2024年度入試の慶應義塾大の志願者における女子割合は29.2%、合格者における女子割合は28.7%で、どちらも2023年度入試よりも低下しています。特に、合格者における女子割合は、2023年度入試において慶應義塾大では初めて30%の大台を超えましたが、2024年度入試では再度30%割れとなっています。近年は女子受験生が上位私大の倍率低下に伴う入試難易度の低下からチャレンジ志向を強めてきました。しかしながら、2024年度入試は新課程入試を次年度に控え、女子受験生が特に浪人回避のために慎重な受験校選択をした可能性があり、そのことが女子割合の低下要因と考えられます。
学部別でみると、志願者における女子割合は文・薬学部を除くすべての学部で低下、合格者における女子割合は医学部以外のすべての学部で低下しています。その中でも、従来、女子学生の比率が高いと考えられていた文学部の合格者の女子割合が2000年代で初めて50%の大台を切ったことが注目されます。
【図表⑩・⑪】参照