大阪大学
4.2025年度入試の変更点
(1) 募集人員の変更
外国語学部、医学部、工学部、基礎工学部の一般選抜において、一部学科(専攻)の募集人員が下記の通り変更となります。
学部 | 学科(専攻) | 一般選抜 | ||
---|---|---|---|---|
2024年度 | 2025年度 | 24―25増減 | ||
外国語 | 外国語(日本語) | 24 | 26 | 2 |
医 | 医 | 92 | 90 | ▲2 |
工 | 応用自然科 | 195 | 200 | 5 |
電子情報工 | 145 | 173 | 28 | |
基礎工 | 電子物理科 | 90 | 94 | 4 |
システム科 | 151 | 156 | 5 | |
情報科 | 74 | 92 | 18 |
(2)出題教科・科目の変更
まず、一般選抜の共通テストについては、他の旧帝大と同様に、地歴公民はすべての学部学科で『地理総合/歴史総合/公共』での受験は不可となっています。
一方、新しい教科・科目として実施される『情報Ⅰ』については、他の国立大学と同様に、大阪大でもすべての学部学科で受験必須となります。ただし配点比率については低めに設定されており、最も配点比率の高い工学部と基礎工学部でも25/325(7.7%)となっています。
【共通テスト出題科目】 (一般選抜、総合型・学校推薦型選抜)
・文系学部(人間科・経済の文系含む)
教科 | 科目 | 選択方法 |
---|---|---|
国語 | 『国語』 | 必須 |
地理歴史 公民 |
『地理総合、地理探究』、『歴史総合、日本史探究』、『歴史総合、世界史探究』 『公共、倫理』、『公共、政治・経済』 |
2科目選択 (公民は1科目まで) ※1 |
数学 | 『数学Ⅰ、数学A』、『数学Ⅱ、数学B、数学C』 | 2科目必須 |
理科 | 『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』、『物理』、『化学』、『生物』、『地学』 | 「基礎2」または「専門2」※2※3 |
外国語 | 『英語(リスニングを含む)』、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』、『韓国語』 | 1科目選択 |
情報 | 『情報Ⅰ』 | 必須 |
※1 [総合型・学校推薦型選抜] 人間科学部、経済学部は1科目選択
※2 [一般選抜] 人間科学部、経済学部は「専門1」でも可
※3 [総合型・学校推薦型選抜] 人間科学部は「専門1」でも可
・理系学部 (人間科・経済の理系含む)
教科 | 科目 | 選択方法 |
---|---|---|
国語 | 『国語』 | 必須 |
地理歴史 公民 |
『地理総合、地理探究』、『歴史総合、日本史探究』、『歴史総合、世界史探究』 『公共、倫理』、『公共、政治・経済』 |
1科目選択 |
数学 | 『数学Ⅰ、数学A』、『数学Ⅱ、数学B、数学C』 | 2科目必須 |
理科 | 『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』、『物理』、『化学』、『生物』、『地学』 | 「専門2」 ※1 ※2 ※3 ※4 |
外国語 | 『英語(リスニングを含む)』、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』、『韓国語』 | 1科目選択 |
情報 | 『情報Ⅰ』 | 必須 |
※1 [一般選抜]人間科学部、経済学部は「基礎」+「専門1」でも可
※2 [一般選抜]医学部医学科、歯学部、薬学部は『地学』の選択不可
※3 [総合型・学校推薦型選抜]医学部医学科、薬学部、基礎工学部は『地学』の選択不可
※4 [総合型・学校推薦型選抜]基礎工学部は『物理』必須、『化学』、『生物』から1科目選択
・歯学部 (総合型選抜)
教科 | 科目 | 選択方法 |
---|---|---|
数学 | 『数学Ⅰ、数学A』、『数学Ⅱ、数学B、数学C』 | 2科目必須 |
理科 | 『物理』、『化学』、『生物』 | 2科目選択 |
続いて2次試験を確認してみましょう。まず国語では、出題範囲が「現代の国語」、「言語文化」となっており、この2科目での出題は旧帝大では大阪大のみです。なお、「現代の国語」と「言語文化」は共通テストの出題範囲でもあり、この2科目で現代文から古典まで網羅されているため、2024年度までの入試から大きく変わることはないと推測されます。
次に地理歴史ですが、大阪大では「地理総合」、「歴史総合」も出題範囲となっています。大阪大をはじめ、旧帝大を含む多くの大学では総合科目からも出題されますが、東京大や京都大、筑波大などでは探究科目のみから出題されます。
最後に数学について、他の旧帝大と比較しながら確認すると、まず数学Aは東京大や京都大などでは全範囲から出題されるのに対し、大阪大では「図形の性質」と「場合の数と確率」からのみ出題されます。続いて数学Bは「数列」から出題されますが、「統計的な推測」からも出題されるのは東京大のみとなっています。そして新たに追加される数学Cでは、文系学部では「ベクトル」から、理系学部では「ベクトル」に加えて「平面上の曲線と複素数平面」からも出題され、他の旧帝大の出題範囲と同様となっています。
また、配点についても一部の学部学科で変更が見られます。まず外国語学部では、2次試験の配点は500点満点と従来から変更ありませんが、共通テストの配点が150点満点から235点満点へと変更されるため、共通テストの配点比率が従来の23.1%から32.0%と約10%高くなります。一方、医学部保健学科-放射線技術科学専攻ならびに検査技術科学専攻では、共通テストは従来どおりの配点に新たに情報の20点を加えた520点満点となりますが、2次試験が600点満点から675点満点へと変更されるため、2次試験の配点比率が従来の54.5%から56.5%と約2%高くなります。さらに、法学部と経済学部、医学部医学科においても各科目で配点の変更が見られますが、共通テストと2次試験の配点比率は従来通りとなっています。
なお、総合型選抜・学校推薦型選抜については、共通テストでは歯学部の例外(=数学と理科のみで受験可)を除き、一般選抜で必要な教科・科目と概ね違いはありません。ただし、外国語学部は2024年度までは地理歴史、公民から1科目で受験可能だったのが、2025年度からは2科目選択となるため注意が必要です。なお、2次試験の教科、科目、科目数は従来の内容から変更ありません。
2次試験出題科目 (一般選抜)
教科 | 科目・出題範囲 |
---|---|
国語 | 「現代の国語」、「言語文化」 ※1 |
地理歴史 ※2 | 「地理総合、地理探究」、「歴史総合、日本史探究」、「歴史総合、世界史探究」から1科目選択 ※3 |
数学(文系)※2 | 「数学Ⅰ」、「数学Ⅱ」、「数学A(図形の性質、場合の数と確率)」、「数学B(数列)」、「数学C(ベクトル)」 |
数学(理系) | 「数学Ⅰ」、「数学Ⅱ」、「数学Ⅲ」、「数学A(図形の性質、場合の数と確率)」、「数学B(数列)」、「数学C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)」 ※4 |
理科 | 「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」 ※5 ※6 ※7 ※5~7以外は上記3科目から2科目選択 |
外国語(英語) | 「英語コミュニケーションⅠ」、「英語コミュニケーションⅡ」、「英語コミュニケーションⅢ」、「論理・表現Ⅰ」、「論理・表現Ⅱ」、「論理・表現Ⅲ」 |
その他 | 「面接」、「小論文」 ※8 ※9 |
※1 文学部のみ古文、漢文からも出題
※2 地理歴史は文学部と外国語学部のみ選択可で、数学といずれかを選択
※3 外国語学部は地理歴史を選択した場合、「歴史総合、世界史探究」のみ選択可
※4 医学部保健学科・看護学専攻は「数学Ⅲ」、「数学C(平面上の曲線と複素数平面)」を含まない
※5 理学部物理学科、工学部、基礎工学部は「物理基礎・物理」必須、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」から1科目選択
※6 理学部生物科学科・生命理学コースは「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」の2科目必須
※7 医学部保健学科・看護学専攻は「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」から1科目選択
※8 医学部医学科と歯学部は「面接」必須
※9 薬学部は「面接」と「小論文」必須
共通テスト、2次試験の配点
・一般選抜
学部等 | 国語 | 地歴公民 | 数学 | 理科 | 外国語 | 情報 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
文 | 共テ | 50 | 60 | 50 | 40 | 50 | 10 | 260 |
2次 | 150 | (100)※1 | (100)※1 | ― | 150 | ― | 400 | |
人間科 | 共テ | 100 | 100~200 | 100 | 100~200 | 100 | 30 | 630 |
2次 | 200 | ― | 200 | ― | 200 | ― | 600 | |
外国語 | 共テ | 50 | 50 | 50 | 25 | 50 | 10 | 235 |
2次 | 100 | (100)※1 | (100)※1 | ― | 300 | ― | 500 | |
法 | 共テ | 120 | 120 | 120 | 80 | 120 | 40 | 600 |
2次 | 200 | ― | 200 | ― | 200 | ― | 600 | |
経済 (C配点) |
共テ | 65 | 30~60 | 65 | 30~60 | 65 | 15 | 300 |
2次 | 100 | ― | 100 | ― | 100 | ― | 300 | |
理 | 共テ | 100 | 50 | 50 | 50 | 50 | 10 | 310 |
2次 | ― | ― | 250 | 250 | 200 | ― | 700 | |
医・医 | 共テ | 100 | 75 | 100 | 100 | 100 | 25 | 500 |
2次 | ― | ― | 500 | 500 | 500 | ― | 1,500 | |
医・保健 看護 |
共テ | 100 | 100 | 100 | 100 | 200 | 25 | 625 |
2次 | ― | ― | 100 | 100 | 200 | ― | 400 | |
医・保健 放射線/検査 |
共テ | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 20 | 520 |
2次 | ― | ― | 225 | 225 | 225 | ― | 675 | |
歯 | 共テ | 100 | 50 | 100 | 100 | 100 | 20 | 470 |
2次 | ― | ― | 300 | 300 | 300 | ― | 1,200※2 | |
薬 | 共テ | 100 | 50 | 100 | 100 | 50 | 25 | 425 |
2次 | ― | ― | 250 | 250 | 150 | ― | 700※3 | |
工 | 共テ | 75 | 50 | 75 | 50 | 50 | 25 | 325 |
2次 | ― | ― | 250 | 250 | 200 | ― | 700 | |
基礎工 | 共テ | 75 | 50 | 75 | 50 | 50 | 25 | 325 |
2次 | ― | ― | 250 | 250 | 200 | ― | 700 |
※1 地歴公民、数学から1科目選択
※2 面接300点を含む
※3 小論文50点を含む
・総合型選抜、学校推薦型選抜※第2次選考の共通テストのみ記載
学部等 | 国語 | 地歴公民 | 数学 | 理科 | 外国語 | 情報 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
文 | 200 | 200 | 200 | 100 | 200 | 50 | 200※1 |
人間科 | 20 | 20 | 20 | 20 | 20 | 5 | 105 |
外国語 | 100 | 80 | 50 | 25 | 150 | 10 | 415 |
法 | 120 | 120 | 120 | 80 | 120 | 40 | 160※2 |
経済(A配点)※3 | 25 | 20 | 30 | 10 | 10 | 5 | 100 |
経済(B配点)※3 | 10 | 10 | 45 | 20 | 10 | 5 | 100 |
理(挑戦型) | 200 | 100 | 200 | 200 | 200 | 100 | 100※4 |
医・医 | 20 | 15 | 20 | 20 | 20 | 5 | 100 |
医・保健―看護 | 20 | 10 | 30 | 20 | 20 | 0※5 | 100 |
医・保健―放射線 | 15 | 10 | 25 | 25 | 25 | 0※5 | 100 |
医・保健―検査 | 0※5 | 0※5 | 50 | 50 | 0※5 | 0※5 | 100 |
歯 | ― | ― | 200 | 200 | ― | ― | 100※6 |
薬 | 150 | 50 | 200 | 200 | 150 | 25 | 775 |
工 | 200 | 100 | 200 | 200 | 200 | 100 | 1,000 |
基礎工 | 100 | 75 | 200 | 200 | 125 | 35 | 735 |
※1 950点満点を200点満点に換算
※2 600点満点を160点満点に換算
※3 A配点、B配点の二つの配点区分のうち、合計得点がより高い配点区分により合否判定を行う
※4 1000点満点を100点満点に換算
※5 配点は0点だが受験は必要
※6 400点満点を100点満点に換算
(3) 選抜方法の変更
法学部の総合型選抜における選抜方法が下線の通り変更されます。
(2024年度)
第1次選考は実施されません。
(2025年度)
提出書類により、各学科で第1次選考が実施されます。
(4) 旧教育課程履修者に対する経過措置
共通テスト
・地歴公民
地理歴史で「旧世界史B」、「旧日本史B」、「旧地理B」を、公民で「旧倫理、旧政治・経済」を選択することができます。
・数学
数学①で「旧数学Ⅰ・旧数学A」を、数学②で「旧数学Ⅱ・旧数学B」「旧簿記・会計」、「旧情報関係基礎」を選択することができます(ただし文学部は「旧簿記・会計」、「旧情報関係基礎」の選択不可)。
・情報
「旧情報」を選択することができます。
2次試験
各教科・科目とも、旧教育課程履修者を考慮するものの、特別な経過措置はとられません。
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