東京大学


2.第1段階選抜の合格最低点

【図表⑤】第1段階選抜の合格最低得点率の推移
【図表⑤】第1段階選抜の合格最低得点率の推移
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   大学から公表された合格最低点をみてみましょう。センター試験時代と共通テスト時代ではその特徴に違いがあります。
   センター試験を実施していた2016年度は半数の科類でしか実施のなかった第1段階選抜ですが、2017~2020年度は全ての科類で実施されており、同時に最低点自体も2017~2019年度は80%台の科類もあるなど、高めの水準にありました。
   しかし共通テストとなった2021年度以降は、実施状況や最低点に変化が見られます。2021年度以降は実施なしの科類が文科で散見されるようになります。2022年度は全科類で実施されたものの、共通テストの平均点低下と連動して各科類の最低点も低下傾向にありました。2022年度で最も合格者最低点が低かった文科二類は48.3%でした。
   2025年度は予告倍率の縮小もあり、全科類で実施されました。共通テストの6教科8科目(従来の5教科7科目に情報Ⅰが追加)における平均点上昇に伴い、第1段階選抜の最低点は文科三類(69.2%→77.4%)、理科一類(78.1%→80.8%)、理科二類(75.8%→81.4%)と理科三類(76.8%→77.0%)で前年よりも高くなっています。理科一類と二類についてはセンター試験時代ぶりの80%台です。2024年度において第1段階選抜が実施されなかった文科一類と二類はどちらも70%台となり、文科の全科類で共通テストが始まって以降初の70%台になりました。科類ごとの不合格率(第1段階選抜不合格/志願者数)を算出すると、文科は一類で11.5%、二類で10.3%、三類で10.0%です。また理科は一類で6.5%、二類で14.9%、三類で25.0%です。文科では1割程度で差はありませんが、理科では募集人員が少ない科類ほど不合格率が高くなっています。
  第1段階選抜を通過するためには科類・年度によっては70%程度や、それ以下の事例もありますが、この点数は「最低でも」という位置付けです。東京大学の配点比率は共テ:2次=1:4ではありますが、最終的に合格するためには各科類とも80%以上を目指し、1点でも多く得点することが理想です。 【図表】参照

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