北海道大学


2.合格者の成績

【図表⑤】文系学部の総合点の推移
文系学部の総合点の推移 [クリックして拡大]
【図表⑥】理系学部の共通テスト合格者
平均得点率の推移

理系学部の共通テスト合格者平均得点率の推移 [クリックして拡大]
【図表⑦】総合入試理系の共通テスト合格者
平均得点率の推移

総合入試理系の共通テスト合格者平均得点率の推移 [クリックして拡大]
【図表⑧】医学部保健学科の共通テスト合格者
平均得点率の推移

医学部保健学科の共通テスト合格者平均得点率の推移 [クリックして拡大]
   2025年度前期日程における合格者成績を文理別に見ていきましょう。
   文系では共通テストが易化した影響で、共通テスト合格者平均点がすべての学部で2024年度から上昇し、最も得点率が高かった文学部で81.1%(前年比+0.6ポイント)、最も低かった教育学部では79.6%(+1.2ポイント)となりました。このように学部間の共通テストの合格者平均の差が小さく、15~20点(2~3%)程度であることが特徴と言えます。なお、文学部は例年得点率が高く、2016年度から10年連続で文系トップを維持しています。
   総合点最低点に注目すると、最も得点率が高かったのは文学部の70.6%(+0.7ポイント)、最も低かったのは総合入試文系の67.9%(+0.1ポイント)となりました。この2学部は2024年度から得点率が微増しています。この他の学部では、得点率が2024年度から大きく低下しており、教育学部では69.1%(-6.6ポイント)、法学部は68.8%(-4.2ポイント)、経済学部では68.8%(-4.1ポイント)と素点にして30~50点近く低下しています。2024年度は個別試験の文系数学が易化し、数学が必須科目である教育学部、法学部、経済学部の合格者平均点が上昇しましたが、2025年度は個別試験の文系数学が難化し、地理・日本史が易化したため、数学を使わず地理・歴史で受験が可能な文学部・総合入試文系の総合点が高くなったと考えられます。【図表】参照
   次に、理系学部の合格者の共通テスト平均得点率を見ていきましょう。医学部医学科では89.0%、獣医学部では89.2%と高い水準にあり、他学部に大きく差をつけています。次いで得点率が高いのは総合入試理系の各方式です。総合入試理系内で比較すると、最も高かったのは総合科学選抜の81.5%で、10年連続となりました。総合科学選抜では個別試験で理科2科目が均等に配点されており、各教科で十分に得点するための幅広い学力が求められるため、共通テストでの得点率が高くなると考えられます。一方、総合入試理系で最も共通テスト得点率が低かったのは、77.3%の数学重点で、こちらも10年連続となっています。数学重点では個別試験での数学の配点が高く、総合点のうち25%程度を占めています。そのため、共通テストでの得点が伸びなかった場合でも、個別試験での逆転を狙って強気に出願する生徒が多いのではないかと考えられます。医学部保健学科では、2025年度の共通テスト合格者平均点が最も高いのは放射線技術科学専攻の76.5%で、最も低かったのは看護学専攻の71.4%でした。2021年度以降は作業療法学専攻が最も低い状況が続いていましたが、2025年度は看護学専攻と逆転しています。看護学専攻は2025年度の実質倍率が1.5倍と過去10年で最も低い数値となりましたが、作業療法学専攻は1.9倍(+0.3ポイント)と上昇しており、競争率が高まったことで、合格者平均点が上昇したと見られます。歯学部と水産学部の得点率は76.3%で並んでおり、総合入試理系よりやや平均点が低い状況です。2010年代後半~2020年度までは歯学部が5%程上回る状況が続いていましたが、歯学部の得点率が低下傾向にあり2024年度は水産学部が上回りました。歯学部は近年人気が向上しており、北海道大でも2025年度の志願者はここ10年で最高となりましたが、合格者の共通テスト平均得点率に大きな変化は見られていません。【図表】参照
   次に、後期日程について見ていきます。文学部、教育学部、法学部、経済学部、理学部、薬学部、工学部、農学部、獣医学部、水産学部の10学部で実施されます。合否判定は共通テストの成績と個別試験の得点を合わせて行われ、前期日程よりも共通テストの配点が高く設定されています。文系学部は小論文、理系学部は数学・理科を範囲とした学力検査が実施されるほか、獣医学部のみ面接も課されています。2025年度における合格者の共通テスト平均得点率を見ると、最も高かったのが工学部情報エレクトロニクス学科で87.5%、最も低かった水産学部でも79.0%と高い得点率が求められています。

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