたことをそのまま書き並べたのでは、制限字数内には収まりません。要点・本筋と枝葉末節・具体例をきちんと区別し、もれなくまとめることが大切です。また、解答が脱線しないように、要点をおさえてから書くのがポイントです。字数制限のない場合でも、余計なことを書いたり冗長な解答を書いたりせずに、常に必要最小限の記述を心がけましょう。そうすることで、自分の考えをきちんと整理して記述する力が身につきます。

   

添削を受ける、人に見てもらう

記述式の解答は、自分ではできたと思っていても、他人から見ると「どこか変だ」「何を言っているのかわからない」ということがよくあります。したがって、できるだけ添削を受けるようにするべきです。友だち同士で解答を採点し合うのもよいでしょう。また、記述式の模試を受験した後は模試会場で配付される『解説書』を熟読し、答案返却後にデータブックに記載されている「採点基準」と自分の答案とをつき合わせて見直しや書き直しをすれば、効果絶大です。

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英語(英文和訳)

傍線部(和訳すべき部分)だけでなく問題文全体を読み、テーマを捉える

全体のテーマと文章の構成を捉えれば、傍線部の内容もぐんと理解しやすくなります。傍線部に多義語が含まれている場合など、全体のテーマを捉えないと正確な訳語が選べません。

   

5文型に注意し、文の成分(主語・動詞・補語・目的語)を正確に捉える

ただ闇雲に単語の意味だけを並べても、正確な訳にはなりません。やはり基本は文法と構文です。そして文法の基本は5文型であり、5文型とは語と語の関係を示すものですから、これを正確に捉えて、英文の語と語の関係を正確な日本語で示さなければなりません。

   

日本語として意味の通る訳文にする

日本語として何を言っているのかわからないような訳文では点数はもらえません。意訳ではなく直訳でいいのですが、少なくとも日本語として成立していない言い回しは避けて、最低限の言い換えをすべきでしょう。

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英語(英作文)

文法をきちんと守って書く

英文和訳と同じことで、単語を並べるだけでは得点にはなりません。5文型をきちんと意識するだけでも、必要な語を抜かしたり、文の成分が重複したりという失敗は避けられます。

   

記憶している文の応用(アレンジ)、組み合わせで考えてみる

一から十まで全部自分で文章を考え出そうとする必要はありません。どこかで読み、覚えている文の単語を入れ替え、組み合わせて、問題の文意に合う英文に近づけていけばよいのです。その方が自然な英文になります。

   

英語特有の言い回し等に注意する、問題の日本語を英語にしやすい形に言い換えてみる

構文やイディオム等、頻出のものをたくさん覚えて、英作文に使えるようにしておきましょう。他にも、日本語にない(あるいはあまり使われない)言い回し(無生物主語、仮主語、受身など)や文法事項(冠詞、単数・複数、関係詞)があります。これらの使い方にも慣れておかないと、意味の通らない英語になりかねないので、普段から気をつけてください。例えば「~ということだ(伝聞)」という日本語は、このままでは英語に直しにくいのですが、文脈に応じて、「~と言われている」「私は~と聞いた」と言い換えれば英訳しやすくなります。

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英語(要約)

テーマを把握する、文種(説明・解説なのか、意見なのか、小説なのか)を見抜く

要約は和訳そのものとは違いますから、部分より全体を把握する必要があります。その出発点がテーマと文種の見極めです。あとは「各教科共通の事項」のところで説明した「要点・本筋をもれなくまとめる」という点に尽きます。

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