東京科学大学
2.合格者成績
2019年度の学院単位での募集開始以降、情報理工学院が志願倍率、合格者最低点ともに突出して高い状況が続いていましたが、2024年度に情報理工学部の募集人員が86人から112人と増加(+30.2%)したことで志願倍率が下がり(9.9倍→5.7倍)、2番手の理学院(5.3倍)との差が縮まりました。そして2025年度は募集人員を減らして志願倍率を上げた理学院とは志願倍率、合格者最低得点率ともにほとんど横並びの状況となっています。 【図表⑥】参照
医歯学系の前期日程については、募集単位ごとに共通テスト・2次試験の配点や、2次科目、入試問題などが異なるため難易度の単純比較はできませんが、共通テスト:2次試験の配点比率で見ると、医、歯学科は1:2、それ以外は概ね2:1と2つに大別できます。医学科と歯学科は、配点比率と2次科目は同じ、入試問題も一部を除いてほぼ共通ですが、合格者最低点には大きな差があり、両者の難易度差がうかがえます。
医学科の前期日程の合格者最低点の推移を見てみると、2025年度は2016年度以降で最も高くなりました。共通テストや2次試験の難易度が均一ではありませんので、これをもって医学科が難化しているとは言えませんが、たとえば2025年度については、共通テストで9割得点した場合、2次試験で最低64.25%得点できないと合格できないことになります。また合格者最高点と合格者最低点の得点差が小さいのも特徴的で、合格者75人が得点差46.16点の中にひしめき合うという、1点を争う激戦であったと考えられます。 【図表⑦⑧】参照