東京大学


3.最終合格者の合格最低点

【図表⑥】2024年度合格者数等
【図表⑥】2024年度合格者数等
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【図表⑦】文科の合格最低点
(総合550点中の得点率)の推移
【図表⑦】文科の合格最低点(総合550点中の得点率)の推移
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【図表⑧】理科の合格最低点
(総合550点中の得点率)の推移
【図表⑧】理科の合格最低点(総合550点中の得点率)の推移
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   まずは文科についてみていきましょう。共通テスト初年度の2021年度は文科二類と文科三類が2020年度並みの最低点であったのに対し、文科一類は3年連続で最低点が低下していました。この結果、2019年度と同様に文科二類を下回っただけでなく、文科三類の最低点も下回ることとなりました。文科一類が文科三類を下回るのはデータ公表が始まった2001年度以降で初のケースでした。2022年度は各類の最低点が約6%も低下し、7年ぶりに全て50%台となりました。この点数は公表が始まった2001年度以降で、各類ともに最低の点数でした。共通テストの平均点低下に加えて、2次試験の難易度が影響したと考えられます。2023年度は各類の最低点が約7%も上昇し、また2024年度は1.7%~2.3%の得点率低下です。共通テスト開始以降は得点率変化が激しくなっているようにみえますが、東大は2次試験の配点割合が高いため、共通テストの平均点よりも2次試験の難易度や採点基準が合格最低点に及ぼす影響の方が大きいと推測されます。【図表】参照
   次に理科についてみていきましょう。共通テスト初年度の2021年度は理科一類で2.3%、理科二類で0.2%の上昇で、逆に理科三類で1.8%の低下となりました。2022年度は理科各類の最低点が5%前後の低下(文科と同様に2001年度以降で最低の水準)でしたが、2023年度および2024年度はいずれの類でも上昇に転じています。理科一類と理科二類の点数が僅差であった2023年度とは異なり、2024年度は2.1%の開きがありました。第1段階選抜の合格者最低点からも分かる通り、例年よりも理科一類に高学力層が集まった印象です。【図表】参照
   2025年度からの新課程入試においても、問題難易度をはじめ得点率がどう推移していくのか注目されます。

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