職員対談5

CROSS TALK

2. 代ゼミについて

親身の指導

木戸:私はクラス担任をしていたときに、親身の指導を体現していたのではないかなと思っています。それに自分の指導観をつけていくっていうようなイメージで私は仕事をしていたので、親身の指導っていう言葉は、なんとなくこう、自分の中に知らない間に浸透していって、それを体現してる人も多いのではないかなと思います。

土生親身の指導って結構奥が深いんですよね。つまり、一人ひとり個性が違って、それを認めたうえで親身の指導をするというのは、集団に一律に当てはまる指導方針があるというのとは違うんです。やっぱり一人ひとりの声っていうか、声にならない声もちゃんと聞いてあげて、それぞれが持っている潜在的な可能性を見つけるということが親身の指導に繋がるんじゃないかなという気がするんですね。

木戸:自分が指導するうえで軸になるものって絶対大切だと思うんですよね。担任業務だったり今の仕事で言えば講演をするときに、発信する側がブレていると受け取る側が不安になってしまうと思うので、その1つの軸として親身の指導と日日是決戦は、自分の中心に立つ理念だと思います。今も、代ゼミに通ってくださっている生徒はもちろんですし、指導というとおこがましいですけれども、関わる先生方や、講演でお話しするその時にしか関わりはないかもしれない生徒にも、いつもその気持ちでお話させていただいています。

土生:自分でも気がついてない可能性っていうのは、意外と他人の方がよく見える場合があります。それは見ようと思わないと見えないものです。だから、これが親身の指導というのは、ぱっと浮かぶわけではないんですよね。目の前の生徒と話しながら少しずつ相手の言いたいことや可能性に気がついていって、徐々に親身の指導が形作られていくような気がします。だから、とても時間がかかるし、あらかじめこうしようという形が決まっていない、そういう指導のあり方ではないでしょうか。

木戸:可能性を決めつけないっていう姿勢も大事だなって思っていて、この成績じゃこの子はダメだろうって思ってしまったら生徒に言わなくても伝わってしまうと思うんですよね。誰かに期待をかけてもらえたら嬉しくて、モチベーションにもなったりするので、最後まで信じることも大切なことなのかなって思いました。

土生:そうですね、それはすごく大事なことだと思います。信頼関係ってやっぱりお互いに作り合うものですから。こちらを信用してもらわないと話にならないし、生徒を信用してないのでは実りある指導はできません。信頼に基づいて徐々に作られていく関係、それが大事なんじゃないですかね。