職員対談5

CROSS TALK

3. 活躍する人材に求められるもの

土生:先ほどお話しした中央教育審議会で作成している論点整理の資料の一部に、今の日本の子どもに足りない要素は何かということを指摘したものがあります。そのなかで「初発の行動を起こす意欲が弱い」、「学びの主体的な調整に課題がある」と書かれています。
1つ目の「初発の行動」とはとりあえずやってみる、チャレンジする意欲が弱いということです。結果がどうなるか、よく分からないけどとりあえず行動に移す。これは社会に出てからとても大切な要素だと思います。
そして2つ目の「学びの主体的な調整」、これは自分で学んでいるとき、その方向が正しいか、適切な手順で行っているかを自分自身で客観的に知るということですね。そのためには他の人にたずねてみる、対話するということがとても重要になります。私はコミュニケーション能力というのは、自分と年齢が離れていたり、性別が異なる人とどのように意思疎通できるかということだと考えているのですが、それを高めたいという意欲を持っている人と一緒に仕事をしたいと思いますね。

木戸:とても共感できます。何か新しいものを生み出していかないと、この業界で長く続けることは難しいと思います。少子化など様々な課題があるなかで長く続けていくためには、今ある良いところを残しながら、新しいことにチャレンジして“新しい代ゼミの姿”を作っていかないといけないと思うんですね。
これから入ってきてくださる方は、新しい代ゼミを作っていく担い手です。なので、「何かを成し遂げてみたい」というスタンスの人と一緒に働きたいと思いますし、多少失敗してもその失敗をどう先に活かしていくのかが大切です。それを優しく受け止めてくれる土壌が代ゼミにはあります。
「社会貢献はしたいけど、何をやったらいいのか分からない」という人達も、チャレンジする場所として、ぜひ代ゼミを選んでもらえたらと思います。

土生:今の若い人を見ていると、社会に参加したいという意欲は以前よりもむしろ高まっているのではないかと感じます。ただその一方で自分一人が社会参加しても果たして役に立つんだろうかという不安感も強いようです。でもそれはとりあえず社会で何かを始めてみないことには分からないし、会社で働くことも私は社会参加の一つだと思います。そこで自分なりのやり方で達成感を得れば、それが自信に繋がっていくのではないかと感じます。

木戸:コロナ禍もあり、他者と関わりあいながら学ぶ機会が減ったため、“私はできる”みたいな感覚を学生時代にあまり重ねられなかったというのも関係していますよね。
生徒たち、子どもたちができるだけ希望を持てる社会をこれから作っていくための形づくりができる場所が、予備校であり代ゼミだと思います。ぜひ教育がこれからどうなっていくのかというところに関心を持ち、自分がそれを変えていくと思えるような人と仕事をしたいです。
あとは、何か一つの専門にとらわれることなく、様々なことに興味を持っている人がいてくれたら、とても嬉しいなと思いますね。