代表メッセージ

MESSAGE

“Ever Onward”という伝統

代々木ゼミナールが代々木(東京都渋谷区)に産声を上げた1957年は、前年の経済白書で「もはや『戦後』ではない」と謳われ、翌年には「Ever Onward(限りなき前進)」をスローガンに掲げた「第3回 アジア競技大会」が東京で行われる等、熱気に満ち溢れる時代でした。大学志願者数は増え続け、戦後生まれの「団塊の世代」が大学入試を迎える頃には、「受験地獄・受験戦争」と呼ばれるほど入学者選抜は激化しました。

創立以来、「日日是決戦」と「親身の指導」を校訓に掲げ、代々木ゼミナールはそんな厳しい競争に立ち向かう全国の受験生に寄り添い、指導してきました。試験テクニックにとどまらない学問の本質を突く講義は、やがて「講師の代ゼミ」という評価を不動のものにしました。

ゼミナールはドイツ語で“seminar”、古くは教義解釈を詳しく教える神学教室を意味し、その後、指導教授による研究会を指す言葉として使われるようになりました。代ゼミでは、各講師が大学教授のようにオリジナルの講座を担当するという予備校業界では画期的なシステムを取り入れ、斬新な校名を名乗ることになったのです。

強烈な個性と情熱で受験生を惹きつけ、その知的欲求を満たす多彩な講義は、今も変わらない代ゼミの伝統です。その一方で、EdTechの先駆けとして積極的に情報技術を取り入れ、1989年には通信衛星による代ゼミサテラインゼミを開始しました。近年では、人工知能で東京大学の入試問題に挑戦する「東ロボくん」プロジェクトに参画し、その成果は現代⽂における記述式問題のAI採点サービスとして実を結びました。

グローバリゼーションやデジタルトランスフォーメーションなど教育を取り巻く環境は大きく変わろうとしていますが、代ゼミは変わりません。受験生の「志望校が母校になる。」という夢を叶えるために、代ゼミはこれからも、多様性を尊重しながら、挑戦を続けます。皆様とともに新しい教育を創造しましょう!

SAPIX YOZEMI GROUP 共同代表
学校法人高宮学園 代々木ゼミナール 副理事長
髙宮 敏郎