大阪大学
3.総合型選抜・学校推薦型選抜の入試結果
【図表⑩】総合型選抜・学校推薦型選抜 志願者数の推移
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【図表⑪】総合型・学校推薦型選抜 2か年比較①
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【図表⑫】総合型・学校推薦型選抜 2か年比較②
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【図表⑬】総合型・学校推薦型選抜 2か年比較③
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【図表⑭】24年度総合型・学校推薦型選抜 外国語学部・専攻別結果
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学部学科(コース)別の志願者数を見ると、文系では外国語学部を除き、すべての学部学科で減少しました。2023年度が文学部と外国語学部以外の3学部、特に法学部と経済学部で大きく増加したことから、2024年度はその反動で減少したと考えられます。一方、文系学部で唯一増加の外国語学部は前年比27人(61.4%)の増加です。外国語学部では2024年度から、共通テストにおける外国語や国語、地歴公民といった文系科目の得点が重視される配点となったこと、さらに合格に必要な共通テスト外国語の得点率が概ね85%以上から概ね80%以上に緩和されたことなどが志願者増加の要因として挙げられます。【図表⑪】参照
理系では、理学部と薬学部は減少、歯学部は増減なし、医学部と工学部、基礎工学部で増加となりました。減少した理学部では、特に生物科学科・生物科学コースが前年比-8人(-66.7%)と大きく減少しました。ただし、同コースでは2023年度に志願者数が大きく増加していたことから、その反動で再び大きく減少したと考えられます。一方で増加した3学部の中では、基礎工学部が前年比+52人(+32.9%)で増加数が最も多く、学科別で見ると情報科学科こそ前年比-8人(-13.3%)と減少したものの、電子物理科学科は+15人(+88.2%)、化学応用科学科は+17人(+70.8%)、システム科学科は+28人(+49.1%)と、2023年度に比べて大きく増えています。このうち電子物理科学科と化学応用科学科は2023年度に志願者数が減少していたことから、その反動もあって大きく増加したと考えられるでしょう。なお、基礎工学部と同様に工学部も前年比+25人(+10.3%)となりましたが、増加率・志願倍率ともに基礎工学部の方が高く、総合型選抜・学校推薦型選抜における基礎工学部の人気の高さがうかがえます。この理由としては、工学部に比べて基礎工学部の出願要件のハードルが低いこと、また、工学部が出願書類として3種類の研究成果概要の提出を求めるのに対し、基礎工学部は自己推薦書の提出だけでよいことなどが挙げられます。【図表⑫⑬】参照
続いて注目したいのは充足率(最終合格者÷募集人員)についてです。2024年度は合計で82%と、2023年度の80%を上回る過去最高の充足率となりました。この要因としては、2023年度と比べて志願者数が増加したこと、また共通テストの平均得点率が上昇したため共通テストの合計得点の要件を満たすことができた受験生が増加したことなどが考えられます。とはいえ学部別の充足率を見ると、100%を超えていた学部は2023年度では全11学部のうちの7学部であったのに対し2024年度では6学部と、1学部のみではありますが減少しています。さらに学科(コース)別で見ても、100%を超えていた学科(コース)は2023年度では全26学科(コース)のうち、過半数を超える18学科(コース)あったのが、2024年度では全体のちょうど半数となる13学科(コース)に減少しています。この結果から、大学全体では過去最高の充足率を記録したものの、個々の募集単位で見ると厳しい入試となったと言えるでしょう。なかでも理学部(挑戦型)は、2023年度の充足率13%から改善は見られたものの、それでも2024年度の充足率は27%、数学科にいたっては0%とかなり厳しい結果が続いています。また、上述の通り志願者数が大きく増加した外国語学部も、2023年度の25%と比較すると2024年度の充足率46%は大きく改善したと言えますが、それでも依然として50%を下回っています。専攻別で見ると25専攻のうち9専攻で志願者がゼロと、そもそも志願者が集まっておらず、例年と同様に充足率は厳しい結果となりました。【図表⑪⑫⑬⑭】参照
大阪大の総合型・学校推薦型選抜では上述の充足率からも見てとれるように、出願要件や共通テストの基準をクリアしていればいいというだけではありません。それに加えて自らが志望する学部学科(専攻)で学びたいという強い意志や明確な志望理由がなければ、書類選考や面接・口頭試問でのアピールが不足し、合格を勝ち取るのは非常に難しくなります。ですが、出願要件を満たし、実際に出願することで大阪大に合格するチャンスが増えることも事実です。大阪大を志している受験生は、まずは必要な要件を確認し、早めに準備しておくことをおすすめします。なお、総合型・学校推薦型選抜で満たされなかった募集枠は一般選抜の募集に回されます。
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