一橋大学


2. 共通テスト(センター試験)と第1段階選抜(前期日程)

【図表②】志願倍率(前期日程)
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【図表③】第1段階選抜の合格者最低得点率
(前期日程)

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【図表④】共通テストの配点
(23年度・前期日程の最終判定用)

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   前述の通り、大きく志願者数を減らした法学部は募集人員の3倍を下回りましたので、第1段階選抜は9年ぶりに実施されませんでした。
   第1段階選抜は全学部とも約3倍で実施すると予告していますが、2016~2019年度は全学部で3倍を上回り実施されました。ところが、全体の志願者が大きく減った2020年度以降はいずれも不実施の学部(2020年度・2021年度は各2学部)があり、昨今の理高文低の傾向がここにも表れていると言ってよいでしょう。
   第1段階選抜(素点の900点満点)の合格最低得点率について、2022年度は共通テストの平均点が大きく下がったこともあって低水準になっていますが、2023年度の共通テストは文系5教科7科目の総合点でみると約3%の平均点上昇という結果でした。共通テスト平均点の上昇と志願倍率の上昇が相まって、2022年度に引き続き第1段階選抜が実施された社会学部では60.8%→70.9%と合格最低得点率が大きく上昇しています。なお、最終的な合格判定の際には、共通テストの得点は180点~270点満点に換算され、各教科・科目の配点傾斜も学部によって大きく異なります。とりわけ社会学部の配点は特徴的です。外国語・国語・数学・地歴公民が各20点なのに対し、理科は100点と圧倒的に高く、2次試験との合計1,000点満点のうち共通テストの理科だけで10%を占めますので、社会学部は共通テストの理科の得点が最終合否に影響すると言っても過言ではありません。【図表】参照
   また、志願倍率がちょうど3.0倍だった商学部の第1段階選抜の合格最低得点率は46.9%でした。他学部と比べると低得点率ですが、商学部の最終合格者の最低点は571点でしたので、2次試験で必要な得点率を試算すると約60.5%となります。数字上は合格圏内といえますが、一橋大の問題難易度を考慮すると相当厳しい入試になるでしょう。
   いずれにせよ大切なことは、最終的な合否は共通テストと2次試験の合計点で決まることです。第1段階選抜はあくまで通過点ですので、共通テストでも十分に得点し、合計点において少しでも有利な状況にしておくことが求められます。

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