大学・学部選択の考え方②

更新 2020.10.01
2018.02.20

前回の「大学・学部選択の選び方①」では、「なりたい職業」「学問的興味」「大学の環境」などを切り口として、より有意義な学生生活を過ごすための大学・学部の選び方についてお話ししました。

さて今回は、より現実的に志望校の選び方に関わってくる「学力」と「お金」についてお話しします。
前回の「大学・学部選択の選び方①」は"これがイメージできれば頑張れる"というお話しでしたが、今回は"これがなければ話にならない"というものです。
学力もお金も現実的・具体的な要素として志望校選びに深く関わってくるのに、なかなか思い通りにはならないものでもあります。
この二つが原因になって、結果的に希望の大学・学部・学科が受験できなかったということにならないように、家族の方も含めてできるだけ早めに対策をしましょう。

「学力」と照らし合わせる

数値が上昇するグラフ

志望校を選ぶといっても現実的な合格の可能性を無視するわけにはいきません。
入試方式、入試科目、配点比率、難易度などと自分の現在の学力を照らし合わせて、今後必要な受験対策を考えていきましょう。

一般入試の場合、国公立大は共通テストで7科目を課すのが一般的ですので、時間を上手に使い各科目の対策時間を十分に確保する必要があります。
また国公立大の場合は、共通テストと2次試験の配点比率も要注意です。
2次試験特有の記述式問題がどうしても苦手な人は、共通テストの配点比率が高い大学を選ぶというのも一つの手段と言えます。合格の可能性を高めるためにも、自分の学力が活かせる入試方式を探しましょう。
一方、私立大は3教科受験が主流ですが、ほとんどの大学が共通テスト利用入試を含め複数の選抜方式を設けています。
また、配点比率については、得意科目の配点が高く、逆に苦手科目の配点が低ければ自分にとって有利になります。

志望校を選ぶ際、多くの受験生は難易度や偏差値を気にすると思いますが、あまり早い時期から慎重になりすぎる必要はありません。
難易度やランキングをひとつの目安として、本当に行きたい大学を第1志望校に選びましょう。

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「進学費用」から選ぶ①

学費のイメージ写真

大学生になるためにはいろいろとお金がかかります。また、その金額はどの大学・学部を選ぶかによってもかなり異なってきます。
進学費用の問題は自分ひとりの力では解決できないため、いつ何にどの程度の費用が必要かを事前に調べ、それが家庭の経済事情に合うのかを早めに保護者の方に相談しましょう。

まず、受験するだけでも、受験料・試験会場までの交通費・遠くにある大学を受験する場合の宿泊費などかなりの費用が必要になります。
受験料については、共通テストが18,000円(3教科以上の場合。2教科以下の場合は12,000円)、国公立大2次試験が17,000円(前期のみの場合。中期や後期も受ける場合はさらに17,000円ずつ必要)で、私立大受験の場合はほとんどの大学が1回35,000円、医学部の場合は60,000円必要です。
例えば国公立大1校を含む6校を併願するとなれば、受験料だけで20万円以上もかかる計算になります。

出願から大学入学までの主な費用

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「進学費用」から選ぶ②

私立大の場合は、比較的受験料が割安な共通テスト利用入試や、複数の方式・学部・学科に出願した場合、2つ目以降の出願から入学検定料が減額されるといった割引制度を導入している大学もあります。
志望校がこうした方式・制度を実施しているならば、受験機会を確保しつつ費用を抑えることができるでしょう。

入学時とその後の大学生活ではさらにお金がかかります。
入学した年に支払う初年度納入金 (入学金、授業料、施設費、実習費など)は、国公立大では80万円程度、私立大では(学校によって異なりますが)文系で約120万円、理系で約160万円、医歯学系で850万円となっています。
さらに、ひとり暮らしをする場合、一般的にみて月々10万円以上のお金がかかります。
ここまでの費用を合計すれば、その額がいかに大きいかわかるはずです。最近は奨学金や教育ローンを利用するケースも増えています。

納入した私立大学の学費の返還について

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