早稲田大学
7.早稲田大の一般選抜の特徴と変更点
理系学部の一般入試でも、教育学部理学科生物学専修と人間科学部は大学独自試験のみで判定する一般入試は実施しません。大学独自試験のみの入試をおこなうその他の学部の入試科目は、教育学部の理系は英語、数学、理科1科目の3教科3科目、理工系3学部は英語、数学、理科2科目の3教科4科目で、配点は各教科均等配点となります。理科の選択科目については各学部・学科・学系により異なりますので、注意をする必要があります。また、創造理工学部建築学科には学科試験以外に空間表現(鉛筆デッサンなど)があり、その対策も必要になります。【図表⑰】参照
一般入試で大学独自試験のみの選抜を実施しない政治経済・国際教養・社会科・人間科・スポーツ科の5学部と教育学部理学科生物学専修は、共通テストと大学独自試験との併用方式での実施となりますが、これらは学部ごとに必要とされる教科数や選択すべき科目が大きく異なりますので注意が必要です。このことから今まで早稲田大志願者の多くを形成してきた私大専願者が受験しにくくなり、これらの学部は難関国立大との併願者がかなりの数を占めていると考えられます。【図表⑱⑲】参照
共通テスト利用入試(共通テストのみで判定)を実施する学部は、政治経済・法・社会科・人間科・スポーツ科の5学部のみとなります。そのうち、政治経済・法・社会科・人間科学部の共通テスト利用入試の教科・科目数は5教科6科目で、国公立大との併願者用の入試となります。ですから、早稲田大の共通テスト利用入試では私大専願型が目指せるような3教科型の入試はほとんどの学部で実施していません。【図表⑳】参照
2026年度入試の変更点は、2025年度入試に比べると大幅に減ります。教育学部のC方式において、共通テストの科目に情報を必須科目として加え、6教科8科目になります。それに伴い、各科目の満点が変更になります。また、国際教養学部の一般入試において、共通テストの科目が「国語必須、数学・地歴・理科・情報から1教科を選択」から「国語・数学・地歴・公民・理科・情報から2教科を選択。ただし、国語または数学から1科目は必須」に変更になります。
現在、公表されている2027年度入試(現高2生対象)の変更点ですが、国際教養学部に共通テストのみの入試が復活します。方式名称は「共通テスト+英語4技能テスト利用方式」です。入試科目は、「国語+数学2科目」の2教科3科目で、英語4技能は出願要件のみに利用し、判定は共通テストの成績のみになります。