東北大学

1.志願者数・志願倍率

【図表①】志願者数の推移(前期・後期)
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【図表②】志願者数の推移(前期・文理別)
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【図表③】前期日程志願倍率(全体+文系)
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【図表④】前期日程志願倍率(理系)
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 2025年度入試前期日程全体の志願者数は、2024年度比で194人の増加、+4.4%の4,617人となりました。2012年度以降で最も志願者が少なかった2023年度から2年連続の増加で、センター試験から共通テストに切り替わった2021年度からの5年間でみると、最多の志願者数となっています。
 新課程入試初年度である2025年度は共通テストの平均点が全体的に上昇し、国立大前期日程全体では2024年度から志願者が0.6%増加しました。旧帝大、東京科学大、一橋大の難関9大学では増加4大学、減少5大学と分かれましたが、東北大は4.4%の増加で、難関9大学の中で最も高い増加率となりました。後期日程の志願者も2024年度比で99人増加し、+7.7%の1,378人となりました。2023年度の後期日程における志願者が2012年度以降で最少の数となり、2024年度に回復したものの、まだ東北大後期の平均的な水準よりは少なかったことなどが志願者増加の要因と考えられます。【図表】参照
 文理別に志願者数・志願倍率の動きをみると、2025年度の文系合計の志願者数は56人(4.2%)の増加、理系合計も138人(4.2%)の増加で、文理が同じ増加率となりました。一方、2016年度以降の推移をみると、理系が2020年度以降は増加傾向にあるのに対し、文系は2018年度をピークに緩やかな減少傾向にあると言えそうです。【図表】参照
 文系各学部の志願倍率は概ね2.0倍から3.0倍の範囲にあり、2025年度の結果をみると、文・法学部で志願倍率が上昇、教育・経済学部(文系)が低下し、文系学部全体では横ばいとなりました。文・法学部は2024年度に低下の反動、経済学部(文系)は2024年度に上昇の反動とみることができます。教育学部は2024年度に引き続き2年連続の低下で2.2倍となり、2016年度以降で最も低くなりました。教育学部は文系の中では例年合格者総合点の平均点が低く、募集人員が49名と少ない(他3学部は全て100名以上)ため志願倍率の変動が大きい傾向にあります。文系学部で最も志願倍率が上昇した法学部は3.1倍と唯一3.0倍台となり、2012年度以降で2番目に高くなりました。2020年度から4年連続で低下してきた志願倍率を2025年度で一気に戻した形となっています。【図表】参照
 理系学部の志願倍率は2つのグル-プに分類でき、概ね3.0倍未満が理・医学部保健学科・工・農学部の4つ、概ね3.0倍以上が経済学部(理系)・医学部医学科・歯・薬学部の4つとなります。2025年度の志願倍率をみると、2年連続で上昇した経済学部(理系)は5.4倍と2020年度の募集枠設置以降で最高となり、同じく2年連続上昇の理学部も2016年度以降で初めて3.0倍を超えて3.2倍となりました。中でも物理系は2012年度以降で2番目に多い286人の志願者を集め、志願倍率は2012年度以降の理学部全系の中で最も高い3.9倍となりました。
 医学部医学科の志願倍率は2018年度の3.6倍から年々低下していましたが、2023年度の3.1倍で下げ止まり、2024年度は3.8倍と2012年度以降で最高になりました。第1段階選抜の予告倍率がこれまでの3.0倍から3.5倍に緩和されたことなどが倍率上昇の要因と言えそうです。しかし2025年度は志願者数231人、志願倍率3.0倍と2012年度以降でいずれも最も低くなり、毎年実施されていた第1段階選抜も行われませんでした。2024年度よりも募集人員が1名増えたのにも関わらず志願者が減少したのは、2024年度の志願者増の反動の影響の方が大きかったことを示していると言えそうです。医学部医学科の入試は前年度入試の結果や合格者成績、次年度の入試変更点によって志願者の動きが起きやすく、隔年現象も多々あるという特徴があります。医学部医学科の志望校決定の際に留意しておくとよいでしょう。【図表】参照

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