一橋大学


6. 2025年度入試の変更点

   課程変更の節目の入試ですが、一橋大においてはそれほど大きな入試変更はありません。ただし、共通テスト『情報Ⅰ』の必須受験に伴う配点の変更や、2次試験英語の「聞き取り・書き取り試験」の廃止が発表されています。志望学部の変更内容について正しく把握した上で対策を練っていきましょう。

(1)共通テスト

   地理歴史・公民において『地理総合/歴史総合/公共』は選択不可で、また新しい教科・科目の『情報Ⅰ』は受験必須となります。
   2025年度入試における共通テストの出題教科・科目は下表の通りです。

一般選抜の共通テスト

教科 科目 商・経済・法・社会 SDS
国語 『国語』 必須
地歴、公民 『歴史総合、日本史探究』、『歴史総合、世界史探究』、『地理総合、地理探究』、『公共、倫理』、『公共、政治・経済』 2科目選択 1~2選択
数学 『数学Ⅰ、数学A』、『数学Ⅱ、数学B、数学C』 必須
理科 『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』『物理』、『化学』、『生物』、『地学』 基礎2or専門1 基礎2or専門1~2
外国語 『英語(リスニングを含む)』、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』、『韓国語』 1科目選択
情報 『情報Ⅰ』 必須

※『公共、倫理』、『公共、政治・経済』の組み合わせは不可
※後期日程は経済学部・SDSのみ実施。国語・数学・外国語は前期と同様。地歴、公民は1科目選択。 理科は基礎から2科目又は専門から1科目選択。


旧教育課程履修者に対する経過措置【共通テスト】

    地理歴史で『旧地理B』、『旧日本史B』、『旧世界史B』、公民で『旧倫理、旧政治・経済』が、数学①で『旧数学Ⅰ・旧数学A』、数学②で『旧数学Ⅱ・旧数学B』、『旧簿記・会計』、『旧情報関係基礎』が、情報で『旧情報』が選択できます(『旧簿記・会計』、『旧情報関係基礎』を選択できるのは、これらの課程を履修した者及び高専の修了者(見込み者)のみ)。

(2)2次試験

【国語】
   一橋大は、共通テストの出題範囲でもある「現代の国語」と「言語文化」を2次試験の出題範囲としています。一橋大は2024年度までの入試においても共通テスト国語と同じ出題範囲を2次試験でも課していましたので、現代文・古文(主に明治期の文語文)からの出題という大枠は2025年度以降も変化がないと考えられます。


【地理歴史】
   SDSを除く4学部では、「世界史探究、歴史総合」、「日本史探究、歴史総合」、「地理探究、地理総合」から1科目選択となります。

【数学】
   数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学Aは全範囲で、数学Bは「数列」、数学Cは「ベクトル」を出題範囲としています。

【英語】
   「聞き取り・書き取り試験」(リスニング問題)については、2025年度からは前期日程・後期日程共に実施されません。一橋大の英語は例年3題構成であり、読解力と記述力を測る内容となっていますが、「聞き取り・書き取り試験」の部分が別の形式に置き換わる可能性があります。リスニング問題でみていた受験生の学力が、2025年度入試以降どのような形で測られるのか注目されます。

一般選抜の2次試験(個別学力検査等)

科目 科目内容
国語 「現代の国語」、「言語文化」
地理歴史 「歴史総合、日本史探究」、「歴史総合、世界史探究」、「地理総合、地理探究」
数学 「数学Ⅰ」、「数学Ⅱ」、「数学A」、「数学B(数列)」、「数学C(ベクトル)」
※経済・SDSの後期は「数学Ⅲ」も含むが、未履修者が不利にならないよう配慮
英語 「英語コミュニケ-ションⅠ」、「英語コミュニケ-ションⅡ」、「英語コミュニケ-ションⅢ」、「論理・表現Ⅰ」、「論理・表現Ⅱ」、「論理・表現Ⅲ」
その他 「総合問題」※SDSのみ実施(地歴は課さない)

旧教育課程履修者に対する経過措置【2次試験(個別学力検査等)】

    出題する教科・科目の問題の内容によって配慮されます。

(3)配点

    もともと2次試験の配点比率が高い一橋大ですが、新課程入試への移行にともない、一部の学部で配点比率の変更があります。
    商学部では共通テスト『情報Ⅰ』の50点が加わり、共通テストの配点比率が25%から30%に上昇します。SDSにおいても共通テストの配点比率が1%上昇していますが、大きな影響は出ないでしょう。
    また、法学部においては2次試験の国語と地歴公民で各10点配点が増加したため、満点が従来の730点から750点になりました。そのため2次試験の比率が2%上昇しています。

一般選抜の配点(※24年度と比べ上がったものは黄色、下がったものは緑)

※横にスクロールできます。

学部・学科等 国語 地歴
公民
数学 理科 外国語 情報 総合
問題
配点比率※
25年 24年
前期
共テ 50 50 50 50 50 50 - 300 30% 25%
2次 110 125 230 - 235 - - 700 70% 75%
経済 共テ 35 35 35 35 35 35 - 210 21% 21%
2次 110 160 260 - 260 - - 790 79% 79%
共テ 40 50 50 40 40 30 - 250 25% 27%
2次 120 170 180 - 280 - - 750 75% 73%
社会 共テ 20 20 20 90 20 10 - 180 18% 18%
2次 200 250 130 - 280 - - 820 82% 82%
SDS 共テ 40 60or30 40 30or60 40 40 - 250 25% 24%
2次 100 - 330 - 230 - 90 750 75% 76%
後期
経済 共テ 35 35 35 30 35 30 - 200 20% 20%
2次 - - 400 - 400 - - 800 80% 80%
SDS 共テ 35 30 35 30 35 35 - 200 20% 20%
2次 - - 500 - 300 - - 800 80% 80%

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