慶應義塾大学


1.様々な施策に頼ることなく安定的に志願者数を集めていた状況に変化が…

【図表①】志願者数の推移(2001年~2020年)
志願者数の推移 [クリックして拡大]
【図表②】学部別志願者の推移 (2001年~2020年)
学部別志願者数の推移 [クリックして拡大]
   慶應義塾大の2018年までの志願者数は、2001年からの推移でみるとおおむね42,000~47,000人の間で安定しています(共立薬科大を統合した2008年からの数年を除く)。特に、センター試験利用入試を廃止した2012年以降については43,000人前後で、ほとんど増減していません。慶應義塾大は受験人口が減少する中で、他の多くの総合大学のように学部や学科を増やしたり、入学定員を増やしたり、また入試方式を増やしたりするなどの志願者数増加のための施策をとることなしに安定的に志願者を集めてきました。
   そんな中、2020年度入試では3年連続で志願者数を減らしました。その結果、4万人を割り込みここ20年では最も少ない志願者数となりました【図表】参照 。慶應義塾大は学部の数が少なくかつ各学部単位での一般入試の受験機会が1回しかないこと、また各学部の入試科目の構成も学部ごとに異なることなどから学内併願により志願者数を増やしにくいため、受験人口減少の影響を受けやすい傾向があります。さらには、2020年度入試では受験生がここ数年の首都圏の上位私立大学の志願者増・合格者減による入試レベルの上昇を気にして極端な安全志向に走ったことや来年に迫った入試改革(大学入学共通テストの導入)を避ける志向から上位私立大学を避ける傾向がみられたため、私立の最上位である慶應義塾大もその影響を受けて志願者数が大幅に減少したと考えられます。
   学部別に志願者数をみても、全学部が志願者数を減らしています。理工学部は6年連続、薬学部は5年連続、経済・看護医療学部は4年連続、文・法・商・総合政策学部は3年連続の減少となっていて、全学部的に志願者数は減っています。特に、経済・法・医・看護医療・薬は、2000年代に入ってから最少の数までに落ち込んでいます【図表】参照。学科別にみると、法学部政治学科、薬学部薬科学科、理工学部学門C(前年の学門2と比較)のみが増加しました。前年まで法学部政治学科は3年連続で減少、薬学部薬科学科は5年連続で減少していましたので、その反動による増加と考えられます。また理工学部学門Cは全国的に人気の情報・データサイエンス系として増加したものと思われます。
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