大阪大学


1.一般選抜 志願状況

【図表①】一般選抜 志願者数の推移
図表1 一般選抜学部別志願状況 [クリックして拡大]
【図表②】一般選抜 学部別志願状況
図表2 一般選抜学部別志願倍率の推移(文系) [クリックして拡大]
【図表③】人間科学部・外国語学部の志願倍率の推移
図表3 医学部学科専攻別志願者推移 [クリックして拡大]
【図表④】外国語学部 志願倍率1倍台の専攻
図表4 医学部医学科 共通テスト得点率の推移 [クリックして拡大]
【図表⑤】工学部・基礎工学部の志願倍率の推移
図表5 薬学部(薬学6年制)志願倍率の推移 [クリックして拡大]
   2023年度一般選抜の志願者総数は7,398人で、2022年度の7,501人と比べると103人、率にして1.4%の減少となりました。2022年度は志願者が4年ぶりに増加しましたが2023年度は再び減少に転じており、過去5年間で見ても共通テストが導入された2021年度の6,991人に次いで2番目に少ない志願者数となっています。学部別で見ても、全11学部のうち文学部、法学部、薬学部、基礎工学部を除く7学部で志願者が減少しています。【図表】参照
   志願者を減らした学部の中では、人間科学部の前年比20.2%の減少が特に目立ちます。人間科学部では、2020年度から2年続けて減少していた志願者数が2022年度に3年ぶりに300人を超えたことから、その反動で2023年度では志願者数が減少したと考えられます。また、2021年度から新たに約2.4倍を基準とする第1段階選抜が予告されており、2021年度では0%だった不合格率が2022年度では7.9%になったことも、受験生が同学部を敬遠した一因と言えるでしょう。
   また、外国語学部では前年比6.6%の減少と率自体はそこまで大きくないものの、志願者数1,186人は過去5年間で最も少ない数となっており、新型コロナウイルス流行後の国際・外国語系統の不人気が大阪大でも依然として続いている状態です。実際に流行前後の過去5年間の志願倍率を見ても、流行前の2019年度が2.6倍、2020年度が2.9倍であったのに対し、流行後の2021年度からは順に2.5倍、2.5倍、2.3倍となっています。さらに専攻別で見ると、2022年度には1つもなかった志願倍率1倍台の専攻が2023年度は9つもあり、インドネシア語にいたっては志願倍率1.0倍、受験者全員が合格という極めて珍しい入試となりました。同専攻の総合点の合格者最低得点率は30.3%であり、近年の合格者成績と比較しても低水準です。「令和7年度一般選抜(前期日程)における入学者選抜方法について[2023.5.26]」では、文学部・人間科学部・外国語学部・法学部・経済学部・理学部・医学部(医学科・保健学科)・基礎工学部において、第2段階選抜の総合成績が著しく低い者は、募集人員に満たない場合でも不合格とする場合があるとしています。大学側としては2023年度の入試結果を受け、学問をするに耐えうる学力を身につけている受験生を選抜したいという思いを強くしたのかもしれません。【図表】参照
   一方、志願者を増やした4学部の中では、特に基礎工学部が前年比30.0%の増加と大きく数を伸ばしています。ただし、基礎工学部は工学部との関連性が高く、この2学部間では例年隔年現象が起きており、いずれかの志願者数が増加すればもう片方の志願者数が減少するという傾向が続いている点には注意が必要です。実際に、2022年度では基礎工学部が前年比18.0%の減少、一方の工学部が前年比12.9%の増加となっていました。それが2023年度では、基礎工学部の志願者数が上述の通り増加したことに対し、工学部では前年比7.1%の減少と数を減らしています。このように、基礎工学部と工学部では前年度の反動が顕著に表れる傾向があるため、2024年度入試ではこの2学部の間で志願者数の増減が逆転するということも十分考えられるでしょう。【図表】参照

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