東北大学

6.AO入試、地域枠入試の実施状況

【図表⑫】AO入試Ⅱ期の実施状況(25年度)
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【図表⑬】AO入試Ⅲ期の実施状況(25年度)
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【図表⑭】地域枠入試 実施状況の推移
(医学部医学科)

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 東北大では総合型選抜であるAО入試をⅡ期・Ⅲ期で実施しています。東北大はAO入試の募集人員を入学定員の30%にするという目標を掲げており、2025年度入試においても、入学定員2,406名の27.9%にあたる671名(Ⅱ期288名、Ⅲ期383名)を募集人員としました。旧帝大の中で2番目に特別選抜の比率が高い名古屋大の17.8%を大きく引き離しており、国立大学全体の中でも最も特別選抜を積極的に行っている大学の一つと言えます。
 Ⅱ期の特徴は、共通テストの受験を必要とせず、年内に合格発表がある点で、経済・薬学部以外の全学部で実施しています。Ⅲ期は出願期間が共通テスト本試験後で、個別試験、合格発表ともに2月上旬に行われ、理学部数学系以外のすべての募集単位で実施されます。前述のとおり、Ⅲ期の合格発表が一般選抜の出願期間後に行われるため、一般選抜前期日程の欠席率が高くなる傾向の要因となっています。【図表】参照
 2025年度Ⅱ期の志願者数は1,319人で2024年度に比べ87人増加(+7.1%)しました。3年連続の増加で2010年度以降の最多となり、志願倍率も4.6倍と2010年度以降で最も高くなりました。入学定員充足率は2018年度から6年連続で100%を割っていましたが、2025年度は2024年度に続き100%を超え、101.4%でした。医学部医学科は2018年度にⅡ期での実施を開始して以降、充足率が100%を下回ることはなく、2025年度も高い充足率となりました。理学部は唯一定員充足率が100%未満となりましたが、物理系で1名の欠員が出たことによります。2010年度以降の理学部を見てみると、生物系は毎年募集人員を満たす合格者を出していますが、それ以外の系は多少の過不足があります。2025年度は、学部によってばらつきはありますが、1次合格者のうち、概ね半数程度が最終合格者となっています。【図表】参照
 Ⅲ期の志願者数は1,427人で、2024年度に比べ+379人(+36.2%)と大幅に増加し、志願者数、志願倍率(3.7倍)ともに2010年度以降で最高となりました。減少したのは理学部化学系・生物系、医学部保健学科検査技術科学専攻のみですが、いずれも2024年度の大幅増を受けての減少のため志願者数自体は高い水準を維持しており、全募集単位で志願者が集まっている状況と言えます。Ⅲ期もⅡ期同様、例年定員充足率が高く、2010年度から2025年度までの16年のうち、定員充足率が100%を割ったのは3か年のみとなっています。2025年度も物理系で1名欠員を出した理学部を除いた全学部で100%以上でした。2025年度は、学部によってばらつきはありますが、1次合格者のうち概ね6割程度が最終合格者となっています。
 医学部医学科では2020年度から地域枠入試を実施しており、宮城県地域枠と岩手県地域枠の2つの募集枠が設定されています。2025年度まで6年連続で実施されていますが、年度ごとの時限措置としての実施であり、2026年度の実施の有無等は2025年11月ごろに公表される見通しです。
 出願期間は共通テスト後、個別試験、合格発表ともに2月上旬でAOⅢ期と同時期に実施されます。AOⅢ期との併願は、地域枠を第1志望、AOⅢ期(医学部医学科)を第2志望とする場合のみ認められます。
 宮城県枠は宮城県出身者以外も出願可能ですが、募集人員7名のうち3名以下とされており、岩手県枠は岩手県出身者のみが出願可能です。その出願要件の違いもあってか例年宮城県枠の方が志願者は多く、志願倍率も高い状況です。いずれの募集枠についても、一部の例外を除いて、例年志願者の多寡にかかわらず募集人員通りの人数を合格者としています。【図表】参照

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