九州大学


1.志願者数・志願倍率

【図表①】志願者数の推移
図表① 志願者数の推移[クリックして拡大]
【図表②】前期日程・学部別の志願状況
図表② 前期日程・学部別の志願状況[クリックして拡大]
【図表③】 後期日程・学部別の志願状況
図表③ 後期日程・学部別の志願状況[クリックして拡大]
   2023年度の志願者数は前期・後期の合計で7,285人となり、2022年度と比べて407人(5.3%)減少しました。日程ごとに見ていくと、前期日程は2022年度より76人(1.5%)減の5,067人、後期日程は331人(13.0%)減の2,218人で、前期・後期ともに減少という結果になりました。後期日程における志願者数の大幅な減少については、2022年度に増加(3.9%)したことへの反動が要因と考えられます。志願倍率で見ると前期は2.6倍で2022年度から横ばいでしたが、後期は2022年度の9.8倍から8.6倍と下がっています。ただし過去10年間で比較すると2021年度の9.5倍、2022年度の9.8倍を除いては概ね同水準であると言えます。【図表】参照
   前期日程において志願者数が最も増加したのは理学部でした。2022年度よりも86人(20.0%)増加し、過去10年間で3番目に志願者が多かった入試となりました。志願倍率で見ても2.6倍と、2021年度の2.8倍、2019年度の2.7倍に次ぐ高い倍率となりました。2022年度の志願倍率が2.2倍と過去10年間で最も低かったことから、2023年度の志願者増は2022年度の反動が要因であることが考えられます。また、国公立大学前期日程の集計からみると、全系統の指数が98.7に対して理学系統は100.5で増加しており、九州大においても同様の傾向となりました。なお、志願倍率が最も高かったのは歯学部の3.8倍です。とはいえ2022年度の4.0倍からは下がっており、志願者数自体も8人(5.4%)の減少となりました。2023年度の倍率が下がったことは隔年現象だと考えられますが、志願倍率が高くなったのは、そもそも募集人員が他の医療系学部と比べて少ない点や合格者最低点が低い点も影響しているものと考えられます。
   一方、志願者数が最も減少したのは農学部でした。2022年度よりも44人(10.5%)減少し、過去10年間で3番目に志願者が少なかった入試となりました。2022年度は2.5倍だった志願倍率も2.2倍に下がっています。2022年度の反動(2.1倍→2.5倍)で志願者が減ったものと思われます。
   ここからは、志願者指数が大きく下がった共創学部(218名→191名/指数87.6)と医学部医学科(307名→269名/指数87.6)について詳しく分析してみます。共創学部は2022年度の志願倍率が3.4倍、2023年度が2.9倍となっており、前年度高かった反動で志願倍率が低下していると考えられます。2023年度は2018年度の共創学部開設以降で最も少ない志願者数であり、初めて3.0倍を下回る志願倍率となりました。医学部医学科は38人(12.4%)減の269人で、志願倍率も2022年度の2.8倍から下がって2.6倍でした。募集人員が2022年度の110人から5人減の105人となっていることに加え、過去5年間を見てみると2019年度から2021年度までは0人だった第1段階選抜不合格者が、2022年度では32人(10.4%)と志願者の1割程となっており、このことも2023年度の志願倍率低下の要因と考えられます。【図表】参照
   また、後期日程において2022年度から志願者数が最も増加したのは薬学部と農学部で、同数の18人でした。しかし指数で見ると薬学部が117.3、農学部が111.0と、薬学部の増加率が高いことがわかります。薬学部の志願倍率も15.3倍と過去10年間で最も高い数値を記録しました。2016年度、2020年度を除いて過去10年間は志願倍率が10倍を超えています。資格取得志向の高まりによる薬学部の需要の高さに加えて、薬学部を持ち、なおかつ後期日程を実施する国立大学が限られている点や、その中でも最高峰である点を踏まえて、全国から成績上位層が出願していることが要因と考えられます。
   逆に、志願者数が最も減少したのは経済学部でした。2022年度と比べて220人(39.2%)と大幅に減少しています。志願倍率も7.6倍と2022年度の12.5倍よりも大きく下がっています。この志願倍率は過去10年間で2番目に少ない数字となっていますが、2022年度の志願倍率が高かったことから、高倍率を敬遠した結果であると考えられます。【図表】参照

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