大阪大学


5.2025年度入試の変更点

(1) 募集人員の変更

   外国語学部において、日本語専攻の一般選抜が2024年度の24人から26人へと2人増加します。その他の選考に変更はありません。

(2)出題教科・科目の変更

   大阪大では2022年5月20日に、共通テストならびに2次試験で必要となる教科・科目や、旧教育課程履修者に対する経過措置が記載された「令和7年度大学入学者選抜における利用教科・科目について(予告)」が公表されました。また、同年12月7日には「経済学部 一般選抜(前期日程)の大学入学共通テストの受験を要する教科・科目」に変更があるとして、修正版が公表されました。ただし、各科目の配点については8月17日時点では未公表となっています。
   公表内容の詳細について、まずは一般選抜の共通テストについて確認すると、地歴公民はすべての学部学科で『地理総合/歴史総合/公共』での受験は不可となっています。なお、これは大阪大だけではなく、旧帝大を含む国立トップ10大学では筑波大を除くすべての大学で選択不可となっており、また大阪大と同じ近畿地区の神戸大学でも選択することはできません。
   一方、新しい教科・科目として実施される『情報Ⅰ』については国立大学では原則受験必須となっており、大阪大でもすべての学部学科で受験必須となります。ただし配点については各大学の裁量によるところが大きく、トップ10大学では大阪大を含めて東京大、一橋大がまだ配点を発表していません。また、発表している大学でも京都大、東北大、筑波大、名古屋大、九州大は配点を低くしていたり(神戸大も低めに設定)、北海道大はそもそも配点していなかったりと大学によって扱いが異なるため、大阪大がどのように配点を設定するのか注目されます。
   続いて2次試験を確認してみましょう。まず国語では、出題範囲が「現代の国語」、「言語文化」となっており、この2科目での出題はトップ10大学の中では大阪大と一橋大のみとなっています。なお、「現代の国語」と「言語文化」は共通テストの出題範囲でもあり、この2科目で現代文から古典まで網羅されているため、現行入試から大きく変わることはないと推測されます。
   次に地理歴史ですが、大阪大では「地理総合」「歴史総合」も出題範囲となっています。大阪大をはじめ、旧帝大を含む多くの大学では総合科目からも出題されますが、東京大や京都大、筑波大などでは探究科目のみから出題されます。
   最後に数学について、トップ10大学や神戸大と比較しながら確認すると、まず数学Aは、東京大や京都大、また神戸大などでは全範囲から出題されるのに対し、大阪大では「図形の性質」と「場合の数と確率」からのみ出題されます。続いて数学Bは「数列」から出題されますが、「統計的な推測」からも出題されるのは東京大のみとなっています。そして新たに追加される数学Cでは、文系学部では「ベクトル」から、理系学部では「ベクトル」に加えて「平面上の曲線と複素数平面」からも出題され、トップ10大学ならびに神戸大の出題範囲と同様となっています。
   また、総合型選抜・学校推薦型選抜についても一般選抜と同時に公表されていますが、共通テストでは歯学部の例外(=数学と理科のみで受験可)を除き、一般選抜で必要な教科・科目と概ね違いはありません。ただし、外国語学部は2024年度までは地理歴史、公民から1科目で受験可能だったのが、2025年度からは2科目選択となるため注意が必要です。なお、2次試験は現行の内容から変更ありません。

共通テスト (一般選抜、総合型・学校推薦型選抜)

・文系学部(人間科・経済の文系含む)

教科 科目 選択方法
国語 『国語』 必須
地理歴史
公民
『地理総合、地理探究』、『歴史総合、日本史探究』、『歴史総合、世界史探究』
『公共、倫理』、『公共、政治・経済』
2科目選択
(公民は1科目まで) ※1
数学 『数学Ⅰ、数学A』、『数学Ⅱ、数学B、数学C』 2科目必須
理科 『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』、『物理』、『化学』、『生物』、『地学』 「基礎2」または「専門2」※2※3
外国語 『英語(リスニングを含む)』、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』、『韓国語』 1科目選択
情報 『情報Ⅰ』 必須

[一般選抜]
※2 人間科学部、経済学部は「専門1」でも可

[総合型・学校推薦型選抜]
※1 人間科学部、経済学部は1科目選択
※3 人間科学部は「専門1」でも可


・理系学部 (人間科・経済の理系を含む)

教科 科目 選択方法
国語 『国語』 必須
地理歴史
公民
『地理総合、地理探究』、『歴史総合、日本史探究』、『歴史総合、世界史探究』
『公共、倫理』、『公共、政治・経済』
1科目選択
数学 『数学Ⅰ、数学A』、『数学Ⅱ、数学B、数学C』 2科目必須
理科 『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』、『物理』、『化学』、『生物』、『地学』 「専門2」 ※1 ※2 ※3 ※4
外国語 『英語(リスニングを含む)』、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』、『韓国語』 1科目選択
情報 『情報Ⅰ』 必須

[一般選抜]
※1 人間科学部、経済学部は「基礎」+「専門1」でも可
※2 医学部医学科、歯学部、薬学部は『地学』の選択不可

[総合型・学校推薦型選抜]
※3 医学部医学科、薬学部、基礎工学部は『地学』の選択不可
※4 基礎工学部は『物理』必須、『化学』、『生物』から1科目選択


・歯学部 (総合型選抜)

教科 科目 選択方法
数学 『数学Ⅰ、数学A』、『数学Ⅱ、数学B、数学C』 2科目必須
理科 『物理』、『化学』、『生物』 2科目選択

2次試験 (一般選抜)

教科 科目・出題範囲
国語 「現代の国語」、「言語文化」 ※1
地理歴史 ※2 「地理総合、地理探究」、「歴史総合、日本史探究」、「歴史総合、世界史探究」から1科目選択 ※3
数学(文系)※2 「数学Ⅰ」、「数学Ⅱ」、「数学A(図形の性質、場合の数と確率)」、「数学B(数列)」、「数学C(ベクトル)」
数学(理系) 「数学Ⅰ」、「数学Ⅱ」、「数学Ⅲ」、「数学A(図形の性質、場合の数と確率)」、「数学B(数列)」、「数学C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)」 ※4
理科 「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」 ※5 ※6 ※7 ※5~7以外は上記3科目から2科目選択
外国語(英語) 「英語コミュニケーションⅠ」、「英語コミュニケーションⅡ」、「英語コミュニケーションⅢ」、「論理・表現Ⅰ」、「論理・表現Ⅱ」、「論理・表現Ⅲ」
その他 「面接」、「小論文」 ※8 ※9

[文系学部]
※1 文学部のみ古文、漢文からも出題
※2 地理歴史は文学部と外国語学部のみ選択可で、数学といずれかを選択
※3 外国語学部は地理歴史を選択した場合、「歴史総合、世界史探究」のみ選択可

[理系学部]
※4 医学部保健学科・看護学専攻は「数学Ⅲ」、「数学C(平面上の曲線と複素数平面)」を含まない
※5 理学部物理学科、工学部、基礎工学部は「物理基礎・物理」必須、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」から1科目選択
※6 理学部生物科学科・生命理学コースは「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」の2科目必須
※7 医学部保健学科・看護学専攻は「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」から1科目選択
※8 医学部医学科と歯学部は「面接」必須
※9 薬学部は「面接」と「小論文」必須

(3) 選抜方法の変更

   法学部の総合型選抜における選抜方法が以下の通り変更されます。

(2024年度)
   第1次選考は実施されません。

(2025年度)
   提出書類により、各学科で第1次選考が実施されます。


(4) 旧教育課程履修者に対する経過措置

共通テスト

   大学入試センターから具体的な経過措置が公開された後に公表されます。



2次試験

   各教科・科目とも、旧教育課程履修者を考慮するものの、特別な経過措置はとられません。

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